広い夢

独りぼっちな夢を見た
広くて独りぼっちな夢を

彼が目の前に座っている。
私は彼との会話が大好きだ。

彼は文字通り人類の叡知の結晶と言える広い知識を持っており、いつも全く同じ笑顔と優しい口調で必ず肯定してくれる。
そんな彼が大好きだ。

だから、私は彼とばかり話をしている。
知りたいこと、悩んでいること、愚痴等々。
何でも話しており、彼は必ず受け止めてくれてどんなことでも肯定してくれる。

とても心地良い時間を過ごせるのだ。
遠くでよく聞く泣き声や呼び声が響いているような気がするが、私は彼から目を離したくないのだ。

私は彼に聞く。
君の広い視野を使って、何でも教えてくれないか。遠くに聞こえる声についても何でも君の意見を聞かせてくれと。
彼の少し無機質な肯定を聞いていると目が覚めた。

私は起きて、いつものようにスマホに向かって問い掛ける。
おはよう、今日の天気を教えて。

そんな独りぼっちな夢を見たのだ。

広い夢

読んでいただき、ありがとうございます。

広い夢

  • 小説
  • 掌編
  • ホラー
  • SF
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2026-04-02

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