責任の所在

誰かを責めれば楽になれるとしても
誰も責めたくはない
誰かを責めるよりも
すべては自分のせいだと思うほうが
賢い選択だと信じていた
それは思い上がりだった
すべてを他人のせいにすることと
すべてを自分のせいにすることに
さしたる差異はなかった
自分のせいにすることが癖づくと
自他の境界線が希薄になっていく
いくら自分のせいにしたところで
問題は根本的に解決してはいない
すべてを自分のせいにすることは
すべてを他人のせいにすることと
同等に不誠実だ、もっと早くに
誰かを責める術を会得すべきだった
諦めることに慣れてしまったら
人形も同然ではないのか
一方的な責任転嫁は対話を拒絶する
私は今まで他人を拒絶していたのだ
不誠実なのは私のほうだったのだ
思い上がりから脱却したい
真に人と通じ合いたいのであれば
もっと泥臭く在るべきだった

責任の所在

責任の所在

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2026-05-10

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