花都
夢遊病の足で辿り着く
誰もいない星
最後に咲いた花びらが
枯れていくのを、見た。
長い時間をここで過ごした
わたしはひとり
花壇の跡に腰掛けて
花が咲むのを待っていた
切り傷は霧傷に
枯葉は木の葉に
錆で出来ている建物に
泥ひとつないわたし
内側へ、聞こえるよ
メーデー、こちらは花都
嘗て天使だった君へ伝えたい
「わたしと空は、生きている。」
幾億と海が産まれてく
小夜 縮む星
張りぼてに隠されたのは
歴史よりも、酷く。
流れてしまった言葉には
わたしのいのち
それらを含んだ気圧が
蕾の邪魔をしている
来々といざ丁寧に
感情は干渉に
須く動いた者たちは
泥の湖へと沈む
外側へ、聞こえるか
メーデー、こちら花都
嘗て天使だった君への贈り物
「わたしと空は、生きている。」
意味を求めても
君の殻を破れず
わたしの星は浮かぶ。
邪悪に願う
この淡色に
偽物以上の言葉をください。
切り傷は霧傷に
枯葉は木の葉に
抜錨。船は、星を背に駈る。
泥化していくわたし
さようなら、聞こえるか
メーデー、メーデー
こちら滅び逝く花都から
愛を込めて
遠ざかって往く…
嘗て、天使だった 君への贈り物
「 わたしと、花は、生きている。」
花都