読書と夜2

忘れていませんからね!本当にね!

確かに、僕は、努力をさぼっていた。曰く、人生にはさぼる時期も必要なのだ。なぜなら充電期間というのも必要なのが、僕らの人生なのだ。


だから、僕はこたつ物語を書いたあとも、少しさぼって、家でごろごろしたり、あんまをしたり、時々古書店で、閉店まで漫画を立ち読みしたりしていた。



『人生ってつまらないなあ。』ずっとそう思っていた·····




ある日、浅草でバイトの帰り、僕は古本屋に立ち寄った。その店は変わった店で、歌舞伎関係の本がたくさん置いてあった。


けれど僕の読みたい本は、純文学だったので、ドストエフスキーの、罪と罰を読んでいた。


「ちょっと、ちょっと」


 そう声をかける人がいた。見ると店のカウンターに居るおばあさんが僕に手招きをしている。



 僕は、あまり知り合いがその頃いなかった。だから人と話すこともあまり無かった。


「なんですか?」



「あんた、家に電話してきた人じゃない?」
「いえ、そんなことは。」


「まあいいのよ!ちょっとお茶でも飲む?」



そう言われて僕は、少し戸惑ったのを今でも覚えている。

読書と夜2

読書と夜2

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2026-03-07

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