zoku勇者 マザー2編・35
ストーンヘンジ編・2
4人+バルーンモンキーは急いで研究所内へ……。其処で
見た光景は……。
「……デカブツ君!デカブツ君!しっかりするのだっ!」
「ど、どうしたんだっ!?ああっ!!」
「おお!ジャミル殿!来てくれたのであるな!た、頼む、デカブツ君を
助けてくれなのだ!」
床に倒れている血だらけの重症のビッグフット、ビッグフットに
必死に呼びかけるアップルキッドの助手のマウスであった。
「大丈夫か!?しっかりしろ、今、ライフアップ掛けるからな!」
、
「……ごめん、なさい……、うほ……、フットは、たた、かい、
きら……、い……、でも、アップル……くん、も……、はか、せも……、
ほんとうは……、まもりた、かった……」
「喋っちゃ駄目よ、しっかりして!大丈夫よ、すぐにジャミルが
助けてくれるから!」
「……うほ……」
アイシャが呼び掛けるとフットはか細く小さく返事を返した。
ジャミルは急いでライフアップを掛ける。どうにか間に合った様で
フットは一命を取り留めた……。
「何が起きてんのさあ、どうしてこんな事に……、酷いよお……」
「とにかく……、彼を休ませなくては……、ベッドに移そう……」
……野郎3人は巨体のビッグフットをヒーヒー言いながらベッドに
運ぶのであった。無論、バルーンモンキーも手伝いにかり出された。
どうにかベッドに移し終え、4人は眠っているビッグフットを
静かに見守る……。
「キャー!オメーら覚えてろっ!ア、ギャーー!!腰が腰が
腰がーー!!」
「……いい運動になって良かったね、バルーンモンキーも……」
「うるせー腹黒メガネっ!!……キャ~……」
腰と尻を必死で擦るバルーンモンキー。
「どうにか落ち着いたみたいね……」
「ああ、もう少し遅かったらと思うと……、とにかく良かったよ……、
ふう……」
「……ジャミル殿ー!ありがとうなのだー!……うおーんおんおんおん!」
「ねえ、このネズミ……、何なのさあ?」
「アップルキッドの助手のネズミだよ、……なあ、何が起きたのか
話してくれるか?お前、ずっとアップルと一緒にいたんだろ?それに、
博士は……」
「す、すまぬのだああーー!!」
「!?」
ジャミルが聞くと、ネズミは床に急に土下座し始める……。
「……吾輩の主人のアップルキッドはこのこけし消しマシンを
完成させた直後に……、丁度アンタらに電話を入れている最中に
誘拐されてしまったのだ……、吾輩は主人が連れて行かれるのにも
かかわらず……、ただ隠れて見ている事しか出来なかった!……ああ、
情けない吾輩を許してくれーーっ!!」
「……本当だよお~……、情けないなあ……」
「おい、ダウドが言うなよ……」
「はい、すみません……、情けないですね……」
「……ん?あっ、ビッグフット君が!」
考え込んでいたアルベルトがベッドを見ると、ビッグフットが
意識を取り戻した様であった。
「うほ、……みなさん、ありがとう……」
「おお、目を覚ましたか!良かったな!」
「……うほ」
しかし、ビッグフットはジャミルの顔を見ると申し訳なさそうに
喋り出し、次はアルベルトの方を力なく見た……。
「……アルベルト君、ごめんなさい……」
「ん?ど、どうしたの、急に!」
「フットは……、博士が悪い奴に連れて行かれた時、何も
出来ませんでした……、博士は戦いが嫌いなフットに大丈夫、
隠れていなさい、言いました……、……フットは怖くて……、
ずっと隠れてた……、博士、連れていかれてしまった、
だから、アップル君だけは……、守ろうと思いました、でも、
駄目でした、フットは弱虫です……、本当にごめんなさい……」
「もういいのよ、あなたは立派だったわ、だから泣かないで、
……ね?今は心と身体をゆっくり休める事が大事なんだから……、
後は私達に任せて……」
「そうだよ、君は何も悪くないよ……、アイシャの言う通りさ、
ゆっくり休んで……」
「うほ……、アイシャさん、アルベルトさん、ありがとう……」
アイシャはビッグフットを慰め、毛布を掛け直してやった。
しかし、やはり博士も誘拐されてしまった事が判明した為、
ジャミル達は気分が複雑になる……。
「……博士とアップル君をつれていったの、へんな格好の
宇宙人でした……」
「宇宙人……、て事は……、最近ウィンターズを騒がせている謎の
ユーフォー事件、消えたトニー、タッシー隊の人達……、向かって
いる先は常にストーンヘンジ……、父さん達はやっぱりストーン
ヘンジに拉致られている可能性が高いよ……!」
アルベルトの言葉にジャミル達も返事を返した。
「行くっきゃねえな!」
「行きましょ!博士達を助けに!」
「で、でも……、ここの護衛はどうするのさあ~、又悪い奴らが
来るかもじゃん、ね、ねえ……、それならオイラが……」
「大丈夫だよ、ダウド、此処での奴らの大きな目的は父さんを
誘拐する事だったんだから……、もう此処には何も用はない筈さ……、
だから心配はないよ……」
「あう~、そうですか……」
護衛をいい事に、ダウドが此処に残ろうと作戦を立てた様だが
失敗に終わる。
「ギャーッ!ギャッギャッ!オメー、本当におもしれーヘタレだな!」
「……バルーンモンキー、うるさいよお!」
「おお!それならこのマシンを持って行ってくれ!此処に
来る前に、実はアップルと吾輩はあそこを少し見て来たのだが、
何やらこけしの様な置物が邪魔をして、それ以上は先に進めなかった、
しかし、丁度アップルがこの、こけし消しマシンを完成させたのだ!
なので先に進めるぞ!」
「……はあ~、タイミングいいつうか、つくづく状況に併せたモンを
ちゃんと作るよ、お前の主人はさ、とにかくこれ、貰っとくよ!」
「うむ!宜しくである!……た、た、たの……、どうか、どうか……、
主人を……、アップルを……、え、え、え、……えうう~!助けて
やってくれなのだーー!!」
「ネズミさんも……、大丈夫だからね、ほら、泣かないで……」
助手ネズミはアイシャに泣き付く……。主人が連れて行かれる
場面を黙って見てるしかなかったとはいえ、はがいなくて辛くて
しょうがないのはネズミも同じであった。
「おう、ここはオレがいるから!はよお前ら行って来いよ!たく、
物騒でしょうがねえや!キャキャ!大丈夫だよ!」
「……父さん、トニー!絶対助けるよ……!行こう!!」
こいつに任せても仕方がないと思うが……、今はとにかく、
病人の介護も確かに必要な為、4人はバルーンモンキーに
ビッグフット達を託し、いよいよ戦いの場、ストーンヘンジへと……。
4人はマウスから託されたコケシ消しマシンを持ってストーン
ヘンジ内部へ……。最初の階段を降りて行くと、確かにその先の
通路をこけしのオブジェが塞いでいた。
「これか……、に、しても何でコケシなんだろうな?」
「コケにしてるからじゃない?オイラ達をさ……」
「そうか……って、何かお前また機嫌悪いな……」
「ふん……」
ジャミルがダウドの方を見ると確かにダウドは横をつんむいていた。
一体今度は何が原因なのか原因不明。ワケ判らん。なのでジャミルは
ダウドをほおっておいた。
(……よくもさっきオイラにスカシ掛けたな!ジャミルのアホウ!)
「コケシ…、死……、コケ、死……、こけて死ねって事なのかな……」
「ちょっとやだっ、変な事言わないでよう、アルまでっ!」
「あ、ご、ごめん、つい……」
……こけしについてうっかり考え出したアルベルトをアイシャが制した。
「何でもいいよ、とにかく先に進もうや……、ってっ!」
「危ないっ、ジャミルっ!」
「あああああーーっ!!」
ジャミル、いきなり何故かつるっと滑ってこけた……。
「や、やっぱり……、コケ死の呪いだよっ!」
「……やだあっ!!」
「だから、考え過ぎだよお、ジャミルがドジなだけだよお……」
他の3人は仕方なしに、転がったまま変なポーズになって
倒れているジャミルを介抱するとやっとこさ通路の先に進んだ……。
「はあ~、何で俺だけいつもああいう損で間抜けな役割になるんだ、
ブツブツ……」
「……うわ!出たよお!」
ダウドの背後からぬっと敵が出現した。まず最初の強敵はドムーク・
シニア2匹。モノトリーデパートで出現したデパートの怪人の
色違いの敵である。
「よし!ちゃっちゃと狩るぞっ!」
「了解っ!」
ジャミルの言葉にアイシャとアルベルトが返事をし、バトルの準備を
始める。アルベルトは当然の事ながらスーパーバズーカを構え、アイシャは
PSIを使う為、集中力を高め始める。
「あの、オイラは……?」
「んー?殴っても、PSIでもどっちでもいいから、とにかく早く
あいつを片付けるんだ!」
「……了解だよお」
「きゃあああ!」
「うわ!熱いっ!!」
此方の方が攻撃を始める前に、ドムーク・シニアの方がPKファイアーαを
放ってくる。一番規模が小さいとはいえ、威力は中々のものであり、
4人は全員揃ってかなりのダメージを喰らった。しかも二匹もいるので、
連続でやられた為、相当の痛手となった。
「……畜生、てめえらとなんか遊んでる暇ねえっての!……喰らえ!
PKキアイγ!」
「私もよっ!絶対に皆を助けるんだからっ!PKフリーズγっ!!」
「スーパーバズーカ乱れうちっ!!」
ジャミル達が息を吹き返し、あっという間にドムーク・シニアを
追い詰めた。2匹のうち、残りは1匹だけになり……。
「えーと、オイラはどうすればいいのかなあ、と、とりあえず
なぐっとこ、えい!」
ぽかっ
ダウドがとりあえずドムーク・シニアの残った片割れを後ろから
拳で殴っておく。もうHPも残り少なかったらしく、ダウドに
殴られたドムーク・シニアの片割れは前のめりにばたっと倒れ、
そのまま消滅した。
「……あらら、ららら~?」
「よっしゃ!これで全滅っ!」
「これで先に進めるね!」
「やったわね、ダウド!」
「う、うん……」
アイシャが喜んでダウドに声を掛けるが、ダウドは内心複雑
なのであった。
(はあ~、やっぱ素手って手が痛い……、そう言えば前にイースーチーから
聞いたことがあるけど……、スーパースターマンて奴がオイラだけが
装備出来る最強の武器を持ってるんだとか……、けどそれはとてつもなく
入手が難しいんだとか……)
この調子なら案外この先も余裕で進めるんじゃないか、今はとりあえず
そう思っておこうとした4人なのでありましたが、ところがどっこい、
そうはいかないのが現状でありました……。
「きょわああああ!!」
「……ダウドっ!」
次に現れたのは丸型のエナジーロボ。こいつはエネルギーを注入し、
HPを回復する厄介系。しかもある程度ダメージを与えるとお馴染の
大爆発を起こす。……ダウドは早速天使になってしまった。ジャミル達も
ドラムが回り過ぎてすでに大ダメージを喰らっている。
「ジャミル、ダウドの回復をっ!」
「してる間がねえ!……何とかして倒しちまわねえと!」
しかし、皆ドラムギリギリのHP数値になってしまっている為、
アイシャもアルベルトも続けて天使になってしまい……、ジャミル
一人になってしまった……。そして、次はジャミルも……、気が付いた
時にはすでにアンドーナッツ研究所に戻されていた。振出に戻されて
しまった模様……。
「おーい、お前らバカだなあ、もう戻って来たってか、しっかりしろよ!
ぺーんぺん!」
「うるせー馬鹿猿!……ちきしょう、油断したなあ、まだまだ
修行不足かよ……、俺のLVはもう65なのにっ!」
バルーンモンキーが尻を叩いてジャミルを挑発する。ジャミルにとっては
分りにくい事だったが一応、バルーンモンキーなりにジャミルを励まして……
いるつもり。
「おい、今はデカちゃんがお休みモードだから代わりにオレが店を
してやるよ、キーキー、何でも買え買え!あ、ちゃんと金は払えよん!」
ビッグフットの代わりにバルーンモンキーが色々と物を売ってくれた。
まずはうらカンポーを大量に買い込むと天使の3人を回復させた。
その後に、4人は研究所内に設置してある、宿屋と同じ効果のある
エナジーマシンを利用させて貰い身体を休ませる。
「とりあえずは全員復活完了か……、しかし、やっぱ厳しいなあ~」
「でも乗り越えなくちゃ、皆を助ける為に!一致団結で頑張りましょう!!」
「……きついよおおお~!!はああ、まーた、恐竜博物館の……、
下水道モード再襲来って感じ……、ううう~、どっちがマシだろう……」
「うん、でも……、もう何だかあまり時間がない様な気がするんだ、
……父さん達に……」
「アル……?」
急にアルベルトが下を向いて俯き始める……。
「この世界での……、変な僕の父さん……、そして大切な友達……、
嫌だ、嫌だよ……、もう誰も失いたくない……、……嫌だ、もう誰も
失って堪るか!二度と!ジャミル、アイシャ、ダウド!立ち止まって
いられない、もう一度基地へ急ごう!」
嫌な予感がしたのか、暫く伏せモードだったが、やがて顔を上げ、
アルベルトが皆の顔を見て立ち上がった。
「だな、落ち込んでても仕方ねえしな、俺らにはやるだけの事を
やるまでさ!」
「そうよっ!私達はしぶといんだから!何度だって立ち上がるわ!」
「しぶと過ぎるのも……、どうかなあと思うんだけど、まあしょうが
ないよね、しつこさだけがウリのオイラ達だからねえ~!」
「な、何言ってんだよ、バカダウド……、たくっ!とにかくっ、再度
ストーンヘンジへ殴り込み奇襲だあああーーっ!!」
「おおおおおーーっ!!」
そして、4人は再びダッシュでストーンヘンジまで駆けてゆく。
その様子を見ていたバルーンモンキーは飽きれていた。
「たく、どうしようもねえ、アホ連中だなあ~、けど、世の中には
ホント、面白い人間ているもんだぜ!ウキウキ!さーて、デカちゃんの
ご様子は、と」
ウッキーウッキーしながらバルーンモンキーはビッグフットの様子を
見に行くのであった。
ストーンヘンジ基地で行く手を阻む強敵達とジャミル達4人組は
激しい死闘を繰り広げていた……。
「PKファイアーγ!」
「ペンシルロケット5!」
「たあああーーっ!打撃連打連打連打ーーっ!!」
「オ、オ、オイラ何していいか分かんないでーすっ!きゃあーー!!」
PPを駆使して何とか敵を倒しながら進んで行くが……、内部は
迷路状になっている上、倒しても何度も出てくる強敵達の奇襲に
より4人は追い詰められていたが所々飛んでいるマジックバタフライを
利用しながら何とかPPを回復しつつ、奥へ……。……踊り場の様な
場所が有り、其処には敵がいない。四人は少し其処で休憩していく事に。
「なあ、ダウド……」
「何?ジャミル……」
ジャミルはダウドの方を見て暫し黙る。言いたい事があるようだった。
「いいたかねえけどさ……、お前、もう少し真剣に真面目に戦えよ……」
「何だよお、じゃあ言わなきゃいいでしょ……」
二人の雰囲気が悪くなってきた為アイシャとアルベルトが慌て始める。
こんな所まで来て又困った事になりそうであった。
「二人とも、ちょっと落ち着きなよ……」
「そうよ、ジャミルったら、ダウドだって頑張ってくれてるんだから……」
「俺にはそんな風に見えねえけどな……、よっと、さあ、先に進まねえとな……」
「……」
アイシャとアルベルトは顔を見合わせお互いに困った表情を見せた。
根っからの平和主義?のダウドがバトルを嫌がりあまり関心を
示さないのはいつもの事で、ジャミルもそれは十分分かっている
事なのに、今は状況が状況の為……、ジャミルはダウドにももう少し
頑張ってほしいのかも知れなかったが。
「うわ!何だここ!?」
「……まるっきり宇宙人の基地だわ!」
「い、いかにも悪の幹部が潜んでいそうな場所だねえ~……」
「此処まで来れたと言う事は……、父さん達が捕まっている場所まで
もう少しかも知れないっ!」
4人は頷きあう。漸くどうにか希望が見えてきた様だった。
後は捕まっている皆が無事でいてくれる様、只管願うしかなかった。
「huhuhuhuhu!」
「……誰だっ!」
「ワレワレハ……スターマンイチゾク、スターマン!」
「ト、スーパースターマンデアル!」
全身タイツの変な宇宙人の集団が現れ四人を取り囲んだ。
「確か……、一番最初にこいつと同じ同系の敵と戦った事がある、
あんときは俺が倒したんじゃなかったけどな……」
「そうなんだ……、見ているだけで強敵って分るよ!」
ジャミルは一番最初のバトルを思い出していた。あの時はブンブーンが
倒してくれた。しかし……、巡り巡って今度は等々自分が戦う日が
来たのである。時は流れた。
「絶対負けないわ!」
「……ひいいい~!」
「行くぞっ!」
ジャミルの合図でアイシャ、アルベルトも一斉にスターマン一族の
群れに突っ込んで行った。しかし、やはりダウドは今一歩を踏み出せず……。
(どうしよう、どうしよう……)
「PKファイアー……きゃあ!」
スーパースターマンは反撃のサイコシールドを張っている様でアイシャが
ダメージを喰らってしまう。
「平気か、アイシャ!」
「大丈夫よ!これぐらい!」
「PSIはあまり使えないね、と、すると……、やはり打撃中心でいった
方が安全圏なのか……」
「それなら私アシストするわ!オフェンスアップΩ!」
アイシャも全員攻撃力アップのPSIを試みる。しかし、こちらからの
PSI攻撃が危険だと分った以上苦戦を強いられるのは間違いなかった。
「それでもいくっきゃねえっての!何としても突破するんだっ!」
「ああ!絶対に負けられないよ!」
ジャミルはバット打撃攻撃、アルベルトはスーパーバズーカを撃ちまくり……、
スターマン軍団を次々と打ち倒していく。
「ヘンタイダ、ヤハリ、ヘンタイノクソガキシュウダンダ……」
「シカシ、コノママワレワレモダマッテミテイルワケニイカナイゾ……」
「!う、うわあ!?」
「シネエエーー!!」
黙ってバトルをぼけーっと見ていたダウドの背後から……、別のスターマンが
襲い掛かった。
「……ダウドっ!危ないわっ!!」
しかし、アイシャが率先し、スターマンをフライパンで思い切り
ガツンとブン殴る。スマッシュになった様でスターマンは即その場に
倒れた。
「はあああ~、あ、ありがとう、アイシャ……」
「良かった!それにしても……、私もいつの間にかこんなに
力がついちゃったのかなあ~、くすん……」
「あ、あ、あの……」
……しかし、ダウドが話し終える前にアイシャはジャミル達のバトルの
加勢の方にすぐに戻って行く。
「女の子のアイシャでさえ……、あんなに頑張ってるのに……、けど、
オイラ戦っても武器ないし、攻撃力弱いし……、加勢してもすぐに
倒れて迷惑掛けちゃうし……、何でこんな嫌なヘタレ仕様なんだよお~……、
いや、ヘタレは元々だけどさ、今回は輪に輪を掛けて更なるヘタレに
なってるじゃないかあ~……、折角修行で教わったPKスターストームも
PP量高すぎて通常には使いにくいし……」
ダウドはダウドなりに葛藤があったのであった。すぐに倒れて
皆に迷惑を掛けたくないという思いもあり……。
「ショウカン!」
スーパースターマンが別の仲間を呼び、次から次へと加勢を呼ぶ。
「あああっ!ま、また仲間を、くそっ!」
「一気に倒してしまわないと!」
こいつらはHP事態があまり高くなく、ほぼ打撃中心でいけば何なくも
ないという事が分ったのだったが、スーパーの方がうっかり油断すると
仲間を呼ぶのでそれが厄介であった。
「はああ~、何とか終わったな……」
「先に進もう……、多分もう少しだよ……」
「……ふう、ダウドどうしたの?」
アイシャが汗を拭いながらダウドに声を掛けるが、ダウドは突っ立った
ままその場を動かず。
「オイラ、此処で待ってるよお~……」
「また始まったなっ!……あのな、ヘタレるのもいい加減にっ!」
……オワッテハ……イナイゾ……
「うわ!な、何だよっ!!」
「うそーーっ!!」
「ス、スターマン大量集団っ!!」
「!!!」
ジャミル達を一斉に取り囲んだスターマン一族……、その数なんと……、
100体はいる様だった……。スーパースターマンも交え、スターマン
一族集団は4人にじりじりと詰め寄ってくる……。
「おいおいおい、幾ら何でも……、こりゃ無理……、無理アリ過ぎだぞ!
……こらーっ!これ書いてる奴ーーっ!何とかしろっつーんだよーーっ!!」
ジャミルが吠える。流石のジャミ公でもこれには冷や汗タラタラらしい。
「ね、ねえ……、逃げようよお!……オイラのテレポートβで……!
それしかないよお!や、やっと……、これでオイラも役に立……」
「……バカっ!!」
「ひいっ!?」
ジャミルの罵声にダウドが身を縮めた。……ダウドは恐る恐る目を開ける……。
「此処で逃げても同じだっつーの!……それにお前言ったよな?オイラ達は
しつこさだけがウリなんだって、その通りになってやろうじゃねえか!
幾らでもしつこく戦ってやるよっ!」
「ジャミル……」
「そうよ、私達はぜーったいに諦めないのよっ!」
「……危険なお子様達の底力、見せつけてやろうよ!」
「そうだぜ、アル!俺らを舐めるとどういう事になるか思い知れっての!」
「きゅーん……」
ダウドがジャミルの方を見て何だか目をキラキラさせている……。
「何かオイラ変……、ジャミル見てると胸が苦しいの……、どうしたの
かなあ~……」
「だ、だからバカ言ってんじゃねえっての!ったく!」
「オイラもとにかく頑張りまーす!……もしも倒れても大丈夫?」
「ああ、うらカンポーもあるからな、頼むぜ!」
「了解でーす!」
……ダウドも漸く戦う気力を取戻し、4人はスターマン集団と睨み合うので
あった……。
zoku勇者 マザー2編・35