星空の彼方に

宇宙にはこれだけ星や銀河あるのだから
私たちと同じような生き物はいる気がする
でも今の人間の技術力では見つけるのはとても無理だろう
星空を眺めて思索した古代人から今日の我々にいたるまで
向こうの方に何かあるとずっと思っている
これからはもっと内面を探らないといけない
これ以上宇宙の果てに思いを馳せても新たな発見は難しい
内側から変えていく方がまだ道がある




退職して

すぐに会社をやめるのはもういやだ
やっぱり心に負担になる
これ以上裏切りたくない
せっかく採用してくれたのに
何度も入ったりやめたりするのはもういやだ
どこかに落ち着きたい
辞職するのはいつでもつらい
仕事はいやだけれどできれば続けたいと思っている
責任を持って働きたい
あれだけいやがってたのに
やめると違う感情が湧いてくるから勝手なものだ
自分の感情ほどあてにならないものはない
自分の感情ほどままならないものはない





星空の彼方に2

星空の向こうに何があるのでしょうか
優しい父がいるなんて昔の詩人は言っていたらしいです
偉大な楽聖がその詩を曲にしました
西欧が最も自信に満ちていた時代
人間喜劇なんて言っていたあの時代
弁証法で真理にたどり着けるなんて信じられるだろうか
時代は降って星空についてわかってきたのに
どんどん彼岸は遠のいていく
詩は今日でも誰かに届くのでしょうか
詩は今日でも誰かと共有できるのでしょうか




軽微な慟哭

切実な思いを誰もわかってくれない
皆遠のいていく
別に私はそれほど思いつめているわけでもない
ずっとそうだった
鬱状態になったことは多分ない
微妙な生きづらさはずっとあった
自分を欺く技術は誰よりも長けているのかもしれない
自分に素直になったことが多分ない
いや素直になるなんて人間には無理なのかもしれない
みんなそんなに自分の心をのぞこうとはしない
別にそんなことをする必要もない
ほんのりと暗いものが淡く広がっている




まだ知らない

まだ知らない感覚がある
まだ知らない知覚がある
表層の世界に未知を求める
周囲の世界に見逃しているものがある
それらをずっと知らずに私たちは生きている
それらをずっと知らずに人は歴史を紡いできた
きっと何かある
気づいてしまうと人は滅んでしまうのかもしれない
それでも人は好奇心には逆らえない
未知を既知にするためなら人はなんでもするだろう




鑑賞

ふと立ち止まって目にふれたとき
何気なく鑑賞してしまったとき
知らない間に曲調にのせられてしまったとき
きっと未知の感覚が開かれようとしている
否応なく感覚をめぐる大きな旅の一員にされてしまう
まだ見えていない
まだ聞こえていない
内面と共振するそのとき
開かれようとしているのはなんなのだろう




風呂上りの愚痴

だめだね
やっぱり世の中をなめているんだよね
私はやっぱり甘えているのだな
もっとしっかりしないといけない
まともに働けるようになりたい
修辞も比喩もいらない
率直に語りたい
内と外をつなげたい
たいしたことは考えていないのだ
結局また明日からも他人優位の生活
自分はいなくて他人しかいない




文章

みんな文章は自分の考えを伝えるものだと思っている
みんな文章は道具だと思っている
文章自体に可能性を見出している人はもういない
文章から色々なものが削ぎ落されていった
そして思考もやせ細っていく
SNSによって剝ぎ落す時代なのだろう
安易に抗ってはいけないのだろう
みんな本質にしか興味がなくなった
みんな真理にしか興味がなくなった
文体は死に文面だけが残った
もうディスプレイの時代なのだ




化学

私が寄って立つところは化学なのだ
どれだけ落ちぶれても
どれだけ仕事から遠ざかっても
あれだけ無理をして働いたのだ
わけもわからず実験をしてきたのだ
あの経験はなんだったのか
私は結局実験的にしか思考できない
技術者のようにモノを見ているのであって
芸術家のようには見ることができない
二つの見方がどう違うかはよくわからない
私は何もモノを見ていないのかもしれない




また無職の日々

無職になるとだらけますね
ストレスがないので詩が書けなくなりました
いい傾向かもしれないですね
前は日曜の夜になると何かを書きたくなったのに
だらけてしまって心身は平穏です
やっぱり自分に負荷をかけないといけないですね
でももうしんどいというのもあります
これからどうやって生きていくのだろう
もう疲れてしまったよ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2026-06-23

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