我ら工場ファクトリーズ 第六話
おはようございます。第六話のお届けです。休憩室。幕の内弁当を食べる三人。梅坪はマザーの夢を見る。お楽しみに!
第六話
「我ら工場ファクトリーズ」
(第六話)
堀川士朗
休憩室。
午前中の作業を終えて、お昼の幕の内弁当を食べる八騎、梅坪、嵐感の三人。
揚げちくわにかぶり付いている梅坪和也。
美味しそうに、海苔ご飯と一緒に咀嚼してゴクンと飲み込む。
ここの幕の内弁当は盛りが良くて大変美味しい。
毎日でも飽きない。
食事が終わり、給湯器を使って熱々のお茶をズズズとすすってまったりしている三人。
「は~食った食った」
「幕の内弁当ラブだぜ」
「ん~?」
嵐感が歌を歌う。
「♪エルオーブイイー嘆きっす」
「何だそれ」
「何か昔の歌」
「あ~。知らね」
「ブルッ。さむ」
「寒くなってきたな。今年は冬が早い」
「年の瀬だね」
「俺、来年何やってるかなあ」
「あ~。知らね」
「来年のことを言うと鬼が笑うよ」
工場の購買部のコンビニ、『ローション』で四百六十円の安いタバコを買う八騎。
梅坪と嵐感はタバコは吸わないので休憩室にいる。
喫煙室。
カード式になっている喫煙免許証をカードリーダーに押し当て中に入る八騎。
先客が数人吸っていた。
狭い喫煙室だが、換気がとても効いているので煙たくはない。
紫煙を燻らす。
ゆっくりと、長く、吐息。
休憩室に戻ると、梅坪は椅子に座ったまま目を閉じてうとうとしていた。
嵐感はお茶をお代わりしてズズズとすすっていた。
「さて。みんな、そろそろ仕事に戻ろうか」
八騎がそう言うと、梅坪が目を覚ました。
「は。寝てた。俺、今『マザー』の夢を見ていたよ」
「そうか。俺も時々見るよ」
「優しかったよ。『マザー』。ぬくもり」
「そうだな」
三人のシルエット。
続く
我ら工場ファクトリーズ 第六話
ご覧頂きありがとうございました。次回はいよいよ最終話!どうか最後までお付き合い下さい。