時間よ止まれ
何度も忘れようとしたけれど、
忘れられない人。
どんなに時が過ぎても、
新しい出会いがあっても、
ダメだった。
それ程にあなたは、私の中で素敵な人だった。
夏の海で輝いていた。
いつか、友達から
「本当に早く忘れちゃいな。
そんなのは幻だったって、
自分に整理をつけないとダメだよ。」
と言われたことがあった。
確かに若かりし日の幻だったと思いたかった。
でも、彼は事実この世界で生きていた。
そして、私の心の中でその若さのまま生きている。
私は、どんどん年をとっていき、あなたとの年の差が開いて行く。
「時よとまれ!」
出来るはずないけど、独り言のように、誕生日になる前の日の夜
23:59:59秒につぶやいてみた。
でも、その一秒後、当たり前のように日付は変わり、
私は、また一つ年をとった。
時間よ止まれ