読書と夜5
僕はその女のことは、すっかり忘れてますが、優しく可愛い人でした。
僕は十八年経ってやっと作品が売れてきた。「チャリオット」と謂う少年向けの小説が、大ヒットしたのだ。
その前にはポンシリーズも少しヒットしたし、僕は大作家になる道に少し入りかけていた。
「またその話?」
「うん。今度書く小説。」
「今度何書くの?」
「実は、ずっと温めていたアイディアがあってね。」
「麻雀のこと書きなよ。」
「それはまた今度。」
「将棋の小説面白かったんでしょ?」
「そうだね、今度のはゴリゴリの純文学の長編だよ!」
「またあ?」
「うん。」
「だって連載3つでしょ。書けるの?」
「頑張ります」
「倒れないようにね」
そう僕はどうしても純文学の最高峰に挑戦したくなっていた。
読書と夜5