ましゅまろ 1
女の子は、きっと、誰だって、あまぁ~い恋を夢みてるの。それはまるで、マシュマロのような。
桜咲くこの春、私は、
東中(あずまちゅう)の最上級生になります。
そんな私、泉 莉亜(いずみ りあ)中学3年生、一応テニス部に所属しています。
☆クラス替え☆
ガヤガヤ…ガヤ…
昇降口が何やら騒がしい。
あっ!どうやらクラス表が貼り出されているようだ。皆、自分が何処のクラスか、見ているらしい。
「莉亜!おっはー!」
「ねぇ。私は3組だったんだけど、莉亜は何組だったのぉ?」
と、話しかけて来たのは、親友の金石 優香(かねいし ゆか)。通称優(ゆう)ちゃんだ。
今年こそは、優ちゃんと同じクラスになれますように!
と願をかけながら、クラス表を見た。
『あっ!莉亜、2組だぁぁぁ
優ちゃんとまたクラス離れちゃった(泣)」
残念ながら、違うクラスになってしまった…
私は、まだ一度も優ちゃんと同じクラスになったことがない。
そして、受験生の私達にとっては、今年が最後のクラス替え。今年も撃沈。
なんて私はついていないのだろう。(泣)
「でも、クラスが隣で良かったね。
いつでも、会いに行けるよ。」
と、優ちゃんが優しく慰めてくれた。
☆出逢い☆
2組の席順表で、莉亜は、3番だった。
席に座り、しばらくすると、女の先生が教室内に入って来た。「皆さん、おはようございま す!今日から新学期の始まりですね。
私は、2組の担任の岩崎 好子(いわさき よしこ)です。これから、沢山の素敵な思い出を
共に作っていきましょう!1年間宜しくお願いします!』
パチパチパチッパチッ
「では、1人ずつ、1番の人から順に、自己紹介をしてみましょう。』
そして、私の番が回って来た。
バクバクッバク バク
(心臓が口から飛び出そうなくらい緊張するよぉ…)
「いっ泉 莉亜です。夢はネイリストになることです。本を読むことがだいすきなので、オススメの本があったら、是非!教えて下さい。1年間よろしくお願いします。」
(はぁ…緊張したぁ~…)
:
:
そして、莉亜は次の瞬間…
『竹中 克正(たけなか かつまさ)です。~』
ドキっ
ななな何!?この低すぎる声は!
『趣味は、情報収集で、特技は、空手です。
コンピュータ部の部長をしています。~…』
そう…私と彼の出逢いは、ここから始まった。
彼の第一印象は、声が低すぎる変な人、情報収集が趣味なんて、変わった奴だなぁ~という感じでした。
あまり好印象ではなく、寧ろ、あまり好きではないタイプ。
そんな彼との恋がはじまるなんて、この時の私は、微塵も思ってなかったんだ。
ましゅまろ 1