変なお向かいさん

あなた、最近お向かいさんの様子がおかしいんですよ。
たまに大きな声や泣き声が聞こえたり、
レーザーみたいな光が飛んでくるんですよ。
この前なんて、家の中が見えたんですけど、とても汚いの。なんだか曇ってるみたいで、ぼやぼやしているし。
掃除をしていないのかしら。

ちょっと前に山へお出かけされてから、おかしくなっているんですよ。
山で何か悪いものに取り憑かれたんじゃないかと思っちゃって、わたし怖いわ。


私は精神疾患を患い、生活ができなくなった方を補助するヘルパーだ。
今日もその一人であるお向かいさんの家に通う。

この人は今日も鏡の前に座っている。
曇った鏡には自分と家族写真しか写っていないのに。
この人は家族を山の事故で亡くされてから、世界が壊れてしまったんだ。

今日も西日が反射する鏡の世界に話しかけている。今日はお向かいさんの話をしているようだ。

変なお向かいさん

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変なお向かいさん

  • 小説
  • 掌編
  • ホラー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2026-04-16

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