檸檬詩

詩集。
私の感覚と思考の断片を、詩として並べました。
哲学とも呼べない、ただの思索の残響です。
韻文で綴られたものもあれば、
自由に崩れ落ちた形もあります。
それでも文体は維持され、
ひとつの芸術として存在しております。

どうか楽しんで読んでいただければ幸いです。

客観的檸檬

絵具のチューブから練り出せば、
レモンヱロウが張り付いて、
焼印さながら網膜に。
紡錘形に広げれば、
画布に映りしあの宝。
絵具のチューブから練り出して、
レモンヱロウをのせてゆく。
黄金に光るあの紡錘の、
まだ熟れていないその皮に、
上から重ねてしまったら。
みんなの思う檸檬となり、
然しそれは表面上。

内面がどうか分かりもせず、
唯、檸檬だと思うのみ。
檸檬かどうかも知りもせず、
そうだ、そうだと思い込む。
総てはそうして回りてゆく。
総てがそうなり人と成る。
見た目は変わらず腐りてゆく。
思う檸檬だと決めつけて、
中身はなにかを知りもせず、
レモンヱロウが残りてゆく。
唯、見た目のみが残りてゆく。
私もそうだ、そうだと思っていた。

檸檬詩

檸檬詩

貴方は、あの人の真と偽を見分けることができますか では、あれが檸檬なのかライムなのか──

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2026-05-11

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