“普通の高校生”が一番むずかしい
キラキラJK
スクバにはキーホルダーがジャラジャラついてて、
短いスカートに、リボンをつけて、
放課後は制服で友達と寄り道して、
あたりまえのように月に1回プリクラ撮って、
学校行事は笑顔が溢れて、
悔しいのに、ちゃんと楽しい、
ーーそれが私の思う「青春」
でも、そんな青春って、みんなにちゃんと来るものなの?
でも現実は、移動教室ひとつでも、少しだけ考える。
誰と行こう、とか。
ひとりにならないように、とか。
入学式、胸をふくらませてくぐった校門。
これからが楽しみで仕方がなかった。
クラスに別れて、話を聞いて、
ここまでは良かったんだ。初日は。
神様は不公平なもので、私にはコミュ力も美貌もない。
むしろ、人と話すのに慣れないと言葉が出てこない。
大人数となるとよけいに。
勇気を持って話しかけたんだ。
「お昼一緒にいい?」
4人でお昼を食べた。嬉しかった。
でも、私はどんなに考えても言葉はでない。
気づけば私はいるだけの日々だった。
私はここにいていいのか。
ある時、近くでお昼を食べていた2人組が一緒になった。
6人、その2人組の1人は中学が一緒だった。
正直その子は苦手だった。でも、そのことなら話せた。
いつしか、そのこと2人きりのことが多くなった。
いつしか、あっちの4人は楽しそうだった。
ーーなんか違うなって思った。
移動教室も2人、体育も2人、
「ふたりは仲良いな。」体育教師にも言われた。
ほかの人に話しかけに行くっていう手もあった。でも、もうグループはできていて、入る隙はなかった。勇気もなかった。
もちろんこんな毎日、私の欲しかった「青春」じゃなかった。
気づいてた。
これは自分で選んだ道だってこと。
話せるほうに流れて、
楽なほうを選んで、
その結果が”今”だってこと。
ーーあの時自分も話せていれば。
大人数で話していると、頭が真っ白になる。
自分なんかが、
こんなこと言って冷められないか、
そもそも自分なんかがいていいのか、
考えて考えて結局パンクして何も話せなくなる。
ーーそんな自分が、嫌になる。
そんな時、私にもある気持ちが芽生えた。
恋愛事情
そんな時、私にもある気持ちが芽生えた。
それが「好き」だった。
最初は、ただ、クラスのリーダーで、優しい彼を気づけば目で追っていた。
高校生になって初めての行事。
球技大会。
あいにくの雨で、外競技はみな教室待機だった。
待機していた数名みんなでワイワイ話しているところに混ざっていた。私も。彼も。
私は合間をぬって彼に話しかけた。
「部活はいってるの?」
『軽音部にはいってるよ。』
「楽器は何やってるの?」……
話せて嬉しい。でも私が会話を広げられるはずがなく、すぐに会話は終わった。
そこから運がいいことに彼の前の席になった。
「おはよう」「バイバイ」 毎日のように言える関係になれた。でも、それ以上踏み込めるわけもなくて、また変わらない毎日が続いた。
でも、
『バイトしてる?』
時々話しかけてるれるようにもなった。
LINEを追加してくれた夏休み前。
不格好な「よろしく」を交わす。
夏休み、息の詰まる「学校」から逃げ出せる期間。
嬉しいはずだ、今までなら、今は少し寂しい。
彼に会えなくなるから。
そんなことを思いながら入った夏休み。
彼から急なLINE
『見てみて~
出かけてるんだ!』
学校に関係ない話。
なんだかんだ初めてだった。
嬉しかった。
そこからよくLINEするようになった。
夏休みも終盤、私は勇気を持って遊びに誘った。
夏休み中はなかなか予定が合わず、明けの土曜遊ぶことになった。
あわよくば付き合いたい。そんなことは考える間もなく、ただ、モブキャラでいいから、彼の人生の登場人物のひとりになりたかった。
夏休みも終わり、学校では挨拶を交わし、気づけば予定の日だ。
どんな服で行こう。
何話そう。
そんなことで頭がいっぱいだった。
合流して映画を観る。
案外会話は弾むものだ。
"ご飯を一緒に食べる。"私にとっていちばん嫌いなこと。
緊張したり、慣れない場所、人とのご飯はどうしても喉を通らなく、全然食べることができない。むしろ気持ち悪くなる。
いつもの決まった言い訳
「お腹すいてないんだよね。」
それで過ごしてきた。
案の定彼とのご飯もそうだった。
料理を前にしても、全然手が進まない。
食べなきゃって思うほど、喉が詰まる。
楽しいはずなのに、
この時間だけは、どうしても苦しかった。
早くこの時間が終わって欲しいばかりに、彼がなにか言いたげな様子がありながら、そろそろ行く?とお会計を促し、お店を後にした。
帰り道、電車が来るまでの時間。
彼との会話は弾んだ。楽しかった。
会話が少し途切れて、
ほんの少しだけ沈黙が流れた。
彼がふと、『好き。付き合って欲しい。』
私は嬉しかった。「お願いします、!」
ーー私の青春も変わってくるかもしれないという希望もあった。
でも、
付き合ったからって、
全部がうまくいくわけじゃなかった。
“普通の高校生”が一番むずかしい