一日

暗く後ろ向きな一日。そういう一日。

1.起きる。 

8時過ぎハッと目を覚ました。遅刻だ。今まで半年近く朝9時から夜9時まで無遅刻、無欠勤で働いてきた。仕事の契約延長まで後2か月なのに。とりあえず会社に連絡。

2.電話 

9時10分前電話、事務の女性が電話に出る。僕の担当者に繋げてくれるように頼む。事務的な対応の後、暫くして担当者ではなく同じ職場の正社員が電話の応対に出る。

3.連絡

電話で連絡した後、何故かホッとする。暫くして冷蔵庫の動作音と時計の秒が刻む音だけが聞こえる。疲れがどっと出てきて僕は寝てしまった。

4.午前

少し寝た後また起きて、会社にまた電話する。事務の女性が電話に出る。担当者を頼むが担当者の変わりに、今度は女性が出て僕の話を聞いた。結局僕は会社を休むことにした。

5.午後

しばらくして僕はお腹がすいた、会社に行くために自分で作ってあった弁当を一人で食べる。それからまだ日も落ちていないのに、酒を飲んでまた寝る。

6.孤独

夜一人起きる。今日のこと、過去のあったこと。自ら望んで失業していないこと。家族のいた幸せな日々のこと。変えられない自分の運命。うまくいかない人生。誰にも打ち明けることができない人間。僕の頬に自然と一筋の涙が流れる。

一日

こういう時代、孤独を抱えている僕だけではなく人が多いと思います。何かの糸口と光があれば。自分に元気を出さなければ。

一日

ほんの少しの偶然な不幸なことが積み重なっていく、風采の上がらない孤独な一日。恥ずかしながら生まれて初めて書いた髄質。

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 成人向け
更新日
登録日
2013-02-08

CC BY-ND
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CC BY-ND
  1. 1.起きる。 
  2. 2.電話 
  3. 3.連絡
  4. 4.午前
  5. 5.午後
  6. 6.孤独