ソウル・アドベント
今からちょっと未来の話。
世界は、特殊なゲームを開発した。
VRMMO
ゲーム会社の社長を祖父に持つ青年のゲームファンタジー。
プロローグ
ゲームの中に飛び込めたら、楽しいのになぁ~なんて、中学の頃考えていた。
でも、心の端で有り得ないと割り切っていた自分がいた。
だからこそ目の前にあるゲーム機とソフトが猫型ロボットの秘密道具に思える。
ダイブブレス。
それがゲーム機の名だった。
レーザーブレード社の開発したそれは、どのような仕組みかはわからないがこれを使えばゲーム世界に実際に入ってプレイできるというものだ。形は、とてもゲーム機と呼びづらい形状のものだった。機械式の太い腕輪と言うのが一番あっているだろう。サイドにある挿入口から、カード状のソフトを入れる。
内蔵バッテリーでも起動するがあえて充電器をさして腕輪を腕に装着する。
遂に行けるあの世界に!
ゲームの中に入ることを夢見て、数年、中学生だった少年は、大学生となっていた。
青年は、椅子に座って起動コマンドのボタンを押して、目を閉じる。
途端に体が何も感じなくなり…青年は、仮想世界の扉を開けた!
ゲームの名は[ソウル・アドベント]
一話「夢の世界」
【キャラクターの設定を行います。】
システムの音声案内が聞こえる。ここは、[ソウル・アドベント]の初期設定エリア。
まるで本物の世界を見ているようだった。
機会だらけの部屋の真ん中に机型の設定機器がある。近寄ると、目の前にホログラフィーの画面が現れる。
青年、美上嶺香(みがみ りょうが)は、機械の前に立ちシステムからの次の案内を待つ。
【プレーヤーネームを設定してください。】
手前にタッチ式のパネルが現れる。
それを使って、キャラクターネームを打ち込む。
【 RYU-GA でよろしいですか?】
「はい」を選択。
【今から、現実の肉体をスキャンします。】
今思えば、今の自分の姿は、不思議なものだった。人の形はしているが、ぼんやりとしていて、全身黄色に発光している。
【スキャン完了しました。データをシステムに移行します。】
システムの案内と同時に自分のアバターが姿を変えていく。移行が終了したときには、自分のアバターは、現実の自分そのものになっていた。
【顔の変更を行いますか?】
「いいえ」を選択。
【このゲームは、ファンタジーアクションです。 キャラクターの種類を設定してください。】
画面上に沢山の種類のキャラクターが現れる。 戦士に妖精、魔術師?などなど沢山ある。
おや?
とある項目に眼が止まる。
「デュアラー…なんだこれ?」
説明ボタンをタッチ。
【デュアラー これを選択した場合。ランダムでキャラクターの種類が設定されますが、冒険の進め方によって、別の種類のキャラクターにしかできないことが一種分だけ可能になります。】
「二種のキャラクターの能力が使えるようになるわけか。 いいなこれ。」
リュウガは、「デュアラー」を選択した。
【全ての設定が完了しました。ゲームを開始します。】
体が別のエリアにワープする。
【ようこそ! ソウル・アドベントの世界へ!】
ソウル・アドベント
ありがちな設定ですが今までと違う感じの話にしたいです。