zoku勇者 マザー2編・48

シーユー・アゲイン1

ドウヨ、ジャミルサン、ヒトリニナッタキブンハ?……ドウダ?
カナシイカ?ツライカ?クルシイカ……?……イッテミロヨオラーーーッ!!
ハーハハハハ!!
 
 
……オレ、モウ……、ダメ……ナノ……カ……?
 
 
……ナントカイエヨジャミル!オーイイッテミローーッ!!
……コノヨワムシノクズーーッ!!
 
 
……ジャミルサン、……ジャミル……、サン……。カナシイデスカ……。
 
 
ギーグにとって残った敵はもう唯一人……。……ギーグは最終ターゲット、
ジャミルに的を絞り攻撃を始める。そして等々。ジャミルの身体も
ギーグによって貫かれた。ギーグは動けないジャミルに向けて何度も
何度も容赦ない攻撃を仕掛ける。
 
 
……ケーケケケッ!アッ、ホントウニ……、キモチ……イイ……、
キモチイイヨーーッ!
 
 
身体中に穴が空き、見るも無残な唯の機械の塊と化したジャミルは
その場にゆっくりと倒れた。倒れる直前でジャミルに聞こえたのは……、
自分を罵るギーグの中のポーキー……
 
 
……ソウカ、ヒトリニ……、ナッ……タンダ……、オレ……
 
 
そして……。
 
 
ジャミル、チガウ、チガウヨ……
 
 
……この声……、まさか……
 
 
誰かがふわりと自分を抱きしめる感触がする。
もう何も触れられない、感じられないと思っていた。
それなのに聞こえてきた優しい声と温かい温もり……。
 
「……アイシャ……、なのか……?」
 
「うん、私だよ……、えへへ……」
 
「オイラもいるよお!」
 
「ダウド……!」
 
「僭越ながら、僕も……」
 
「アル……!」
 
気が付くと、……倒れた筈の仲間が側にいた。自分の側に……。
しかも、機械の身体ではなく、見慣れたいつもの……、人間体の
仲間の姿だった。
 
「な、何で……、お前ら……」
 
不思議とこの言葉を発した時、ジャミルの心が震えた。もう、
会えないと思っていた仲間に……、もう一度会う事が出来た……。
でも、それは……。
 
「分ったよ、……お前らがいる……、て、事は……、俺達、
死んだんだな……、ギーグに敗れたんだ……、結局
敵わなかったんだな……」
 
「ううん、違うよ、ジャミル……」
 
「アイシャ……?」
 
ジャミルの言葉にアイシャが大きく首を振った。
 
「まだ……、終わってないよ……、まだ私達の中の最後の
力が残ってる……」
 
「ふふ、しぶとい残留思念て奴だよ……」
 
アルベルトもジャミルの方を向いて頷いた。
 
「……そういう事、だよお、何せオイラ達、しつこいからね、
死んだって絶対諦めないよお!あ、オイラ元の世界でも一度
死んでるんだった……、ンモ~、まあいいけど……」
 
「そうよ、ギーグはそこの処をよく分かってないのよ……、
何せ……、ね?」
 
「……俺達、危険なお子様……、だもんな!」
 
 
「そういう事……!!」
 
 
4人が一斉に声を合わせ、そして笑いあう。ギーグの元に来てから、
心からの4人の笑顔だった。
 
「けど、もう俺達……、生身の身体には戻れなくなっちまったけど、
本当にいいか?」
 
「大丈夫よ、覚悟は出来てるもの!最後ぐらいいっぱい暴れましょ!」
 
「はあ、まさか別世界に来て死んじゃうとかね……、でもっ!
このまま僕も黙って終わらせやしないさっ!」
 
「だねえ~、オイラ達、もう死んでるんだし、……イタイ思いも
する事もないよね、だからオイラも力いっぱい頑張りまーすっ!」
 
「……よしっ!」
 
ジャミル、彼は産まれた時から……、物心ついた時からずっと
独りだと思っていた。孤独だと思っていた。けれど自分は
独りではなかった。決して……。異世界でのこの旅を通して
彼は改めてその事に気付いた。何時も側に大切な誰かがいる。
……いてくれる。

 
……オレハ、ヒトリジャナカッタ……ヒトリボッチハ……ミンナト、
ナカマトデアウタメ……
 
 
「……ギーグっ!そしてポーキーっ!……聞こえるか、コラア!!」
 
 
……カオモシラナイ、オレノオヤジ、ソシテ、オレヲウンデクレタ
オフクロ……、アリガトウ……
 
 
「これから糞のてめえらを徹底的に成敗いたす!……じゃねえと、
死んでも死にきれねえ!」
 
 
アンタラガオレヲ……ステテクレタカラ……、オレハイマノ
ジブンガアル、……タイセツナナカマトデアエタ……

 
ギーグ、……そして中のポーキーは慌てだす……。姿が見えないのに
ジャミルの声が聞こえたからである。
 
「行くぞお前らっ!……ギーグ、そして中の奴に向かってっ!
……全軍突撃っ!!」
 
 
「おおおおーーーっ!!」
 
 
……ジャミルサン……。シブトイ……。ヨセ、モウヤメロ……。
イイカゲンニ……シロ。
 
……アアア、コンナコト……、ウソダ、ウソダ、……ウソダウソダ!
ウソダウソダ!……ウソダアアアアアーーー!!……コノウンコ
ヤロウーーー!!
 
 
「PKキアイΩっ!!……はああああーーっ!!」
 
「えへへ、もうPPも使いたい放題だね!……オイラのも
喰らえーーっ!!やっとやっと、沢山使いたかった……、
PKスターストームっ!Ωーーっ!!」
 
ジャミダウコンビのW・PK攻撃。凄まじい勢いでギーグへと
命中し大ダメージを与えた……。
 
「……僕のスーパーバズーカ、君もまだ未練があるんだね……、
有難う、最後にもう一度だけ……、僕達に力を貸してくれ……!!」
 
アルベルトの元に、粉々になって壊れた筈のスーパーバズーカが
再び戻って来た……。
 
「行こう!」
 
アルベルトもスーパーバズーカを抱えギーグの元へと飛ぶ。
勿論、ギーグ達にその姿は見えず……。
 
「……うーふふふうーふふふ!打ち放題っ!!……あーっはっはっ
はっはっ!!気分爽快ーーっ!!オラオラオラーーっ!!」
 
「アルってば、すんごいいストレス溜ってたんだねえ~……、
完全に切れてる……」
 
「ああ、ラスボスより恐ろしいのは……、お約束だなあ~……」
 
 
……ォォォ……ジャミルサン……。ジャミルサンジャミルサン……、
ジャミルサン……ジャミルサンジャミルサンジャミルサン……
ジャミルサン…… ……アーアーアー……

 
 
ギーグの顔が……、もはや原型を留めていない程苦痛に歪んで
醜い顔に変形している……!
 
 
「行くわよっ、皆!手を繋いで……、一緒に祈って!!」
 
ジャミル達4人が手を繋ぐ。そして祈る。……まだ見ぬ、
この広い宇宙に……無限に広がる星々の……遠い世界の……。
 
 
……聞こえますか?……まだ会った事のない、私達の友達……、
あなたに呼びかけています……
 
 
どうか、私達と一緒に祈って下さい、……力を貸して下さい……
 
 
……ォ、ォォォ……、ジャミル……、サン……。
 
 
どうか、どうかお願いします、……小さな私達に……どうか大きな力を!
 
 
ォ、ォォォォォ……、ォォーーーっ!!
 
 
どうか、どうか……
 
 
……ジャミルサン、ジャミルサン、ォォォ、……ジャ……ミ……
 
……ル……サァァァ……ン……
 
 
……ォ、ォォォォォ……オオオオオオオーーーーッ!!
 
 
……4人の祈りとそして……。この地球を包み込む平和を願う皆の
思いが一つとなりギーグを飲み込んでいく……。ギーグは最後の
断末魔へと姿を変えた。……雄叫びを上げながら……。
 
「……ギーグが……消滅する!」
 
「やったよお!……オイラ達、等々やったんだね……」
 
「本当に終わったんだ、これで……」
 
「……有難う、地球の皆さん……、ジャミル、アル、
……ダウ……ド……」
 
「アイシャ!お前……」
 
ジャミル達がアイシャに駆け寄る。全ての力を出し切ったアイシャは
もう消滅寸前であった。そして、徐々にジャミル達の身体も……、
消え掛けて行く……。
 
「そうか、もう……、俺達、時間なのか……、けど、皆一緒だよな、
あの世でも何処でも……」
 
「うん、私達、ずっとずっと一緒よ、何処までも……」
 
「全く、どうしようもない腐れ縁だよね、本当に……、ふふ……」
 
「オイラ、何処までも……、皆について行くよお!ずっと一緒!」
 
頷き、4人は手を重ね合わせた。例え消滅しても……、ずっとずっと
離れない様に。また、会える様に……。消える直前で最後に……、
もう一度、強く強く祈った。
 
 
……そして、戦いは終わり……壊れたロボットの身体から……、
4人のスピリットが飛んで行った……。その魂はあるべき
場所へと帰る。……大切な人達が待つ場所へと。
 
 
「……ジャミル、ぼくはあえて今は逃げる様な行動を取る……
ひとまず次のプランを練る、何処かの時代に潜り込んで
暫くは大人しくしているつもりだ、縁が有ったら又会おう!
……シーユーアゲイン……!……本当にかっこいいのは……
どっちかな!?」
 
……ヒ、ヒ、ヒヒヒヒヒ……


……ジャミ公、おい、ジャミル……、いつまで寝てんだい……
 
 
「……誰……、だ?」
 
「おれだよ、……トンチキだよ、ヌスット広場の……」
 
「トンチキのおっさん!?」
 
「そうだよ、イェイッ!!」
 
突如聞こえて来た声に耳を傾ける。そしてぱっと目を開けると、
……目の前にアロハシャツを着たファンキーな男、トンチキが
立っていた。
 
「良く、頑張ったな、ジャミ公、……長かった冒険ももう終りだぞ、
頑張った頑張った!お前は立派だったよ、うん……、でもまだまだ
俺にゃ敵わないけどな!だからほめんのは少しだけだっ!」
 
「うるせーよ、髭オヤジ、でも、俺もう死んだんだ、だから……」
 
「ジャミ公、此処はまだまだおめえの来る所じゃねえ、こっから
先はガキ禁制だ、だから追い返しに来たんだ、ガキは帰れっ!
ほらほらほら!」
 
「わわわ!」
 
トンチキはジャミルの尻を蹴とばした。ジャミルは慌てて
転がりそうになった。
 
「何すんだよっ!……たくっ!……あのさ……、おっさんは
もしかして、もう……」
 
「さあな?おめえがそう思うんならそうかもしんねえし、
もしかしたら違うかも知れねえってこった、ただこれだけは
言っておく、お前が時々でもいいから思い出してくれれば、
おれはいつでもお前の中にいる、そう言うことだ、それとな……」
 
「おっさん……」
 
「……出掛ける前には鍵掛けろ、トイレに行ったら7回は尻を拭け、
トンチキ。……じゃあな、あばよーーっ!」
 
「また訳のわかんね……、うわーーっ!?」
 
トンチキがジャミルを凄い力で思い切り蹴り飛ばした。
……蹴飛ばされたジャミルは宙を舞い、何処までも
何処までも飛んでいく……。
 
 
暗い宇宙を突き抜けて……。
 
 
「……ジャミル、ジャミルっ!」
 
「……」
 
またまた聞こえてきた懐かしい声に目を開ける……。やけに
朝日が眩しかった……。
 
「アイシャ、……俺……、身体が……、元に戻って……」
 
「うん、私達、……サターンバレーに戻って来れたの、
……アルもダウドも……みんないるよ……」
 
アイシャが涙を流し、ジャミルに抱き着く。側にはアルベルトも
ダウドもちゃんといる。
 
「やっと起きたね、君が一番ねぼすけだったよ……、
相変わらずだなあ……」
 
「……うるせーんだよ、腹黒メガネめっ!……うわわ!」
 
「あーん!良かったよおお、ジャミルうううー!オイラ達、
やったんだよおー!死んでなかったんだよお!遂にギーグを
倒したんだよおーー!うわああーーん!!」
 
「ちょ、ちょい待ち!あわわわわ!……は、鼻水っ!……こんの
バカダウドおおおっーー!」
 
ダウドは興奮し、大泣きでジャミルの肩を掴んでガクガク
揺さぶる。そして、泣き声を聞き付け、アンドーナッツ
博士達も急いでその場に駆けつけた。
 
「おお、……子供達、良かった、本当に……、良かった……、
正直言うと私も心が痛くて辛かったよ、君達の身体を
改造してしまった事にずっと心を痛めていた……、もう
一生分の涙を流してしまったかも知れん、有難う、
無事に帰って来てくれて……、……本当に良かった、
……無事で良かった……」
 
「博士……、皆……」
 
「父さん……」
 
「お帰りなさい、ジャミル君、アルベルト君、アイシャちゃん、
ダウド君……、本当にお疲れ様でした……」
 
アップルキッドも涙顔で4人を迎える。しかし、……手には
おやつのあんまんと肉まんをしっかりと握っていた。
 
「やったな!ジャミ公!おめーらも本当、がんばったんな!
ははは!良くやった良くやった!……本当によお、……ぐし、
おらあ泣けてきたわ……」
 
「アニキ~、泣かないで下さいやあ~、おれまで……、
泣けてきちまったッスよ~……」
 
ショージとチュージは肩を組んで号泣しだす。ジャミル達の
無事を心から喜び、咽び泣く。
 
「ぷうー!」
 
「ぷううー!」
 
「どせいさん達っ!キャー!あはははっ!ただいまーっ!」
 
アイシャは待ってましたとばかりにどせいさん達に飛びつき
喜びのハグをしまくった。
 
「よかった。よかった。みんな、ぶじ。うれしい。」
 
「ぽえーん。」
 
「……」
 
「おい、素直になれば……?」
 
アイシャとどせいさんのハグを見て顔を赤くしているアルベルトを
ジャミルが突っついた……。
 
「な、何っ!?ぼ、僕は別にっ!」
 
「……ぷうう~?」
 
「は、……あああああーーっ!もう我慢出来なーいっ!!」
 
「ぷう。」
 
「やれやれ、ケ○ッ○コ○ボのCMか、あいつは……」
 
「ジャミル、それ今時、誰も分かんないからさあ……」
 
「い、いいんだよ、バカダウド……」
 
「ちょん、……あ、あふゃああああーーっ!!相変わらず
鼻やわらかーーっ!!」
 
「ぷうぷうぷう。」
 
その日、サターンバレーでは無事に帰還した4人と仲間達の
心からの喜びの声がいつまでも響き渡ったのであった。
 
 
……その夜、温泉近くの土手でジャミルは寝転び
どせいさん達と一緒に星空を眺めていた。
 
「ぷう、あのほしは、どせいさんのほしです。」
 
「そうか、随分変な形してると思ってたんだ……」
 
「ぷう。そんなことないです。」
 
「ジャミル、あっ、いた……、何してるの?もう寝なくちゃ、
風邪ひいちゃうわよ……」
 
「……よう、お前も来いよ!」
 
「ぷう?」
 
「ぷうう~。」
 
「あらら、どせいさん達まで、しょうがないなあ~、よいしょ……」
 
アイシャはジャミルの隣に静かに腰を降ろした。
 
「明日、博士達が打ち上げパーティをしてくれるんですって、
それが終わったら……」
 
「みんな凱旋だな……」
 
「うん……」
 
「……ぷう~。」
 
「やっぱり……、何だか淋しくなっちゃうなあ~、色々と
大変な事もあったけど……」
 
「仕方ねえさ、始まりがありゃ終わりもあるんだからよ……」
 
「……そうね、私、今は何も考えないわ!折角のパーティだもんね、
明日は一日楽しく過ごしましょ!」
 
「そうだな!俺も肉いっぱい食うぜ!」
 
「うふふ、ジャミルったら!」
 
二人は顔を見合わせて笑う。そして、アイシャはジャミルの
顔をじっと見つめ……。
 
「……あのね」
 
「ん?……何だ?」
 
「……な、なななな!なんでもないわよう!……もう寝るねっ!
おやすみっ!」
 
「ぷう~?」
 
アイシャは慌ててその場から逃げた……。ジャミルは訳が分からず
どせいさん達と首を傾げる。
 
「なんなん……?」
 
しかし、……サターンバレーに忍び寄る不気味な影が
近づいている事を…………この時のジャミル達はまだ
知る由もなかった……。

 
……ひ、ひい~ひひひひひい~、やっぱりこのまま黙って
お前らをハッピーエンドになんかさせてたまるか……迹に
触るんだよ、最後の抵抗だ、見てろ、お前ら全員ヌッ殺して
やるからさあ~、……ひい~、ひひひひひい~……


「ジャミル、ジャミル、起きなよお!」
 
「……ん?」
 
珍しく今日はダウドがジャミルを起こしに来た。……顔に射す朝の
日差しがやけに眩しかった。
 
「ふぁ~、……今日は打ち上げパーティだったよな、いよいよ
今日で全部終わるんだな……」
 
「ジャミルっ!そ、そそそそ……、そんな場合じゃないかも
知れないんだよお!」
 
「何が……?」
 
「だだだだだ!だからっ!」
 
ジャミルは何だか慌てているだけのダウドに少々腹が立った。
 
「なあ、落ち着いて話せよ、よう……」
 
「あーううう!」
 
「僕から説明するよ!」
 
「アル……」
 
先に起きていたらしきアルベルトがどせいさんの宿に入ってきた。
此方は落ち着いていたが顔は何だか曇り気味で。
 
「その顔は……、また何かあったな?」
 
「ご名答……、とにかく博士達の所へ行こう……」
 
此処に来て……、どうやら最後に又とんでもない事件が起きた模様。
そしてジャミルはある事に気づく。
 
「あまり聞きたくねえんだけど、アイシャは……?」
 
「それも説明するから……、とにかく今は博士達に会おう……」
 
「分った……」
 
ジャミル達は急いで広場へと赴く。途中でまたまたある事に
気づいた。どせいさん達が……、全く姿が見えないのである。
とにかく今は博士達に会う事が大事だと思いながら只管
広場へと走る。
 
「博士っ!来たぜっ!」
 
「おお、ジャミル君達!来たか!」
 
広場には、アップルキッドと博士。残念ながらモッチー兄弟は
仕事も立て込んでいる為、夜中に一旦、ドコドコ砂漠へと戻って
行った。パーティに出られないのを大変残念がっていたらしいが。
 
「そっか、おっさん達帰ったんだな……」
 
「ああ、〔ジャミ公達に宜しく言っといてくんない!また会うべえや!〕
……との事だよ」
 
「ジャミル殿、お久なのだ、昨夜吾輩もやっと到着した処なのだ、
それにしても、いやはや、まさか本当にジャミル殿達が地球を
救ってしまわれるとは……、ウ~ン、世の中奥が深いのだ!」
 
モッチー兄弟と入れ替わりで到着したらしい、アップルキッドの
相棒のマウス。
 
「マウス君、やっと折角来てくれたのに……」
 
「ん?ああ、それ処ではなかったのだ!」
 
アップルキッドも疲れた様な表情。やはり何かあったらしい。
ジャミルは堪らなくなって状況を皆に訪ねた。
 
「なあ、何があったんだよ、それにどうしてアイシャと
どせいさん達はいないんだ?……ちゃんと説明してくれよっ!」
 
「ジャミル君、落ち着きなさい、……アルベルト……」
 
「はい、……ジャミル、これを……」
 
「……」
 
アルベルトが何やら手紙らしき物をジャミルに手渡す。
ジャミルは急いで手紙の内容を確認してみる……。
 
 
……やあ、おばかさんのジャミ公!ぼくが誰だか分るかい?
そう、ポーキーだよっ!ボクはギーグから解放された後
何処かの時代に逃げようと思って逃走した。けれどそれが
失敗に終わったんだ。ボクは気が付いたらまた此処の臭い
サターンバレーに飛ばされた。一度スペーストンネルを
盗んだ時に来てるからな。もう二度とこんなとこ来たく
ないと思ったさ。そうしたらさ、人間体に戻って此処に
無事に帰省して、喜び合って燥いでいる馬鹿なお前らを
見掛けたんだ。ギーグを倒して、感動のハッピーエンドって
ヤツかい?何だか見ていてムカムカしたのさ。……このまま
お前らをハッピーエンドになんかさせてたまるかってさ。
お前等の未来なんかないんだよ。ノーフューチャーにしてやる!
そう思っただけでまたお前らに殺意が涌いた。ぼくの最後の抵抗さ。
よう、アホのジャミル。此処にいた糞どせい全員と後……、あのブスを
捕まえてやった。返して欲しいか?返して欲しければもう一度
ぼくと戦え。場所は……、そう。地底大陸の何処かだ。来てみろ、
じゃあな!あ、ちなみにぼくもギーグに一度吸収された時に、
PSIが使える様になった。どうだ、凄いだろ?もうお前ら
なんか怖かねえや!けーっけっけっけ!
 
 
「……くっそおおおーーーっ!あんのブタ野郎……!最後の最後まで
懲りずにっ!あああーーっ!まーたアイシャは捕まっちまったか!
……それにしても、どせいさん全員を拉致るとかどうやって……」
 
「それについては……、私にも責任がある……」
 
「……え?」
 
「博士……?」
 
「うむ、此処で新発明の研究をさせて貰っていてな、
……新型のあれホイホイを遂に発明したのだ……、例え
どんなに大きなあれでも縮まり楽々大量に取れてしまう……、
が、何処をどう間違ったのか……、完成した物はどせいさん
ホイホイだったのだよ……」
 
「しかも、最悪な事に……、そのどせいさんホイホイが
夜中に盗まれてしまったらしくて……、恐らくはその、
ブタさんとやらがホイホイを使ってどせいさんを全員
拉致してしまったのではないかと……、ああ、またまた
大変な事になってしまったよ、マウス君……」
 
「うむ、しかしアップル、お主もいい加減にダイエットに
取り組んだ方がいいのだ!ブタがブタとは言えないのである!」
 
「……酷いなあ、マウス君は……」
 
「おおーいっ!?物騒なモン作んなよーーっ!!」
 
「すまん……」
 
「そうですか、ではこの騒動の原因は……、博士、半分は
あなたにも責任があると、……そう言う事ですね?」
 
アルベルトが黒い顔をし、……スリッパを取り出すと博士に
向けて振り上げ……。
 
「わあーー!アルも落ち着きなよお!本当に悪いのは
ポーキーなんだからっ!……まさか最後の戦いの後で……、
まーたこんな悪い事が立て続けに起きるとか……誰も夢にも
思わないよお~……、普通ならもうとっくにハッピーエンド
迎えてる頃なんだから……」
 
ダウドが必死にアルベルトを止める。……アルベルトも少し
落ち着きを取りもどした様で冷静になるとスリッパを降ろした。
 
「……ごめん、ダウド……、僕もどうかしてたよ……」
 
「それにしても……、肝心の奴がいる場所がはっきり
しねえんじゃ……、地底大陸って言ってもなあ、広い
からなあ……、……畜生!」
 
「それについては大変運が良かった、……これを見給え……」
 
博士はある物を取り出すとジャミル達に見せた。……それは
履き潰してボロボロの……、臭うポーキーのスニーカーであった。
 
「ポーキーが片方落として行った様だ、かなり臭う……、この
悪臭靴を利用してポーキーが向かった場所を特定しよう……」
 
「大丈夫なのか?」
 
「ポーキーが何処へ向かったか分る様に……、臭いから居場所を
特定出来る持ち主捜索機械を作ろう、なあにすぐに終わる、
少し待っていたまえ……」
 
「あっ、ぼくもお手伝いします!」
 
「頼むよ、アップル君……また君に迷惑を掛けてしまうな、疲れて
いる処を申し訳ない……」
 
「いいえ、ぼくの幸せは発明品を創り上げる事ですから、でも
一番はやっぱり……、美味しい物を食べている時ですけど」
 
「博士、アップル……、頼むぜ……!」
 
博士とアップルキッドは広場に仮設テントを張ると内部にてすぐに
新しい発明品に取り掛かった。アイシャとどせいさん達の行方が
心配だが、今は焦ってもどうにもならないので、博士とアップル
キッドに全て託して状況を見守るしかなかった……。
 
「それにしても……、PSIが使える様になったって事は……、
テレポート使って移動したのかなあ?嫌だなあ、ンモ~……、
何でこうなるのかなあ~……」
 
「多分な、それしか考えらんねえ、くそっ!あのブタめっ!」
 
「今度こそ本当にこれが最後の戦いになるのかな、
……どちらにしても負けられないね、ジャミル、ダウド、
絶対にポーキーに勝とう!そしてアイシャとどせいさん達を
取り返そう!」
 
「ああ、絶対だ!あの野郎……!負けて堪るかっての!」
 
「本当はポーキー嫌だけど……、オイラも頑張るよ!」
 
ジャミル達は強く頷きあう。……アイシャとどせいさん達の消息は……。
 

zoku勇者 マザー2編・48

zoku勇者 マザー2編・48

SFC版ロマサガ1 マザー2 クロスオーバー 年齢変更 ジャミル×アイシャ カオス ギャグ 下ネタ

  • 小説
  • 短編
  • ファンタジー
  • 冒険
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2026-08-23

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二次創作物であり、原作に関わる一切の権利は原作権利者が所有します。

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