泡沫

あなたが作り上げてきた世界が
少しずつ崩れ去っていく様を
僕にも一緒に見てほしいと
あなたは思っているのだろうか
それとも
輝かしい時のままのあの世界を
僕がきれいに覚えていられるように
あえて見ないでほしいと
あなたは思っているのだろうか
僕は後者な気がしてならない
なぜならあなたは僕の知る中で
いちばん強い人だから
違う、本当は
僕自身が見たくないのだ
あの世界がなくなっていくのを
僕の中にずっと存在させておきたいのだ
あの世界が
まだどこかにあるということで
僕はこれからも生きていける
たとえそれが夢になってしまっても
その夢があれば
僕は現実を生きていける

泡沫

泡沫

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2026-10-19

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