とび出せzokuダチの森・6

不思議っ子、はぐたん

これはジャミ公とアルベルトの化石争奪戦争が始まりそうになった
二日前の話のこと。


「待てえーー!オレのエモノちゃあーーん!!」

「クポーー!」

「ニャー!こわいのニャー!」

「待ってー!モグは食べ物じゃないのよーっ!」

2匹の猫……、正確に言うと1匹は違うが、……を追い掛け
回している茶色いアリクイの様な宇宙人、アルフ。その後を
慌てて走る小さな青髪の女児、エーコ。

「……またやってる!ん、もうっ!」

家の庭で現場を目撃していたさあや。小型の電動ドリルを
持ちアルフ目掛けて突進していく。

「やめなさあーいっ!本当に何回言ったら分るのっ!あなたはっ!!」

「うは!キタアーー!凶悪ドリル女ーーっ!!そんなにドリルばっか
振り回してると嫁の貰い手ないよーっ!ふぁーっふぁっふぁっ!」

「……余計なお世話ですっ!キー!!」

アルフはいつも通り短い足でスタコラ商店街の方に
逃走して行った。

「ふう、全くもう……」

「ニャー、さあやおねえさん、いつもありがとなのニャ!」

「さあやさん、本当にありがとうなのだわ!全くもう、本当に
なんなのかしら!」

「どういたしまして、トロちゃんもモグちゃんも、無事で何よりよ、
エーコちゃん、あの変なアリクイさんは猫さんを狙って玉に
チョロチョロしてるからね、気を付けてあげてね」

「モグは猫じゃないんだけどね、とにかくありがとう!
じゃあ、またね!」

「クポー!」

「トロも帰るニャ、またねー!」

「気を付けて……」

さあやはエーコ達を見送ると自身も家に戻って行った。

「お疲れ!……またあの変なアリクイ?」

「うん、そう……、疲れますわぁ~、本当に……」

さあやはほまれが淹れてくれた紅茶を飲みながら自分の肩を
トントン叩く。

「そう言えば、やけに静かね、はなとはぐたんも、
えみるちゃんとルールーもいつの間にかお出掛け?」

「みんな商店街だよ、えみるとルールーは商店街に
オープンしたライブハウスに開店前の昼間から
押し掛けてるし、……はなははぐたんの紙おむつ
買いに行ったのかな?」

「そう……」

「あっ、あのさ、最近すっごい面白い物見ちゃってさあ~!」

……と、ほまれが言い掛けた処に……、玄関から気の
抜けた様な声が聞こえた。

「ただいまあ~……」

「はーぎゅ!」

「あら?はなの声……、帰って来たのかしら、
お帰りな……」

「えへへのへ~……」

「きゃーっ!ちゃだいまあー!」

はなとはぐたんを玄関まで迎えに行こうとしたさあやは……、
二人の姿を見て絶叫する……。

「な、なななな!なんなのーーっ!?」

はなとはぐたんは……、頭部にちょんまげカツラを被っていた……。

「はなっ!何でそんなの被ってるのっ!今すぐ脱ぎなさいっ!
あああ!はぐたんまでっ!」

「これね、……エイブルシスターズの隣のお店の
姉妹店の……、アクセサリーショップでね、帰りに
ちょっと覗いたら売ってて、しかもはぐたんがね、
気に入っちゃって……、しかも、お客様、凄く
お似合いですよ!……とか、言われちゃったあーー!!」

「まげまげーっ!」

「……ちょんまげはぐたん、きゃわたん……、ぽっ……」

「ちょっとほまれっ!で、はな、その恰好で歩いて帰って来たの……、
ハリーに又怒られるからっ!い、今すぐはぐたんのカツラをっ!!」

「ほまえ~!しゃあやも~!まげまげー!」

「……きゃああああーーーー……!!」

ほまれとさあやの頭部にも……間も無くちょんまげカツラが
降って来たのであった。

……

「全くもう!おかしな物を入荷しない様にお店の方に
注意した方がいいかしら!」

夕飯時、さあや、自分で作ったナンプラーたっぷり
特製激辛カレーを頬張りながらブリブリ怒る。

「そう言えば、やっぱりあの変な村長さんが此処に
来てからなのです!……商店街も随分と発展したのです!
不思議なのです!」

「そうですね、まめつぶさんの所も面白い品物も随分と
増えましたね……」

「ですねーっ!ルールー!」

「はい……、ふふ」

ルールーとえみるは顔を見合わせて笑うがさあやは何だか
ご機嫌斜め。

「……ジョークグッズもいいんだけれど、こう……、もっと、
はぐたんの為になる様な……」

そう言ってみて、さあやはふと考える。

(あの変なアリクイの宇宙人さんが来たのも……、確か
新しい村長さんが来てからすぐだった様な気がするわ、
村長さん自体が凄く変わってる方らしいから……、
何ていうか、村長さんがもしかして呼んだのかしら……)

「おしゃんぽ……、いきたいなあ」

「あっ、はぐたんの夕方のお散歩の時間だね!」

「あ、はな、今日は私が連れて行くわ……」

椅子から立ち上がろうとしたはなにさあやが声を声を掛けた。

「うん!じゃあ、これお願い!」

「ありがとう!」

さあやははなから抱っこひもを受け取るとはぐたんを
抱いて外に出た。

……

「ふう、やっぱり夕方になると少しは暑さが和らぐかしら……」

「あいっ!まげまげー!」

「……はぐたん、それはもう忘れましょうね、今度は
もっと可愛いアクセサリーを見つけてあげるからね……」

「やーっ!」

「あああ!このままじゃどんどんはぐたんが何だかとっても
おかしな方向に……」

項垂れながら歩いていると、木の側で何かがごそごそと
動いているのが見えた。棒で木を突いて何かを取ろうと
しているらしかった。

「あれは……、カールさんかしら……、何して……」

「はーぎゅ!」

「うう~ん、もう少しなんだけどなぁ~、……あっ!」

棒で木を突いていたカール。木から何かがぼとっと落ちた。

「あれはっ!ハチの巣っ!……はぐたんっ!」

さあやは必死ではぐたんを庇う。どうやらカールは木に生っている
リンゴを取ろうとして、間違ってハチの巣を突いてしまった様子。

「わわわ!どうしよう~!ぼ、ぼく知らないよぉ~!」

カールは自分だけ近くにあった川に飛び込み逃走した。
怒り狂ったハチ多数は巣から飛び出しさあやとはぐたんに
襲い掛かって来ようと来る。

「駄目っ!……も、もう間に合わないわ!」

「……はぎゅうう~……、えぐうう~……、しゃあや~……」

「お前らっ!早く商店街の方へ逃げろっ!」

「!?あ、あなたはっ!」

「いいから早くっ!」

虫取り網を持ってさあやとはぐたんの目の前に飛び出して来たのは……、
ジャミ公。無謀にもハチ集団を捕まえる気である。ジャミ公は早く
さあやに逃げる様に伝える。言われた通りはぐたんを庇いながら
必死で商店街の方へと走った……。

……それから、30分ぐらい経過した頃……。

「あーあ、やられちまったい、今回は瞼ぐらいで済んだけどな……」

結局、ハチの捕獲に失敗したジャミルはハチに瞼を刺されて
しまったのであった。

「……大丈夫ですかっ!?」

さあやが慌ててはぐたんを抱えて現場に戻って来た。ジャミルは
大丈夫大丈夫と手を振るが。

「大丈夫じゃないですよっ!あああ、どうしましょう……、
まめつぶさんの所はもうお店が閉まっちゃってますし……」

「平気だって、ドジるのは慣れてんだ、それよりも無事で良かったな、
はぐチビもな!……ハチと巣はセットで売ると高く売れるって聞いてよ、
はあ、失敗しちまった……」

「あーい!」

ジャミルがはぐたんを撫でる。はぐたんはきゃっきゃっと喜んだが、
ジャミルがちょっときつそうな顔をしたのにすぐに気づきはぐたんも
悲しそうな顔をした。

「……はぎゅ、ちゃみ、いたい?いたい?」

「大丈夫だって!……いちち……」

「ちゃみのいちゃいのいちゃいのとんでけーっ!」

はぐたんが腫れたジャミルの瞼にそっと触れると……、なんと、
途端に腫れと痛みが収まってしまったのであった。

「お?お?……俺の瞼、腫れが引けてる……、そう言えばこの間も……」

ジャミルはこの間はぐたんが自分の頭に触れた時に髪を元通りに
してくれたのを思い出した。

「はぎゅ~……」

「はぐたん、力を使ったから眠くなってしまったのね、はぐたんには
皆を癒す不思議な力があるんですよ……、でも、力を使い過ぎてしまうと……」

さあやはそう言いながら眠ってしまったはぐたんをなでなでする。

「そっか、……でもありがとな!」

ジャミルはそう言いながらはぐたんの頭を撫でた。はぐたんは
幸せそうな顔をしてすやすやと。

「では、私達はこれで失礼します、どうかお身体は大切に
して下さいね……、本当に有難うございました……」

「おう、んじゃな!俺の方こそ助かったよ!」

さあやは眠ってしまったはぐたんを連れ、歩き出そうとした。
其処に……。

「アイヤー!村長さあーん!ジャミルくーん!みーつけたっ!」

「出たっ!ウズメえええーーーっ!!」

「ん?……村長さん、……って、まさか……」

さあやが声のした方を振り返ると……、ゴリラのウズメに
追い掛けられジャミルが必死に逃げ回っていた……。

「ねええーっ!アタシ、村長さんの事、ジャミ公ちゃんって
呼んでいいかしら!アイヤーー!!」

「いーやーだあああ!!」

「お待ちーーっ!!」

「まさかまさか、あの人が……、噂のドジな村長さんだったの……?」

実際、さあやとほまれはまだジャミルの顔を良く分からず、
ほまれはビューティサロンで一度ジャミルを目撃しているが
誰だか知らず。さあやは今回初めて事実を知った。アイシャの
方はほまれとさあやも知っているのだが。噂には聞き、
ちょこちょこと話を耳にしていた物のさあやは直には
ジャミル本人に今まで会った事がなかったのであった。

「でも、何となく、村長に選ばれたのも分る気がするわ、
明るさと人柄かしら、……うん、何となくだけどね……」


「ジャミル、見てみてこれ!まめつぶさんの所のフォーチュンクッキー
くじで当たったの!ダルメシアンの置物!可愛いでしょ?」

アイシャが嬉しそうに犬の陶器の等身大の置物をジャミルに
見せに来た。

「そうかい、お前本家賊ダチの話で……、あーなって
こーなってんのに……、マジでボケ能天気……、あいてっ!」

「……オホン、良かったね、アイシャ!」

「うん!とってもかわいいのっ!当たって嬉しい!」

話をはぐらかす様にしてアルベルトがジャミルの頭を
小突きアイシャに微笑み掛ける。

「余計な事言わなくていいっ!……全くの別世界の
話なんだからっ!」

「まあ、アルもそりゃ心配になるよね、……何せまさか
あっちも段々あんなんなるとは書いてる人も書いてて
大分戸惑ってるみたいな、オラ知らねーよ状態だし、
あんなにアホな日常話ばっかだったのに……、ま、
まさかこっちもその内……!大魔王ゾ○マとか意味も無く
出てくるんじゃ……!あーーーっ!!どうしようどうしよう!!
バトルは絶対無いって言ってたのに!」

「……ダウドもっ!もうそっちの話はいいっ!……とにかく
いい景品が当たって良かったね、アイシャ……」

「ん?う、うん……、次はチワワの置物が欲しいなあ~……、
でも、中々欲しいのって当たらないのよね~……」

「チクワでも齧ってろっての!」

「そうだね、僕も明日一つ買ってみようかな……」

「アルも買う!?じゃあ一緒に買いに行こう!」

「うん、何が出るかな……」

「……んむーーっ!(※覚えてろっ!この腹黒――っ!)」

うるさいのでアルベルトはジャミルの口にガムテープを貼って
黙らせるとアイシャに話を合わせ相槌をうつのであった。

それから数日後……、何故かフォーチュンクッキーブームが
村の住人の間でも起きた。買えるのは住人一人につき、一日
2個まで。……と言う事だそう。

「ルールー、お揃いですね!有名なおひげさんが当たったのです!」

「ええ、面白いですね、ふふ!」

この二人も相変わらず仲良しでお揃いのお品をくじで
一緒に当てたらしい。

「はあ~ん、お揃いで羨ましいです事、……アタシも
何かお揃いでジャミル君と同じ景品当てたいわあ~!
アイヤーー!」

実は先程ウズメもくじで景品を当てたのだが、
本日は帽子系の赤ピクミンと家具のトリプルバナナ。

「……はあ、これくじで当てちゃった……、この帽子、
はぐたんにプレゼントしたら超ラブきゃわたん……」

向こうから同じく、くじの景品を抱きかかえうっとり
しながら歩いてくるほまれの姿が。ウズメは自分と同じ
景品、ピクミン帽子を当てたほまれに早速目を付けた。

「ちょっとちょっと!ほまれちゃんっ!」

「……な、何!?」

ほまれは息を切らしてこちらに向かって突進してくる
ウズメを見て少し警戒する……。

「それ、赤ピクミンでしょっ!?ねえ、それアタシも
ずーっと探してたのよねえ……、どう!?ベル出すから
譲ってくれない!?」

ウズメはもう1個同じ物を当てた事を隠し、ほまれに迫る。
……それを見たほまれは……。ウズメは無理矢理ジャミ公に
ピクミン帽子を手渡し、おソロのペアルックで被りたいらしい。

「イヤ!お断わりっ!苦労して自分でいい物当てるから
楽しいんじゃん!簡単に手に入ったら面白みないでしょ!
んじゃあね……」

「……」

さすがクールなほまれ。あっさり撃退し言い返す。……強い。

「くやしいわあーーっ!ちょっとぐらい顔が可愛いからってーーっ!
覚えてなさいよーーっ!アイヤーー!!」

そしてほまれは早速ウキウキで家に帰り……。

「ただいまっ!はーぐたん、おみやげだぞーっ!」

「あーい!おみやげー!たのちみー!なあにー?」

「……あああ、はぐたん、もうきゃわたん過ぎる……」

「お帰り、……ねえ、おみやげって、ちゃんとした……」

さあやが心配そうにほまれを出迎えるが。

「ん?じゃあーんっ!これこれっ!」

「あー!赤ピクミンの帽子だね、かわいいっ!」

はなもニコニコでピクミンの帽子を眺めた。勿論はぐたんも
興味津々。気に入った様子。

「か、可愛いかは……、何だかとても微妙なのだけれど……、
その……」

「♪はーぎゅ!みんなおしょろいーっ!」

「あああ、やっぱり~……」

……さあやが心配した通り、はなとさあや、ほまれの頭にも
ピクミン帽子が揃って落ちて来たのであった。

「……私達、その内引っこ抜かれて……、食べられちゃうのかしら……」

それから更に数日後。村長宅。

「ねえジャミル、この間面白い事がね、あったんだよお~!」

「そうかい、良かったな……」

「まだ何も言ってないじゃん!聞けーーっ!このアホーーっ!!」

ダウドはメガホンを使うとジャミルの耳元で喚き立てた。途端に
ジャミルは飛び起きる。

「……このやろっ!」

「えへへ~、聞いてよお~、この間ね、オイラため池でカエルを
釣ったの、そしたらね、カールが来てさあ、そのカエル譲って
くれって……、カエルがカエル持ってったんだよお!」

カエルを釣るのもどうかと思ったが。……何よりうるせー
静かにしろとジャミルは思う。ちなみにアイシャと
アルベルトは又まめつぶへフォーチュンクッキーくじを
引きに行ったので、出払っている為今は姿が見えず。

「ごめんくださーいっ!」

「あれ?随分と……、綺麗な声だなあ……」

「……?」

玄関の方から声がする。お客さんの様。ダウドは声の感じを
聞いただけで率先して自分からお客さんを迎えにフラフラと
出て行った。

「こんにちは……」

「うわ!……美人さんっ!」

「はぎゅ!」

今回はさあやとはぐたんの訪問である。

「よお、アンタか……、はぐチビも一緒か……」

「うわ!何すんのさあ!?」

ジャミ公もダウドを押しのけぬっと挨拶に現れる。

「はぎゅー!ちゃみー!こんちゃー!」

「元気そうだな……、相変わらず」

「ええ、その節は本当に有難うございました、今日は
ご挨拶も兼ねてお礼にと伺いました」

これでほまれ以外はこの家に皆挨拶に来た事になる。
さあやは身を挺してハチからはぐたんと自分を守ってくれた
ジャミルに本当に感謝している様であった。

「い、いや……、偶々フラフラしてたからな、とにかく
怪我が無くて良かったな……」

「ん?なにっ!ジャミル、もうこんな美人さんとお知り合い
だったワケ!?いつもいつもさり気無くずるいよおーーっ!!」

ジャミ公は美人、変人、限らず色んなのと縁が有る。

「そ、そんな……、美人さんだなんて……」

「はぎゅ?よお!だよおーっ!」

「はぐたん……」

はぐたん、早速ダウド口調を習得す。……困るさあや。
どうにも変な事も学習してしまうらしい。

「それにしても凄く広いお家ですね……、圧巻です……」

「いや、ほんの借金があるだけだよ、こいつの所為でよ……、
あてっ!」

「あ、あの、立ち話も何だから中に入ってよお!ささ、どうぞ!」

「……おいっ!」

ダウドはジャミルの足を踏むとさっきから玄関でずっと
立っているさあやに中に入る様に勧める。

「いえ、急に来てしまった物ですから……、はぐたんの
ミルクの時間も有りますし、今回はこれでお暇致します、
又、日を改めまして今度はみんなでご挨拶に来ますね」

「そっかあ、残念~……」

「はぎゅ?しゃあや、あれ、なあに?」

「えっ?ええええっ!?」

はぐたんが目を付けたのは……、リビングの奥に意味も無く
飾ってあるモヒカンのかつら。ダウドがジャミルに被せようと
懲りずにエイブルシスターズから買って来た物である。

「ダウドっ、オメー又出しっぱにしたなっ!……あああっ!」

「だ、だってえ~……」

ジャミルは慌ててカツラを仕舞おうとするが……。

「♪はーぎゅううーー!!」

「……きゃ、きゃあああーーっ!!」

……最近ウイッグ(特に趣味系)に目覚めてしまったはぐたん。
んで、その場にいた全員の頭にモヒカンのカツラが降って来て、
結局こうなるのであった。揃って世紀末の格闘家状態になった。

「はぎゅ、みんなおしょろーーいっ!」

「いやああ~、もう……、私、Xデー生き延びられるかしらあ~……?」


ジャミルとアイシャは浜辺に来ていた。泳ぎに来た……、
のではなく浜に落ちている貝殻も売ると結構なベルに
なる事と、後は同じく資金稼ぎの為の大物魚釣りである。

「あー、暑い暑い、糞暑い……、何だってのこの異常気象はよ、
ぶつぶつ、しかも目の前に海が有るのにまだ入っちゃいけねえとか
絶対おかしいだろ!」

アイシャは文句を言いながら釣りをするジャミルを見て苦笑する。
しかも全然収穫は無い。今の処。釣れたとしても鈴木さんが関の山。

「そろそろ帰りましょ?私の方は手持ちが一杯になっちゃったし」

「ま、待て、もう少し……、お!?」

漸く掛ったらしい。アイシャも慌ててジャミルに手を貸そうとするが。

「本当に大きそうね!……海の中に引っ張られそう!」

「ひ、引きずり込んでみろっての!……ウーーンッ!!」

どうせ海に入れないのだからまず引き込まれる事はないと
ジャミルは不貞腐れていたが。

それでも掛った獲物は物凄い力だった。2人で力を併せ漸く……
大物らしき物を釣り上げるが……。

「お?おおおおおっ!?」

「な、何これっ!?」

掛った物は巨大なタイヤ……、というオチではなく、
……マリンルックで眉太のカモメだった。

「ええええーーーっ!?」

……

「おい、もう死んでんじゃねえ?ドザエモンだよ……」

「まだ息があるわよ、助けましょ!」

「……ピク、きょうは……、がっこうやすみマス……」

「ほらほら何か反応したわっ!頑張ってーっ!」

アイシャは眉太カモメの胸を押したりとあれこれやってみる。
しかし一向に目を覚ます気配なし。

「……キス、チュウほしいデース……」

「チュウ?そうだわ、人工呼吸っ!」

「アイシャ、其処までしなくていいって!えーと、そうだ!」

何故眉太カモメに焼きもちを焼いているのか。ジャミルは
アイシャにある物を手渡した。

「これさ、メガホンだよ、使ってみ、起きるかもしんねえから」

「メガホン?これ、ダウドが最近買ったのじゃないの?
どうしてジャミルが持ち歩いてるの?まあいいけど、
やってみるね、……すうーーっ!」

アイシャはメガホンを使うと眉太カモメに向けて大声を出した。
……と、同時に漸く眉太カモメは目を覚ました。

「……ここ、どこデスカ?オー、プリンセス、アナタがジョニーを
おこしてくれたんデスネー!?」

「あはは、無事でよかったー!初めましてこんにちは、
私アイシャです!あなたはジョニーさんって言うのね!」

「オー、プリンセス!アナタジョニーたすけてくれましター!
だからおれいシタイー!でも、ジョニーいまそれドコロジャないー!
ちょっとタイヘンなのー!」

「あのな……」

ジョニーはアイシャしか視界に入っていないらしくジャミルの方は
目に入らないらしい。わざとやっているのか……。ジャミルは
イラッとする。

「あ、マダだれかおられマシター?スミマセン、オキヅキになられ
マセンでー!」

「いや、もういいや……」

「で、なにがタイヘンかというと、ジョニーはふなのりデス、
セカイのウミをタビシてるんデス!デモジョニーふねから
おちてここにながれつきマシター!アナタたち、ジョニーのこと
何かしりませんかー!?ワタシキオクがありませーーんっ!」

……知るワケねえだろとジャミルは思ったが。……こういう時
アイシャのお節介病が発動するのである。

「かわいそうね、何とかしてあげられ……」

「ねえよ、諦めな!」

「何よっ!いいわよ、私だけで何とかしてあげるから!ねえ、
ジョニーさん、何か少しでも覚えている事はないかしら?」

「……プリンセスのチュウで思い出すかもシレマセンーー!」

「えっ?えっ?えええっ!?」

野郎、やっぱりそれが目的か……、と、ジャミルは思った。

しかし、例え鳥とは言えども断固そんな事はさせねえぞと
思うジャミ公。

「何してるのですー?」

「こんにちは……」

「Oh!これマタ、ビューりほーなプリンセスたちっ!」

其処にこれ又かわいこちゃん(死語)のお約束のえみルー
コンビ登場。2人も海岸に貝殻を拾いに来たのであった。

「よう……」

「えみるちゃん、ルールーも!こんにちはー!」

「暑いのです、もう暑くて暑くて……、これはいいダイエットに
なりそうですね、アイシャさん!」

「そうかっ!あまり考えてなかったけど!この猛暑って
10キロぐらい落とせるチャンスじゃないっ!」

「おーい……、話進めろっての、こいつの記憶喪失治すんだろが……」

「……記憶喪失……?ですか……」

「むむむー!何だかアヤシイのです!」

えみるはジョニーをじろじろ見る。しかしジョニーは
屈せず逆にえみるへと顔を更に近づけた。

「このさい、どのプリンセスでもかまいまセーン!どうか
ワタシにチュウしてくだサイ!そうしたらジョニー、きっと
キオクとりモドシマスっ!!」

「だとさ、どうする……?」

「ひ、へええーっ!ふぁ、ふぁふぁふぁ!乙女の大切な
ファーストキスがっ!……何だか何だか困るのですーっ!!」

えみるは慌てるがルールーは微動だにせずきょとんとした
表情をした。

「チュウ……ですか?……チュウとはなんなのでしょう、
……ジャミルさん、アイシャさん、御存知ですか……?」

「……そ、そう言われても……」

「うん……」

ジャミルとアイシャ、急に言われても美味く説明出来ず。
しかし二人が顔を赤くしているので気になったらしい。

「気になります、……何故お二人は顔が急に赤くなったのですか、
……怪しい……」

ルールー、口をひし形にし、ジト目で二人に迫る……。話が
ジョニーから遠ざかってしまった様子。

「ルールーっ!チュウとはっ、キスとはっ!本来なら一番
大好きな人とするのですっ!だ、だだだだ、だからっ!
むやみやたらにっ!本来は誰とでも軽々しく行う行為では
ないのですっ!!」

「……そうなのですか?分りました、まだまだ私も勉強しないと
いけない事が沢山有りますね、はな、ほまれ、さあや、はぐたん、
ハリー、みんなみんな大好きですが、私はえみるが世界で一番
大好きです、と、言う事は……」

ルールー、顔をアップにしてえみるに迫る……。

「ええーっ!?ル、……るるるるる!ルールーっ!駄目なのです!
イケナイのですっ!!ひゃああーーっ!!」

「おい、頼むから帰ってしてくれや、今はこいつの記憶喪失を
どうにかするんだよ……」

又違う方向に話が行く勢いだったので慌ててジャミルが話を
元の方向に戻す……。

「きゃー!ルールーったら大胆なんだからっ!もう~っ!」

「……アイシャ、オメーもうるせーよ!黙ってろってのっ!」

「ぶー!ジャミルのバカっ!!」

「ワタシ、こいつじゃないデス!ジョニーデスっ!」

「えーと、でしたら効率のいい方法がありますよ……」

ルールーはジョニーの方を向き微笑んだ。どうにか話の
流れが戻って来た様子。

「ウーン、やっぱりプリンセスのチュウほしいデス……」

「おい、……お前実はやっぱ記憶喪失違うんじゃね?」

「そんなコトないデス!オー、ワタシハイッタイどこから
きたんデスカアー!?」

「コホン、……ショック療法……です」

ルールーは咳払いをすると浜辺にあった岩の塊を拳で殴り
破壊しまくる……。

「……よいしょ!」

「Ohhhhhh!!」

「どっこいしょ!!……ほいっ!」

「うわ……」

「ルールー、凄いのねえっ!!」

「も、もう、ルールーってば、身体を動かしたいからって……、
無茶しすぎなのです……」

「……Оhhhhhhhhhhhhーーーー!?」

「如何ですか?この様に身体に刺激を与える事によってあなたも
失われていた記憶が……」

「……その前に死んじまうよ!」

慌てて突っ込むジャミ公。普段アホでもこう言う時は
歯止めを掛ける。一瞬にして彼は常識人に……。

「も、もうダイジョウブデス!あ、ジョニーイマキオクが
ヨミガエリマシタ!プリンセスのオカゲデス!ありがとネーー!!」

「はい?そうなのですか、……残念です、でも、良かったですね……」

ルールーは一瞬残念そうな表情をしたがすぐにジョニーに
笑顔を向ける。……本当は殴りたかったのであろうか。

「わざとらしいなあ、全くっ!」

「あはは~……」

「あ、ルールー、もう帰らないと!はな先輩達が心配しますっ!」

「そうですね、……では私達はこれで……、ジャミルさん、
アイシャさん、それではまた……、失礼します」

「またなのですっ!」

呆れるジャミアイコンビ。ルールーとえみるも仲良く帰って行った。

「処で……、オメー記憶が戻ったって言ってたけど……」

「……オ、オー!そうデス!ワタシノめざすクニ、チュウゴク!
ヒトがタクサーン!シェイシェイラーメンっ!」

「……本当かよ、思いついたの適当に言ってんじゃね……?」

「シャキーン!中国と言えば拳法だよ!ぼくはシャッキー・チェン!
拳法の素晴らしさを世界中に広める為、彼方此方旅しているんだよ!」

拳法と聞き、海の中から突然湧いてくるシャッキー。

「オー!アナタもたびびとデスねー?すんばらしいー!ワタシ、
ちゅうごくめざしマス!イッショニイキマショうーー!!」

「シャッキーン!行こう行こう!中国は拳法の母っ!」

「……」

「では、ジャミルさん、アイシャさん、ワタシタチ、ハルカなち、
チュウゴクへとタビダチマス!ブジにタドリツイタらおみやげ
おくりマス!ごきげんヨー!」

ジョニーはシャッキーを道連れにボートに乗って再び海へと
旅立っていくのであった。

「あらら、シャッキーまで一緒に行っちゃった、……大丈夫かしら……」

「……暫く静かになっていいよ……」

……それから数日後、浜辺には再び漂流したカモメと巨大なサメが
一緒に流れ着いたと言う……。


夕方、4人組は揉めていた。レトロなかき氷器を
まめつぶの処で購入したのだがシロップを購入
するのを忘れた為、代用品で冷蔵庫にあった
コーラを掛けたが間違って醤油を掛けたのである。
犯人は勿論。このお方。アイシャさん。

「おめーなあ!何処をどうやったらコーラと醤油を
間違えんだよっ!ええーっ!?」

「だってしょうがないでしょ!コーラのボトルの中に……
お醤油一リットル……、あっ、ごめん、入れておいたの
私でしたあ~……」

「昨日は昨日で……、素麺にツユじゃなくてコーラ掛けたよね……」

何が何だか分かんないよおと言う表情をするダウド。

「はあ、もういいよ、氷なんかタダなんだしさ、
シロップさえあれば幾らでも食べられるだろ……、
今日は我慢しなよ、ジャミル……、はあ~……」

いつもながらアルベルトは冷静に対処しているが、
本音はうるさい方達に折角買った新刊の読書タイムを
邪魔されたくなくて仕方がないのだった。少しでも
静かにしていて欲しいんである。

「いーやーだー!……ダウド、今すぐ買いに行って来い!」

「ちょ、いやだよお!何でオイラに押し付けんのっ!
ジャミルこそ動きなよお!暇なんだからっ!ちょっとは
動かないとお腹出るよ!デブるよっ!」

「うるせー!村長は忙しいんだっ!オメーに
言われたくねえっ!」

……何処が忙しいんだよ、と、アルベルトは思ったが。
……こんな風にしてギャーギャーギャーつまらんワケ判らん
事で4人は揉めていた。糞暑いのでその所為もあったのだったが。

「♪こーんにちーわあー!」

「はーぎゅ!」

玄関にお客さん。今回ははなとはぐたんだった。

「おう、めちょっく娘……、オウ!?」

「はなちゃん、はぐたん、いらっしゃい!遊びに来てくれたのね!」

ジャミルを押しのけアイシャが率先して玄関まで迎えに出る。

「……おーいっ!」

「あ、あのですね、書いてる人が間違えたらしくって、
オラ知らねーよ?状態でして、私まだこのお家には一度も
遊びに来てないんですよう~!><だから私も遊びに
来ちゃいましたっ!」

「あいっ!きまちたあ~!はぎゅ!よろちくね♡」

「「……きゃわたん……」」

きゃわたん効果に洗脳される……、ダウド、アルベルト、
アイシャ……、の3人。

「お、俺は洗脳されねーよ!?」

と、意地を張ってみるツンデレジャミ公。……が。

「きゃー!ちゃーみいいい!あしょぼあしょぼー!」

「……きゃわ……っと!お、俺は落ち着いている!」

「アホだよお……」

「とにかく入って入って!今お茶淹れるからね!」

「有難うございます!」

アイシャはお客さんのはなをリビングのソファーに
座らせると台所へお茶を淹れに引っ込んで行った。

「アル、アイシャについてなくて大丈夫……?たま~に
お茶淹れでもちょっと噴気し過ぎる時あるでしょ、特に
お客さんが来ると……」

「いや、お茶ぐらい大丈夫だよ、アイシャだって女の子な……」

……いーやああーーー!!

「……め、めちょっくう!?」

台所の方でけたたましい声がした。早速何かやらかしたらしい。

「やっぱり僕も行った方がいいみたいだね、やれやれ……」

アルベルトが台所に行くと。やっぱりアイシャが興奮して
暴れていた……。

「どうかしたの?」

「大きい虫が虫がーっ!お茶っ葉にーーっ!」

「……デカクソムシだね、これ葉が古いんだよ、新しいのに
取り換えよう……、暑いからお茶よりもジュースの方が
いいかもね」

「ごめんね、アル、慌てちゃって……」

「ううん……、さあ用意出来た、持っていこう」

世話焼きアルベルト、落ち着いてちゃんと接待の用意をし
一式をリビングに運んだ。

「どうぞ、大した物じゃないけれど……」

「わあ!美味しそうーっ!お腹空いちゃったあ!」

はなは目を輝かせる。アルベルトが急いで用意した氷入りの
リンゴジュース……、と、取りあえずの間に合わせの海苔煎餅。

「……もうちょっと気の利いた……、なんて言うか……、せめて
マドレーヌ位買っておけば良かったかなあ……、ハア、無理か、
全部食べちゃうか、誰かさんが……」

坊ちゃまのアルベルトは海苔煎餅に当然不満がある。

「本当に大したモンじゃね……あてっ!」

「……お客さんの前に先に口をつけるなっ!行儀が悪いっ!
たくもうっ!!」

アルベルト、ジャミ公を小突く。ジャミ公、既に煎餅を
一枚口にほおり込んだ後。

「ほんとにもう……、ごめんね、はなちゃん……」

アイシャも申し訳なさそうにはなに頭を下げた。

「いいえっ!こちらこそ本当にすみませーんっ!あーんっ、
うーん、おいしー!」

はなも遠慮せず出された海苔煎餅を一つ美味しそうに摘んだ。
それを見たアイシャはほっとする。

「はあ、それにしても……、ジャミルさん達がこの村に来てから
本当に毎日が不思議で……、〔言い換えますと〕→(毎日が騒がしくて
騒動だらけで)楽しくてワクワクな事がいっぱい!ふふ!」

「はーぎゅ!わくわくー!」

「そうなのか……、ん~、動物もいいけど、人間系の可愛い
女の子住人がもっと欲しいぜ……!とかぼやいてた奴がいたな、
ま、どこぞの誰とは言わねえけど……、ジタンとかさ……」

↓

くしゅん!まーたレディがオレの噂話してるなあ~?ははあ~ん、
いやあー!困っちゃうぜ!


「大元のゲームも元々そういうゲームじゃないだろ……、
てか、思い切り本人の名前言ってるし……」

と、突っ込んでみるアルベルト。

「はぎゅ?……はーぎゅ!わくわくー!わくわくー!」

突然はぐたんが天井の方を向き何か喋り出した。すると……、
途端に天井の方から何やら怪しい光が……。

「ん?うわわわわ!何だっ!?天井がっ!?」

ジャミ公、齧っていた煎餅を床に落とす。他のメンバーも驚いて
天井を見上げる。

「はーぎゅ!もんだーーっ!」

「はぐたんーっ!あわわわ!めちょっくううーーっ!?」

「……わくわく……?もん……?だあああーっ!?」

ジャミ公、ソファーから転げ落ちる……。テーブルの上に
突如3人のガールズ達が降ってきた……。

「いたたたあ~、ここ、どこお~……?」

「何なのよっ!計算通りじゃないわっ!!」

「は~……?」

「あ、あううう!お前ら……、あう、あううう~……」

金髪のショートヘアでちょこんと結んだ髪が特徴の女の子。
きょとんとした顔で一番最初に口を開いた。

「あの、初めまして……、何処かでお会いした事ありました?
あはは~!私、朝日奈みらいです、こっちは親友のリコと
はーちゃんと……」

「モフルンもいるモフー!」

金髪の女の子、みらいの肩からひょっこりと小さなクマの
ぬいぐるみが顔を出した。

「あははー、です!」

「何が何だか分からないんだけれど、私達、突然此処に
呼ばれちゃいまして……、本当にまるで計算外……」

「はー!でも何だかとってもオラわくわくしてきたー!」

「モフー!」

「は、はーちゃんっ!?駄目でしょっ!何なのっ、その口調はっ!?」

リコがはーちゃんを窘めるが、何だか異様に興奮している模様。

「めちょー!な、何だか……、皆も私たちと同じニオイっ!
……あのっ、私、この村に友達と住んでますっ、アニマルガールズの
はなぴょんです!気軽にはなって呼んでっ!ねえ、友達になろう!?
こっちははぐたんっ!」

「はーぎゅ!ちわー!」

「かわいい……、はーちゃんが赤ちゃんだった時を
思い出しちゃうよう~……」

「何なの、このかわいさ、何だか計算外のオンパレードだわ……」

「は~……」

「モフ~……」

ガールズ達は此処が人の家……、という事を忘れ、フレンドリー
タイムに入ってしまった……。

「コホン、あのさ……」

「めちょ!?あっ、すみませーんっ!」

「……あっ、ごめんなさいっ!」

ジャミルが咳払いするとチーム代表者のはなとみらいが
慌てて我に返り声を上げた。

「まあ、別にいいんだけどさ……」

「はーぎゅ!♪おらしらねー!」

みらい達を召喚した張本人のはぐたん。これである。
既に大物になりつつあった。

「で、お前らどうするんだ?このままこの村に住むのか?」

「……は……」

ジャミルに言われ、みらい達3人が顔を見合わせた……。

「折角だし、皆も此処に住んだら?改めて自己紹介するね、
私はアイシャです!私達も最近この村に引っ越して来た
ばかりなの!私の方も気軽にアイシャって呼んでね!」

「僕はアルベルトです、宜しく……」

「えへへー、オイラはダウドだよおー!」

「んで、俺がジャミルだよ、宜しくな……」

「十六夜リコです、初めまして……」

「はー!花海ことはでーす!はーちゃんて呼んでー!」

改めてリコとはーちゃんもそれぞれ皆にご挨拶。

「ジャミルさんはね、この村の村長さんになった
ばかりなんだよっ!私達もとってもお世話になってるのっ!」

「なったっつーか、無理矢理に……」

「そうだったんですかあ!?うわあ、村長さんですかあ……、
凄いんですねえ、うーん何だかっ、わくわくモンだあ!よーし、
リコ、はーちゃん、モフルンっ!私達も今日からこの村に
住んじゃうぞーっ!」

「ちょっとみらいっ!またアナタ、そんな勝手にっ!」

「はー!住んじゃうぞー!」

「ワクワクモフー!」

……もうあっさりと決めてしまった。はーちゃんとモフルンも
住む気満々。リコは肩を落とすがすぐに開き直る。

「仕方ないわねえ、そのかわり、おばさま達にもきちんと
連絡しましょ、ご心配お掛けしたら大変よ……」

「あ、あああっ、だったらまずは役場へ行って住人登録
手続きしなくちゃ!行こう、私が案内するよ!……と、
いう事で、本日はこれで失礼しますっ!ジャミルさん、
皆さん、どうもありがとうー!また遊びに来まーす!」

「まーしゅ!」

「おう、気を付けてな、転ぶなよ、……またな……」

ジャミル達は騒がしいガールズ達を見送った。途端……。

……めぢょっぐううううーーー!?

あ、はなちゃんっ!大丈夫っ!?

直後、外で叫び声が聞こえた。どうやらはなが興奮し過ぎで
転がったらしい。ジャミルが言ってる傍から。

「はああ~、何か又、一層おかしい事になりそうな……」

「君にその台詞ほど似合わない物はないね……、プ」

「あんだと、腹黒っ!?」

アルベルトとジャミルの口喧嘩が始まりそうな頃、ダウドは
とっくに家の中に戻り海苔煎餅の残りをちゃっかりと一人で
平らげていた。


「ふふっ!また新しいお友達増えちゃった!よーし、私も
ますます張り切っちゃうっ!」

「勘弁してくれえ~……、騒動の後片付けに巻き込まれるのは
いつも結局俺なんだからよう~……、毎度の愚痴だけどよう~……」

※そして、次回は我儘麻呂みやびタイフーン襲来……の、巻。

とび出せzokuダチの森・6

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SFC版ロマサガ1 とび森 プリキュア軍団 色々クロスオーバー 下ネタ のほほん ギャグ

  • 小説
  • 短編
  • ファンタジー
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2026-11-02

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二次創作物であり、原作に関わる一切の権利は原作権利者が所有します。

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