読書と夜4
その子は、大人っぽい子で、子どもっぽい僕のことをよく笑う女(ひと)だった。
古書店のおばあさんとその子と、僕でご飯に行く。僕は若いし、美しいその子に、話をしたかった。
僕は、その後も相変わらず小説を読んで、時々大学にいき、さぼってばかりいた。
時々どうして僕はこんなにさぼるのかわからない時もあった。なぜ僕はこんなにさぼるのか。
今にして思えば、あの時さぼって体力を溜めたので、今、執筆に励めると、そう認識できたのだった。
その子は、僕に言った。
「あなたは何になりたいの?」
「僕は大作家になりたいです。」そう間髪入れず答えた。
彼女は笑いはしなかったが、少し僕のことを笑っている気がした。
その子とは、僕は何もなくその後も縁も切れてしまった。
それから十八年経った。僕は、新進の作家みたいな身分になっていた。
読書と夜4