くるえる
2人っきりの生活で
湯呑みは3つ、置かれる
砕けた笑顔で分け合うから
甘じょっぱい煎餅だ
テレビは番組を映さない
真っ白に焼けた新聞紙
埃のようにきらきらと
いま現在が狂い咲く
ガスのコンロを捻る音
会話のバトンを受け取って
嘘を少し加えてみた
山積みされるチラシたち
こさえた過去も紐で縛れた
用を足したら手を洗う
蛇口じゃばじゃば夏の盛り
虹は立派に立つはずだから
何も履かずに覗き合い
真っ赤に焼けたベランダ
手足で喜ぶ子供みたい
胸のあたりでとくとくと
いないいない ばぁ
浮かぶ景色は新しい
頭をぽんと叩かれて
健やかな影 橙の床
隣にいるきみの隣で
まともな顔を焦がして いよう
くるえる