チコリの一輪を
朝の天気予報を見て
今日は雪だろうか、
と考える
三月でも雪は降る
五月にだって降るのだから
それでも特別だ
きっともう、ずっと
あの日も降っていたこと
電気がつかない夜だったこと
今年も寒いね、が
積もり重なっていく
飲食店が減ったんだって
マンションが建つんだって
あのコンビニも転生したら
コインランドリーになるのかな
なくなってから気付くばかりだ
知っておきたかったこと
時間が経ったから今こそと
話せることもあるけれど
夢を見ているみたいに
目を逸らしたり、歪めたりはやめて
空に放つなら花火がいいし
流すならうれし涙がいい
夜に帰り道を歩きながら
降らなかったなぁ、
と思い返している
チコリの一輪を