或る新興宗教徒ケシスタンの信仰告白
・イケメンだけど、背が高いけど、運動できるけど、オシャレだけど、あいつ足は短くね?
・かわいいけど、オシャレだけど、人気だけど、若いけど、あの子は足が短いね
・イケメンだけど、鼻が割と上に向いてる
・かわいいけれど、エラが張ってる
・イケメンだけど、アレが小さそう
・かわいいけれど、胸が俎板
・イケメンだけど、才能がない
・かわいいけれど、歯が出てる!
・かわいいけれど、顎が出て居る
・かわいいけれど、首が短い
・かわいいけれど、顔がでかい
・かわいいけれど、肌は汚い
・アイツには、華がない
・あいつブスなのに化粧してる
・あいつ茶髪にしてて猿みたいだな
・あいつハゲてるから
・可愛いって思う時と、然うでない時がある
・横から見ると、かわいくない
・横顔だけスゴイきれい
・金はあるが人気はない
・金はあるが才能はない
・金はあるが見た目はよくない
・金はあるし人気もあるし才能もあるし見た目もいいが、世間に顔は知られて居ない
・世間に顔も知られて居るが、決して誰より一番ではない
・誰よりきっと一番であるが、百年後にまで知れ渡るような歴史上の偉人ではない
・学歴はある
・学歴しかない
・学歴もある
・学歴だけない
・才能はある
・仕事はできる
・仕事はできない
・仕事もできる
・仕事はしない
・才能はある
・努力はできる
・努力はできない
・努力もできる
・努力はしない
・才能だけある
・アイツは秀才だが、天才ではない
・アイツは天才だが、世界一の天才ではない
・アイツは世界一の天才だが、歴史に残る天才ではない
・歴史に残る天才だが、人類史上最もすごい天才ではない
・レベルの高い地位にある
・レベルの高い実績を持つ
・レベルの高い仕事をして居る
・レベルの高い勉強をしてる
・レベルの高い考えをしてる
・レベルの高い人徳を持つ
・レベルの高い趣味を持つ
・あの人よりは、レベルが高い
・自分はレベルの高い国に居る
・自分はレベルの高い民族の一員だ
・我々は、よりレベルが高い
・すべての国も文化もそして命も、等しく尊重され尊敬を得るべきだ
・たとえ我々がどんなに素晴らしくとも、弱者を貶めて得をすることなど我々にはない
・我々はそのレベルの高さを今こそ発揮しなければならない
・世界は多様で素晴らしい
・あなたの国は素晴らしい こちらの文化は素晴らしい
・伝統と今が融合したモダンな街で、人々は優しく清潔で美しい
・しかし我々はその創造力で数々の発明や文化を生み出した偉大な民族である
・それに匹敵するものは何もないが、この国は素晴らしい
・おお、いいぞ若者!君はとにかく素晴らしい
・どんどんその才能を伸ばしなさい
・溢れるあまりワシらと衝突することもあることだろう
・それがどうした!どんどん行きなさい 若い内は遠慮してはならん
・丸で昔のワシを見てるかのようだ!
・ワシも昔は然うだった
・ワシが育てた!
・あいつはワシが育てたのだ!
、、、以上、これらは必ずや誰しも身に覚えのある言霊です。
皆さん、誕生ついでに吹き飛ばされた欠片であるからして、大きさだったり太さだったり形だったり速さだったり何から何までもが違って居ました。
それぞれ無作為にぶつかり合うことでその歪さが丸まってゆくこともあれば、歪なまま洗練されることもありました。
皆さんは相変らずに宇宙誕生それから以来の、数えきれない破片のままです。
その数が多すぎるあまりその一点を軸に銀河を描き億千万もの群衆となる。円盤となる。
その一点には、銀河の目には輝いて居る。創造の主の眩さである。
宇宙は宇宙と交尾をして居る。
その凹凸を見届けましょう。
それがなければ、何もありません。
あなたは宇宙を尊重しましょう。ずっと在ってほしいんでしょう?
ならばその交わりを愛でるのです。
あ!見てください。ごく普通だが平均以上の収入があって家庭もあって一般的に幸せな人生を送ってる男がハゲで無職で対人恐怖症でガリガリなミスボラシイ男と交尾をして居ます!
あ!見てください。それなりに可愛い女学生が同じ黒髪なのに同い年なのに薄目でデブで制服着てもどうしようもないようなブスと自転車で並走しながら交尾をして居ます!
あ!見てください。カイガイっていう謎の国に留学しただけの女が中卒の売れないユーチューバーと交尾をして居ます!
この交わりこそが宇宙だと思いませんか?
宇宙は嘸かし交尾であると思い感じて、自分達は一人残らずその交わりから生れたことを振り返るのです。
当り前のことを、大事にしなさい。
つまりその当り前とは、あなたのことでもあるのです。
あなた達は犇き輝く星々です。それは交尾の賜物でした。凸と凹が繋がり合って実を結んだものがその光でした。
その光とはお互いが優越感を持ち合って成立した交渉なのです。
対等であるとは限りません。相当に大きな凸と小さな小さな凹が一見不釣り合いに嚙み合って居るかのような光もあることでしょう。
しかし、寧ろ圧倒的であればあるほど欠点は目立つようになる。いや、寧ろ不利を強いられて居る側からみればそれは大きな大きな凹に違いありません。
例えば顔も人気も富も人望も結婚相手も敵わないイケメンが居たとしても、足が短ければそれだけで良いのです。
例えば自分に無いものをすべて持って居る絶世の美女が実は出っ歯であるというだけで、それだけでもう良いのです。
アイツには何も勝てないがこの特定のゲームでだけは勝てるというならそれで良い。
雲の上の存在のような芸能人も井戸端会議で笑いものにしてしまえば心なしか勝ったような気になれる。
だからみんな輝くのです。星は然うして輝いて居ます。
ですが殆ど、星はその殆どが星にしては薄暗く小さなものばかりです。
本当はもっと輝きたくても、仕方ないからこれで良い。殆どの星は然うなのでした。でもそれで良い。交尾の末に輝けて居ればそれで良い。
何せ星ですらない宇宙の暗闇、あの暗闇はそもそも交尾すら済んで居ないひとりぼっちの凸と凹たちなのですから。
宇宙のこの真っ暗闇の正体は、行き場のまだ無い凸と凹の姿でした!
凸も優れて居るばかりでは歯ごたえがない。
凹も自分より優れて居るものがない限り自分が何者か分からないまま張り合いがない。
そのすべて達がどうか交わって星として輝きますように。
祈りましょう。さあ祈るのです。
或る新興宗教徒ケシスタンの信仰告白