読書と夜2
忘れていませんからね!本当にね!
確かに、僕は、努力をさぼっていた。曰く、人生にはさぼる時期も必要なのだ。なぜなら充電期間というのも必要なのが、僕らの人生なのだ。
だから、僕はこたつ物語を書いたあとも、少しさぼって、家でごろごろしたり、あんまをしたり、時々古書店で、閉店まで漫画を立ち読みしたりしていた。
『人生ってつまらないなあ。』ずっとそう思っていた·····
ある日、浅草でバイトの帰り、僕は古本屋に立ち寄った。その店は変わった店で、歌舞伎関係の本がたくさん置いてあった。
けれど僕の読みたい本は、純文学だったので、ドストエフスキーの、罪と罰を読んでいた。
「ちょっと、ちょっと」
そう声をかける人がいた。見ると店のカウンターに居るおばあさんが僕に手招きをしている。
僕は、あまり知り合いがその頃いなかった。だから人と話すこともあまり無かった。
「なんですか?」
「あんた、家に電話してきた人じゃない?」
「いえ、そんなことは。」
「まあいいのよ!ちょっとお茶でも飲む?」
そう言われて僕は、少し戸惑ったのを今でも覚えている。
読書と夜2