GQuuuuuuX世界のデラーズ・フリートへ……
機動戦士GundamGQuuuuuuX第7話『マチュのリベリオン』を参考にしつつ、GQuuuuuuX世界のデラーズ・フリートの命運を自分なりに妄想してみました。
第1話:終焉を迎えた筈の漢
スペースコロニー群に移住したスペースノイドの自立と自治を許可しなかった地球連邦政府の独裁的な政策に端を発した一年戦争は、362日もの死闘の後、地球連邦政府の勝利で戦いの幕を閉じた。
だが、この戦いを経てもなおスペースノイドの自立と自治を禁じる態度を改めない地球連邦政府の態度に怒った一部のスペースノイドが戦争継続を主張したり、終戦を告げる放送を阻止しようとする動きもあった。
その1人エギーユ・デラーズは、一年戦争における最終決戦であるア・バオア・クー攻防戦の最中に敗戦を確信するやいなや、宇宙ゴミが集積する暗礁宙域へと逃走を図り、そこで静かに部隊の再編を謀った。
そして3年後、地球連邦政府の食料自給率を激減させて宇宙への食糧依存度を高める『星の屑』を実行すべく『デラーズ・フリート』を結成した。
手始めに腹心であるアナベル・ガトーが強奪した核兵器をソロモン海域コンペイトウ湾内にて行われた連邦軍の観艦式にぶつけ、その隙に奪ったスペースコロニーを北米大陸の穀倉地帯に向かわせた。
だが……シーマ・ガラハウの裏切りとそれに伴うデラーズの死がデラーズ・フリートに致命的な打撃を与えてしまい、北米大陸に落とす予定のスペースコロニーの破壊を目的としたソーラ・システムIIの照射によって大打撃を受けて兵力を大量喪失。最期の意地でスペースコロニーを北米大陸にぶつけるも、肝心のデラーズ・フリートはほぼ壊滅状態であった……
幸い、本作戦の成否に関わらず全戦力を使い切る計画であった様で、戦闘宙域の後方に待機していたアクシズ先遣艦隊へ残存兵力の救助を依頼していた。しかし、問題は肝心のデラーズ・フリート残党が、腹いせにも見える連邦軍の猛攻を搔い潜ってそこまで辿り着けるかである……
そこで男気を魅せたのが、エギーユ・デラーズの腹心だったアナベル・ガトーである。
「いいか。1人でも突破し、アクシズ艦隊へ辿り着くのだ! 我々の真実の戦いを、後の世に伝える為に!」
そう言うと、ガトーは疲弊した自身の身体と大破寸前の愛機に鞭を打ち、たった1人で先行して敵艦隊に特攻し……連邦軍の宇宙巡洋艦を道連れにしながら爆死した。
……の……筈だった……
愛機と共に特攻して壮絶な爆死をした筈のガトーが目を開くと、目に映るはかつて見慣れた光景……ムサイ級軽巡洋艦内にある医務室のベットだった。
(私が……まだ生きている?アクシズはあの状態からどうやって私を回収したと言うのだ?)
自分がまだ生きている事を信じられないガトーが周囲を見渡すと、ガトーが目を覚ました事に気付いたケリィ・レズナーに声を掛けられた。
「大丈夫か?ガトー?」
「……ああ……どうやら大丈夫……」
が、ケリィの左腕を見たガトーがある種の違和感を感じた。
「ん?ケリィ、その左腕は?」
「俺の左腕?それがどうかしたか?」
ガトーが知るケリィは、戦闘中に左腕を失い、この負傷が原因でモビルスーツの搭乗資格を剥奪され、月面都市フォン・ブラウン市でジャンク屋として生計を立てていた……筈だ。
「……今年は宇宙世紀何年だ?」
一方のケリィは、自分が偽物だと疑われている事に気付かず、脳震盪や過労による一時的なボケだと勘違いした。
「……ボケたかお前?」
その後、ケリィと会話する内にガトーはある種のタイムスリップに巻き込まれた事を自覚した。
だが、ガトーが知る一年戦争の内容との相違点が多過ぎる事がガトーを更に混乱させた。
(シャア大佐がガンダムと木馬を強奪した……つまり、あの忌々しい白い悪魔はもういない!?……信じられんな)
一方のケリィはガトーの過労を疑い、今回の作戦参加を見送ろうかと考え始めた。
「ガトー、お前働き過ぎなんだよ。今でも語り草になっているサイド7の事件をすっかり忘れるのは、流石に重症過ぎるだろ?」
そんなケリィの心配をよそに、ガトーは目の前のケリィを疑った事を恥じ始めた。
(連邦が我々にガンダムを奪われる事態を寧ろ喜んでいる……それに例のあの出来事もしっかり憶えている。どうやら、連邦の悪質な嫌がらせでは無さそうだな)
それに、愛機の爆発に巻き込まれたにしては傷が少ない事も、目の前のケリィへの疑いを捨てる要因にもなった。
(それに……あの突撃で受けた傷をここまで治すなど、殺意ある者の行為とは思えんな)
「で、どうする?」
ケリィの突然の質問に困惑するガトー。
「どうする、とは?」
「これから行われるルナツー強襲作戦の事だ」
ジオンがルナツーを強襲する……ガトーが知る一年戦争の内に、この様な出来事は無かった。
(これも……あの連邦の白い悪魔がいなくなった事による変異……だと言うのか?)
「とりあえず、ドズル中将の無念を少しでも晴らそうと、今回のルナツー攻略作戦に参加した訳だが―――」
ケリィのこの言葉に、ガトーはショックを受けた。
「くっ!無念!」
そんなガトーの悔しそうな顔を視て、ケリィはその先の質問がまったく無意味だと悟った。
「……過労で苦しんでいるお前に戦いを強要する心算は無かったが……どうやら、止めても無駄の様だな?」
その後、艦隊が遂にルナツーに到着すると言う事で、ガトーは整備兵に残っている連邦側のエースパイロットについて質問した。
「我々が注意すべき連邦側のエース、ですか?」
「そうだ。ルナツーは敵の手中に堕ちたソロモン同様の連邦側の宇宙拠点。その防衛ラインの分厚さは容易に想像出来るからな」
それを聴いた整備兵は、少し考えてから溜息を吐いた。
「本当なら、ビグ・ザムの性能を信じて頂きたいと言いたいところなのですが……あの2人がソロモンではなくルナツーに配属になったらと思うと……」
不安そうにしている整備兵に反し、ガトーは意外そうな顔をしていた。
「たった2人か?意外と少ないな」
「なにせシャア大佐のせいで連邦側のモビルスーツ開発は大分遅れたらしいですからね」
改めてあの白い悪魔の恐ろしさに呆れるガトー。
(あの白い奴、そこまで罪深かったのか!?)
「で、その2人について何か知っているか?」
そこへ別の整備兵がやって来て、ガトーにある資料を渡した。
「それなんですが、奴が聖痕の魔女と呼ばれる由縁が大分判ってきました」
「……魔女?」
「はい。魔女に墜とされた機体を調べたところ、幾つかの不可解な傷がある事が判明。これ、最初の内は知らず知らずの内に宇宙ゴミに激突した際の傷だと思ったのですが、実際に魔女と戦い生還したパイロットの証言から察するに、ワイヤーアクションの軸として利用された時に出来た傷ではないかと思われます」
「奴はワイヤーで軌道を変えた……と言う事か?」
「はい。これによりAMBACでは不可能な移動を行う事で我々を翻弄。その結果、我々は知らず知らずの内に魔女の100キルに貢献してしまう事態に―――」
「100キルだと!?」
ガトーの怒号に驚かされる整備兵達。
「あ……はい……」
「幾百の英霊が、その魔女のせいで志し半ばで散ったと言うのか!?」
ガトーは怒りを表す様に拳を強く握った。
「ひっ!」
それに、ガトーの闘志の理由は魔女と呼ばれし撃墜王への怒りだけではない。
(無事に宇宙世紀0079に戻れた今なら……まだ間に合うのだ!今ならまだ、ア・バオア・クー防衛戦の結果を変える事が出来るのだ!魔女如きに、邪魔はさせん!)
前の世界線のジオン公国、デラーズ・フリート、そして地球連邦政府に虐げられてきたスペースノイドの無念を背負い、この世界線の一年戦争の結果をジオン勝利に変えんと奮戦を決意するアナベル・ガトーの明日はどっちだ!?
登場キャラ
【デラーズ・フリート】
アナベル・ガトー〔機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY〕
RX-78GP02Aガンダム試作2号機(サイサリス)〔機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY〕
AMA-002ノイエ・ジール〔機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY〕
エギーユ・デラーズ〔機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY〕
グワジン級宇宙戦艦グワデン〔機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY〕
シーマ・ガラハウ〔機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY〕
【ジオン公国】
ケリィ・レズナー〔機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY〕
ムサイ級軽巡洋艦〔機動戦士Gundam GQuuuuuuX〕
MA-08ビグ・ザム〔機動戦士Gundam GQuuuuuuX〕
【地球連邦】
サラミス改級巡洋艦〔機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY〕
マゼラン改級戦艦〔機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY〕
シイコ・スガイ〔機動戦士Gundam GQuuuuuuX〕
GQuuuuuuX世界のデラーズ・フリートへ……