姉の友達
姉の友達
姉の友達
純は姉と住んでいる。東京の町田市に。姉は女子高校の3年生である。弟の純は共学の進学校の高校1年生である。純は秀才だった。だが、このところ、何か様子がおかしい。ソワソワして、時々姉の質問にトンチンカンな事を言ったりする。純は内気な性格だった。夜中にゴソゴソと音がする。
「純。この頃、変よ。何か気になる事があるの」
と、姉が聞いても黙って首を振るだけである。
純の父親はS商事の東京本社の専務取締役だった。しかしS商事の大阪支社の社長が脳動脈瘤破裂で急死しててまったため、純の父親がS商事の大阪支社の社長になることになった。そして大阪に移住した。純の母親は純が小学校1年生の時に交通事故で死んでしまった。なので純は優しい母親を知らずに育ってきた。
・・・・・・・・・・・
数日後の事である。ある夕食の時、姉は純に言った。
「純。悪いけど、机の引き出しの中、見ちゃった」
純は真っ赤になった。引き出しの中には濃密なオールカラーのSM写真集、五、六冊を隠していたからだ。純は恥ずかしさのあまり食事の手が止まった。純のプライドを傷つけないようにとの配慮のある、やさしい口調で姉は言った。
「ゴメンね。勝手に開けちゃって」
純はうつむいて黙っている。姉は一方的に話し続けた。
「ううん。気にする事ないわよ。男の子なら、みんなそうよ。でも成績が下がるほど、というのは困った事ね」
純は黙っている。姉は純の目をじっと見つめた。
「実は私の同級生の友達に、すごいマゾの子がいるの。佐藤京子というの。彼女も内気だけど、私とは親しい仲で私を信用してくれてるから、何でも心を打ち明けて話すの。彼女、いじめられたいけど、どうしても大人の虐められるのは怖くて出来ないって言うの。それで私は、しめた、ちょうどいい、両方にとっていい、と思って純の事を話したの。成績優秀で真面目。大人しくて年下だから安全よって。そしたら彼女、喜んじゃって、ぜひ会いたい、会わせてって言ってきたの。彼女のお父さんはH技研のタイ支社で働いていて、彼女のお母さんは、彼女が子供の頃、交通事故で死んでしまったの。だから彼女は一人暮らしよ。どう。会ってみる?」
姉は恐る恐る聞いた。
「・・・・」
純は何も言わず黙っていた。
「彼女の悩みを助けると思って会ってみてくれない」
そう言うと姉は立ち上がった。
「御飯食べおわったら、そのままにしておいていいわよ。私があとで洗うから」
そう言って姉はダイニングを出て行った。純は姉がいなくなるとほっとしてゴハンをパクパク食べた。
純は姉に隠していたSМ趣味のことを知られてしまって、恥ずかしくて、顔を真っ赤にして黙っていた。
しかし純にとっては願ってもない、咽喉から手が出るほどのことだった。
姉は弟のスマートフォンに、そっと佐藤京子のメールアドレスと電話番号と住所を登録した。
数日後。
純のスマートフォンに佐藤京子からメールが来た。
それには、こう書かれてあった。
「純くん。はじめまして。お姉さんが純くんのことを話してくれました。一度、お会いしたいと思っています。今週の日曜日、よろしかったら会いませんか。私は日曜日は家にいます」
純は嬉しいやら極度の緊張やらで心臓がドキドキし出した。
・・・・・・・・・・
日曜日になった。
純は地図アプリを頼りに、京子の家に行った。
大きな一軒家だった。
純は勇気を出して玄関のチャイムを押した。
ピンポーン。
「はーい。どなたでしょうか?」
透き通った奇麗な声がインターホンから出た。
「あ、あの。岡田純です」
純は勇気を出して言った。
「はーい。今すぐ行きます」
家の中でパタパタと走る音が聞こえ、カチャリと玄関の戸が開いた。
写真で見た京子が顔を出した。
京子は純を見ると、ニコッと微笑んだ。
「純くん。来てくれて有難う。今日、純くんがきてくれるか、どうかで物凄く緊張していたの。来てくれて私、とっても嬉しいわ。さあ、家に入って」
京子は純の手を引いて家の中に入れた。
「さあ座って」
と言われて純はリビングルームのソファーに座った。
「じゃあ、さっそく私を縛って。そしてうんと虐めて。私、純くんになら何をされてもいいわ」
そう言って京子はドサッと幾本もの麻縄を純の前に差し出した。
そして京子は純の前でつつましく正座した。
京子は純に対して後ろ向きになった。
そして京子は両手を背中に回して背中の後ろで指を握りしめて手首を重ね合わせた。
これで準備は万端に整った。
「純くん。じゃあ、さっそく私を縛って」
そう京子は強く催促した。
しかし純は動こうとしない。
全身をブルブル震わせて、ギュッとズボンを握りしめていた。
いつまで経っても純は緊張したまま、顔を真っ赤にして京子の前で正座している。
10分くらい経った。
何もしてこない純に京子は疑問をもって背中で手首を重ねていた手をほどいた。
そして体の向きを変えて純の正面を向いた。
「ね、ねえ。純くん。どうしたの?」
そう言って京子は純の手をとった。
純の手がビクッと震えた。
純が何もしないし何も言わないので京子は純が何を考えているのかどうしても知りたくなって強気に聞いた。
するとやっと純も重たい口を開いて話し始めた。
「あ、あの。京子さん。僕は京子さんというМの性格を持った綺麗な人と出会えただけで最高に嬉しいんです。僕は優しくてМの嗜好を持っている女の人が好きなんです。だからこうして京子さんと一緒にいるだけで僕はもう十分に満足しているんです。僕は今、心臓がドキドキしています。京子さんの胸のふくらみを服の上から間近に見ているだけで僕はもう興奮しているんです。別に京子さんを縛ったり裸にしたりしたいという欲求はないんです。だって女の人の下着姿を見たり、裸を見たりしたら、つまり欲求が満足されてしまったら興奮することが出来なくなってしまうじゃないですか。見たいと思っていても見れない所に女の人に対する興奮が起こるんです。僕はその興奮を楽しみたいんです。だから京子さんを物理的に縛りたいとは思わないんです」
純はキッパリと言った。
京子の顔に歓喜が起こった。
「素晴らしいわ。純くん。感動したわ。純くんは凄く理想が高いのね」
そう言って京子はニコッと微笑んだ。
「私も別に縛られなくても純くんと一緒にいられるだけで興奮しているわ。だって私はいつどんな時でも純くんに縛られてしまう身分だもの」
京子はニコッと微笑んで黙っている純に言った。
「僕は大切なもの、美しいものには手を触れることがこわいんです」
純が言った。
「素晴らしいわ。純くんの感性。だって純くんは、そっと手を触れただけでビクッと緊張してしまうほどなんだから」
京子はニコッと笑って言った。
純が黙っているので京子は続けて言った。
「私も焦ってないわ。だって私はいつどんな時でも純くんに裸にされたり縛られたり虐められたりされてしまう身分だもの。私はもう純くんの奴隷になったも同然の身分だわ」
京子は笑ってちょっと悪戯っぽい、それでいて少し挑発的なことを言った。
「純くん。じゃあ今日は何をする?私、今から料理を作るから色々と話をしながら食べない?」
京子は判断を純に振った。
「あ、あの。京子さん。今日は何もしないで帰りたいと思います」
純はキッパリ言った。
「でも・・・」
「でも・・・なあに?」
「でも、よろしかったら京子さんの普段着やビキニ姿の写真を見てみたいです。それと・・・」
「それと・・・なあに?」
「そ、それと。出来たら京子さんの履いたパンティーが欲しいです」
純は顔を真っ赤にして言った。
「わかったわ。じゃあ、箪笥から私の下着を持ってくるわ」
そう言って京子は立ち上がろうとした。
「あっ。京子さん。ちょっと待って下さい」
純が引き留めた。
「なあに?」
「あ、あの。衣装箪笥にある下着は洗濯してきれいになった下着ですよね。そうじゃなくて京子さんが今、履いている下着が欲しいんです」
純は顔を真っ赤にして言った。
「わかったわ」
そう言って京子は立ち上がった。
そしてスカートの中に手を入れてパンティーを掴みスルスルと降ろしていき両足から抜き取った。
「はい。純くん」
京子は脱ぎたての、まだ肌の温もりがあるパンティーを恥ずかしそうに純に渡した。
「あ、有難うございます。京子さん」
純はパンティーを急いで自分のカバンの中に入れた。
「それをどうするの?」
純がそれをどうするかは、京子は、うすうす分かっていたが、あえて聞いた。
「あ、あの。真空パックに入れて僕の宝物にします」
「有難う。そんなに私のことを好いてくれるなんて。嬉しいわ。でもその下着、クサいから万が一にも匂いを嗅いだりしないでね。わたし恥ずかしいわ」
京子は照れくさそうに言った。
「そ、そんなことは決してしません」
純はキッパリ言ったが、それがウソであることは純の顔が真っ赤で声が震えていることから明らかだった。
これで純の願望の一つはかなった。
もう一つは自分の写真である。
京子はパソコンを持ってきた。
そしてパソコンを開いた。
デスクトップに「アルバム」という名前のフォルダがあった。
京子はUSBメモリーをパソコンに差し込んで「アルバム」のフォルダをUSBにコピペした。
そしてそれを純に渡した。
「はい。純くん。このフォルダに私の普段着や夏、友達と海に行った時に撮ったビキニ姿の写真があるわ。でもあんまり見ないでね。恥ずかしいわ」
京子は笑いながらUSBメモリーを純に渡した。
「あ、有難うございます。京子さま」
京子からUSBメモリーを受けとると純は急いで、それをカバンの中に入れた。
「それでは今日は僕は帰ります。今日は京子さんという素晴らしい人に出会えて最高に幸せでした」
そう言って純は立ち上がった。
「待って。純くん。急いで料理作るから食べていってくれない?」
京子があわてて純を引き留めようとした。
「あ、有難うございます。ぜひ京子さんの料理食べたいと思います。でもちょっと思う所があって今日は帰りたいです」
「そう。わかったわ。じゃあ料理は次に会った時ね。さようなら。私のご主人様」
思慮の深い純のこと。きっと何か計画があるのだろうと京子は確信した。
「さようなら。僕の女神さまの京子さま」
純は深く頭を下げて玄関に向かった。
純が靴を履いた時、京子は腰を落として土下座して床に頭を擦りつけた。
そしてこう言った。
「純さま。今日は私の願望を聞いて下さって来て下さってどうも有難うございました。どうかまたいらして下さい」
京子はМ女の奴隷が絶対服従すべき御主人様に丁重にする挨拶を純にした。
純としてはちょっと照れくさいと思うだろうが、京子もちょっと純を困らせてみたいという悪戯心が働いたのである。
「え、ええ。もちろん来させて頂きます。さようなら。京子さま」
そう言って純は京子の家を出て行った。
・・・・・・・・・・・・・
後に残された京子は心地よい快感に浸っていた。
やっと理想の可愛い純真な自分のご主人様を見つけることが出来たのだ。
純の京子に対する熱烈な想いから純はきっとまたいつか来てくれるだろう。
今日で終わりなんてことは絶対ない。
本当は純くんは自分を一目見て嫌いになって丁重に付き合いを断ろうと思って心に全くない演技をしたのかもしれない。料理を作ると言ったのに食べないと言った純くんの気持ちがどうしてもわからなくて京子の頭にそんな疑念がチラッとよぎった。
しかし純くんの態度を見る限りとてもそうは思えなかった。
純くんは相手と親しくし過ぎることによって、付き合いが馴れ合いになって緊張感や新鮮感がなくなることを極度に恐れている。だから初対面であまり親しくし過ぎないようにしたい、いつまでも緊張感や新鮮感のある付き合いにしたいと思っているのだろうと京子は思った。
京子はベッドの上に体を投げ出した。
そしていつか純に虐めてもらえる心地よい夢想にふけった。
「純くんは私にどんなことをして虐めてくれるだろうかしら?」
京子は純に丸裸にされて縛られて逆さ吊りにされて「お許し下さい。純さまー」と本当に泣きながら許しを乞う夢想にふけった。京子が純に許しを乞うても純は京子の哀願など聞く耳を持たない。それどころか純はジュースを飲みながら丸裸で逆さ吊りにされて泣いている自分を無慈悲に眺めている。
そんな心地よい夢想にふけっているうちに京子に睡魔が訪れてきて京子は心地の良い眠りに就いた。
・・・・・・
一方。
京子の家を出て家に着いた純はすぐに部屋に入った。
そして急いでカバンから京子のパンティーを取り出した。
そしてパンティーの二重底の部分、つまり女のアソコが当たる部分に鼻をつけて、クンクンと匂いを貪り嗅ごうとした。しかし匂いはほとんど無かった。
しかしここに京子のアソコが触れていたと思うと純は激しく興奮した。
「ああ。京子さん。好きです」
純は今まで一度も経験したことのない激しい性的興奮が起こっていて、おちんちんは激しく勃起しっぱなしだった。
「ああ。ここに京子さんのアソコがピッタリとくっついていたのだ」
当然のことであるが純はことさら、その当たり前の事実を自分に言い聞かせた。
感覚だけに頼って酩酊していると、いつの間にか感覚だけの感情になりやすい。
わかりきった事実を念仏のように時々、自分に言い聞かせることによって純は興奮を高めようとした。それはちょうどSМプレイに於いて、ことさら女に「御調教よろしくお願い致します」と言わせることによって女に辱めの感覚を起こさせるのと同じ理屈である。
純のおちんちんは激しく勃起していたが、そして純は勃起したおちんちんを少ししごいたが、ちょっとしごいただけで、しごくのをやめた。
本物は安易に射精しないのである。
安易に射精してしまった後には、興奮がさめる虚無感が起こるからである。
なので純はカバンから京子に貰ったUSBメモリーを取り出した。
そしてUSBメモリーをパソコンにつないでパソコンを開き、USBメモリーに入っている「アルバム」と書かれたフォルダーをパソコンのデスクトップにコピペした。
純はどんなものが出るのだろうかとワクワクしながら「アルバム」のフォルダーを開いた。
純は飛び上がらんほどに喜んだ。
なぜならフォルダーには、学校の制服姿、カジュアルな服装、上下そろいのスーツ、そして海水浴場でのビキニの姿などの京子の写真が出てきたからである。
ビキニ姿でわかる京子のプロポーションは素晴らしかった。
美しい長い黒髪、スラリと伸びたしなやかな脚。細い華奢なつくりの腕と肩。細くくびれたウェスト。それとは対照的に太腿から尻には余剰と思われるほどたっぷりついている弾力のある柔らかい肉。それらが全体として美しい女の肉体の稜線を形づくっていた。
「ああ。なんてきれいな人なんだろう」
こんなきれいな人が自分の友達になってくれたことに純はこの上ない幸福を感じていた。
純が京子に寄せる想いは、性愛ではなく恋愛、いや崇拝であった。
純は急いでパソコンにプリンターをつなぎ京子の写真を印刷した。
純は時が経つのも忘れ美しい京子の写真を眺め続けた。
・・・・・・・・・
やがて日が暮れてきた。
ガチャリ。
玄関の戸が開く音が聞こえた。
「ただいまー」
姉が帰ってきたのである。
「純くん。すぐ夕飯の用意をするからねー」
姉が階下から大きな声で二階の自室にいる純に声をかけた。
京子の姿を眺め続ける純の酩酊は消え去った。
それは。今日、自分が京子の家に行き、そして何をしたかを姉はどのくらい知っているかが気になって仕方がなくなったからである。
姉と京子は親しい友達という関係である。
純に京子を紹介してくれたのも姉である。
当然、姉は京子の携帯電話番号もメールアドレスも知っている。
京子の方から姉に、今日、自分が京子の家に行ったこと、そして何をしたかを京子は姉に話しただろうか?話したとしたら、どの程度まで話したのだろうか?
という疑問が純を悩ませたのである。
純は京子の家に行ったことを姉には知られたくなかった。
恥ずかしいからである。
しかし今日、初めて会った京子ではあるが、彼女は純の思いを最尊重してくれるデリケートな性格である。なので自分が今日、京子と会ったことを姉には言わないで欲しいという自分の思いを察っしてくれている可能性は十分に考えられる。しかしその保障はない。もしかすると京子は嬉しさのあまり姉に「今日、純くんに会ったよ」くらいなら告げているかもしれない。純は別れ際、京子に「姉には今日、京子さんに会ったことを言わないで下さい」と言っておけばよかったと少し後悔した。
「純くん。夕飯ができたわよー」
階下から姉の大きな声が聞こえた。
純は部屋を出て階下に降りた。
食卓には大きな鍋が置いてあり、ネギ・ハクサイ・シュンギク・シイタケ・焼き豆腐・コンニャク・シラタキなどが、グツグツ煮えていた。
「今日はすき焼きにしたわ」
姉が言った。
姉と弟は向かい合わせに食卓に着いた。
いただきます、と言って二人は姉の作った、すき焼きを食べ始めた。
純は姉が今日、自分が京子の家に行ったことを知っているのか、知らないのか、すき焼きを食べながら姉の態度を見た。ちょっとした仕草や態度から人間の心がわかる場合はあるし、ましてや純は過敏で神経質な性格なのでなおさらだった。しかし姉の態度からは、自分が京子の家に行ったことを知っているようには感じられなかった。食事の間に姉がそのことを言い出すかもしれないと思ったが、姉は「今日は学校で何かあった?」とありきたりのことを聞くだけで京子のことについては、おくびにも出さなかった。とうとう食事の間には姉は弟に京子のことは聞かなかった。純は、
「ごちそうさま。美味しかったでした」
と言って二階の自室にもどった。姉は思いやりがあるから知っていても知らないフリをすることがあるし、京子さんも純の気持ちを察してくれて姉に言わなかったのかもしれない。しかし考え回してもわかりようがないし、それに、夕食を食べて腹が満たされ時間が経つうちに、もうそのことはどうでもいい、という気持ちになっていた。
純は真面目なので毎日、夕食後も夜おそく寝るまで勉強するのだが、今日ばかりはベッドに寝転がって、京子のパンティーを鼻に当てながらパソコンを開けて、京子の画像を見ふけった。純の京子に対する想いは複雑だった。純にとって京子はお母さんであり、恋人であり、自分の自由に出来る所有物であり、お人形さんであり、そして、崇拝すべき女神さま、であった。
「ああ。京子さん。好きだ。好きだ」
と言いながら純は身を焦がした。
「ああ。ここに京子さんのアソコがピッタリとくっついていたのだ」
と自分に言い聞かせているうちに純の興奮は激しくなっていった。
おちんちんは勃起しだして純はゆっくりしごき出した。
興奮の高まりと共に、クチャクチャとカウパー腺液の音が起こり始めた。
純は射精しようと思った。そのため、ベッドのシーツが汚れないように、大きなビニールをベッドの上に敷いた。
純はおちんちんをしごく速度をはやめた。
「ああっ。出る」
ついに純は射精の予感を感じた。
とうとう純の精巣に溜まっていた精液がほとばしり出た。
純はティシュペーパーで腹の上にほとばしり出た精液をふきとった。
そして風呂場へ行っておちんちんをシャワーで洗った。
姉はもう寝ている。
純はサディストかマゾヒストかといえば、その両方を持っていた。
純には女性を自分の人形のようにしたい、という願望があり、これはサディズムと言える。
しかし純には女性をひたすら神のように崇拝したいという思いもあり、これはマゾヒズムである。崇高、神聖なものには手を触れるのも畏れ多い、という心理は誰にでもあり、戦前の天皇はそれにあたる。なので純にとっては京子の体を触るのは畏れ多いことであり、そのためマゾヒストは崇拝する女の所有物が実体を凌駕する物となるのである。なのでマゾヒストはフェティシズムに最高の快感を感じるのである。
純は京子という自分の自由に出来る所有物を手に入れた喜びと、手を触れるのも畏れ多い、ただひたすら、かしずき、あがめ奉る対象としての女神を見出せた喜びの、両方の喜びを持っていた。
しかしもうこれからは孤独でなく、京子という素晴らしい宝物を手に入れた喜びで純は心地よい眠りに就いた。
・・・・・・・・・・・・・
翌日、目覚まし時計の音で純は目を覚ました。
階下に降りていくと姉はもう学校に出かけていた。姉は朝早く登校することがよくあって、そういう時は、必ず純のために朝食の準備をしておいた。
食卓の上にはトースト二つとコーンスープと目玉焼きが置かれていた。
「今日は帰り遅くなります。すまないけれど夕食は外食で済ませてね」
とのメモが置かれてあった。
純は朝食を食べた。そして制服に着替え学校に行った。
高校生になると、皆、彼氏彼女が出来て生徒の話題は誰々が誰々と親しいという恋愛の話ばかりだった。
中学生の時は、男子生徒と女子生徒では、急速に発達してきた第二次性徴のため、小学校の時は遊び友達という男女の関係が、中学生になると、女は胸もふくらんできて、男はマスターベーションを覚えるようになり、異性を意識し出すようになるが、告白して堂々と付き合う勇気はないが、高校生になると、女は堂々とお洒落をし出し、男も中学生の時のためらいがなくなってしまい、ほとんどの生徒が男は彼女を、女は彼氏を求めるようになり、ほとんどの生徒は彼氏彼女を持つようになる。
女はイケメンでスポーツが出来る男子生徒を好きになるようになり、男は可愛くて明るい女子生徒を求めるようになる。
性の目覚めも急速に発達し、男女の初体験は大体、高校生の時である。
ある確かなアンケートでは「初体験はいつ?」というアンケートに対し「高校生の時」と答えたのが90%だった。
そんな中で純は孤独だった。純はイケメンでもないし、運動神経も鈍く、体力もなく、友達も出来ず勉強しかしないネクラのガリ勉だった。
こんな男子生徒が女にもてようはずがない。
それに純は内向的な性格で、同級生と何を話したらいいのか、わからなかった。
それに純は極度の照れ屋で、女生徒と話すとアガッテしまい顔が真っ赤になって、どもってしまうのである。これは異姓に対する意識が強すぎるからである。
うわべは真面目を装っていても、純の性欲は他の男子生徒同様、いや他の男子生徒以上に強かったのである。
それに純の性欲は他の生徒と違いアブノーマルで、セックスという行為には嫌悪しか感じられなかったのである。男の性器を女の性器の中へ入れて一体、何が楽しいのか純にはさっぱりわからなかった。純の性欲は小学生のエッチのままで、というか、純は先天的性倒錯者であり、サディズム・マゾヒズムにしか性的興奮を感じられなかったのである。
純は中学1年生の時、古書店で服を着て正座している女が縛られている表紙の雑誌をたまたま見つけた。それは純にとってショックだった。
・・・・・・・・・・・・・
純は学校では真面目で内気なガリ勉として見られていた。
そういうふうに人から見られると本人もそのように演じなくてはならなくなる。
「実はアイツもムッツリすけべなんだぜ」などという噂をたてられるのはデリケートな性格の純にとって耐えられないことだった。
しかし純にも女に対して人並みに性欲もあれば、彼女を欲しいという欲求も他の生徒同様にある。しかし純が求めていた女性はキャーキャー騒ぐネアカではなく、おっとりして、おとなしいМの性癖が強い、そして美しい女性だったのである。
・・・・・・・・・・・・・・・
なので純はクラスの女子には興味がなかった。
純の理想の女性は裸にされて、惨め極まりない格好に縛られて悶え苦しんでいる美しいМ女性だったのである。しかもそれは、あくまで写真の中にとどまっていなくてはならなかった。
写真の中の女は写真の中で確実に自分の人生を生きている。そしてそれは純の期待を裏切らない。しかしクラスの女たちはキャーキャー騒ぐだけで、うるさいだけである。
なので純の現実の恋は写真の中の美しいМ女たちであって、キャーキャー騒いでいる(現実に生きていると言われている)女たちは純の眼中になかったのである。
出来ることなら純はSМ雑誌社に行ってSМのモデルの女性と付き合いたかった。
しかしそれは高校1年生の純にとって実現できない望みだった。
なので純は中学生の時からSМ雑誌の中にあるSМ写真の中のSМのモデルの女性と二次元の恋だけを続けていたのである。
純はそれで満足していた。
しかし高校に進学して、皆、平然と男女交際をするようになって、特に野球部やテニス部など、その他スポーツの部活で早くも国体に出場して女生徒に公然とキャーキャー騒がれている生徒たちを見ていると、そして学校の行き返りに手をつないだり、教室から「今度の日曜、ディズニーランドに行こう」などと嬉しそうに話しているカップルを見ているうちに、そして、好きだけど告白できないで苦悩している生徒に、別の気の強い生徒が、「告白しなきゃダメだぜ。そうしないと青春なにもないぜ」などと堂々と忠告しているのを見ると、純も女性と付き合いたいという思いがムラムラと沸いてきた。
ここに至って、ついに純は京子さんに会いたいという思いが募っていった。
毎日、京子さんのパンティーの匂いを嗅ぎ、京子さんの写真を見て満足しているだけで、いいのだろうか、という疑問が募ってきたのである。
ついに純は決断した。
・・・・・・・・・・・・・
その週の日曜日に純は京子の家に行った。
もしかすると京子は出かけて不在かもしれない。
純は京子の携帯電話番号とメールアドレスは知っていたが、「これから京子さんの家に行きます」との連絡はしなかった。
なぜなら、京子さんは喜んで、「うわー嬉しいわ。純くんが決断してくれて。純くんが来てくれるのを楽しみに待っているわ」と言って手にかけた料理を作って純が来るのを楽しみに待つことになるのは明らかだったからだ。
「決断した」といっても純は現実の京子に触れてしまうのがこわかったのである。
それほど純は臆病だった。もし京子の家に行って、チャイムを押しても返事がなく京子が不在だったとしても、そのまま家に帰っても純はいいと思っていたのである。
さて。純は京子の家に着いた。純はおそるおそるチャイムを押した。
純の手は震えていた。
ピンポーン。
チャイムの音が鳴った。
「はーい」
インターホンから元気な声が聞こえた。
そして家の中でパタパタと玄関に向かう足音が聞こえた。
カチャリ。
玄関の戸が開いた。
美しい京子が顔を出した。
京子は玄関の前に立っている純を見つけると満面の笑顔で、
「わあー。純くん。来てくれたのね。嬉しいわ」
と喜びをあらわした。
「さあ。どうぞ。入って。入って」
と催促されて純は、
「お邪魔します」
と丁寧に頭を下げて京子の家に入った。
純は6畳のタタミの部屋に通された。
「さあ。座って」
言われて純は畳の上に座った。
京子も座った。
夏なので、しかも家の中なので京子はかなり短いスカートと薄いブラウスという姿だった。
ブラウスの内側には白いブラジャーが透けて見えた。
スカートも膝に届かくか届かないかの程度の短さだったので座るとスカートの中のパンティーがギリギリ見えそうなほどだった。
「嬉しいわ。純くんが来てくれて」
京子は最高に歓喜していた。
「ぼ、僕も嬉しいです。京子さんに会えて」
純が声を震わせながら言った。
「純くんが来てくれるとわかっていたら、料理つくっていたのに。残念だなー」
京子は独り言のように言った。
純が黙っているので京子は続けて言った。
「じゃあ、どこかの観光スポットにドライブしない?」
「京子さんは車を持っているのですか?」
「ええ。18歳になったらすぐに免許をとったわ。車は金持ちの友達が新しい車を買ったので、それまで彼女が乗っていた中古車を私にタダで譲ってくれたの」
「そうですか」
京子は純が来てくれて最高に喜んでいる。しかし京子には純が何をしたくて家にやって来たのかはわからない。
「ねえ。純くん。何をしたいの?教えて?」
純が何も言い出さないので京子が聞いた。
しかし純は黙っている。顔は火照って緊張している。
純が言いたくても言えないことは何だろうと京子は考えてみた。
もしかしたら・・・と京子の勘が閃いた。
京子は押し入れを開いて縄を幾本も取り出した。
京子は横座りして両腕を背中に回して手首を重ね合わせた。
「純くん。よかったら私を後ろ手に縛ってくれない?」
京子は極めて穏やかな口調で言った。
「京子さん。失礼します」
純は申し訳なさそうに言った。
そして床に散らかっている麻縄をとって背中で重なっている京子の手首を縄で縛った。
縛る純の手は震えていた。無理もない。純が女を縛るのは生まれて初めてだったのだから。
純は京子の腕が痛くならないようキツくは縛れなかった。
それを察してかのように京子は、あん、と鼻息をもらし、
「純くん。お願い。もっときつく縛って」
とねだるように言った。
京子のその言葉と態度に純は興奮した。
純は京子に言われたように、もっときつく、背中で重ね背合わされている京子の手首を縄が華奢な手首の肉に食い込む程度に二巻き縛った。
これなら京子が縄から抜けようとしても抜けられないだろう。
京子はそれを確かめるように、後ろ手に縛られた縄から手が抜けないか試すように手を動かしてみた。
しかし縄はカッチリときつく縛られているので京子は縄から抜けることが出来なかった。
それは純にとっても京子にとっても激しい興奮をもたらした。
「あん。純くんに縛られちゃったわ。嬉しい。私、今まで、股縄とか亀甲縛りとかの自縛はしていたの。でも自分で自分の手首を縛って自分を拘束することは出来ないでしょう。それが欲求不満だったの。でも初めて他人に縛られて私、最高に嬉しいわ。だって私は純くんが縄を解いてくれるまで、この拘束から逃げられないもの」
京子は嬉しそうに少し体を揺すって自分が拘束されていることを純に見せつけた。
京子の悪戯っぽい態度が純の緊張を解いた。
「ふふふ。京子さんの自由を奪っちゃった。もう京子さんは僕のお人形さんですよ」
純は、ふふふ、と笑いながら言った。
「はい。私は純くんのお人形です。純くんが許してくれるまで私は自由になれません。私は純くんの奴隷です。何をされても私は耐えます。なのでどうか命だけは奪わないで下さいね」
京子は純の加虐心を刺激するように悪戯っぽい口調で言った。
「ええ。命は奪わないで上げます。でも京子さんは僕の人形なんですから僕の命令には完全に服従して下さいよ」
純もだんだん京子に対して加虐心が起こってきた。
「はい。私は純くんの奴隷ですから純くんに何をされても耐えます」
京子は純の加虐心を刺激するような返事をした。
京子は純が一体、何をするだろうかとワクワクした。
純は京子の後ろ手に縛った縄の縄尻を手にとって、それを部屋の中の柱にカッチリと縛りつけた。
「あっ。純くん。何をするの?」
「僕はちょっと出かけます。その間に京子さんに逃げられないようにするためです」
「ど、どこへ行くの?いつ戻ってきてくれるの?」
「それは秘密です。もしかすると、一カ月後かもしれません」
「一カ月も一人きりにされたら私、餓死してしまいます。どうかそんなことはしないで下さいね」
京子は真剣に訴えた。
「それは京子さんの態度次第です」
そう言って純は立ち上がって、京子の家を出た。
1時間ほど経った。
ガチャリと玄関の戸が開く音がした。
純がもどって来た。カバンを持って。
純はおとなしく横座りしている京子の隣に座った。
「ああ。純くん。もどって来てくれて有難う。もし純くんがもどってきてくれなかったらどうなってしまうんだろうかと発狂しそうな思いだったの。よかったわ。純くんがもどってきてくれて」
京子は嬉し涙を流しながら言った。
たった1時間とはいえ、いつもどってくるという保障がないと人間は恐怖感から悪い方へ考えてしまうものである。それが純の狙いでもあった。京子を拘束して放置し、「餓死」の恐怖を起こしてやろうという加虐心が純に起こったのである。それともうひとつは京子は自分がもどってこなければ何も出来ないという、京子が自分の人形であるという所有感を味わうためである。
「近くのスーパーに行ってきたんです。これを買いに」
そう言って純はパックの江戸前寿司とチーズケーキとオレンジジュースを京子の前に出した。京子は純が何でそんな食べ物を買ってきたのか分からなかった。
純はパックの江戸前寿司を開いた。
サーモン・まぐろ・ねぎトロ・いくら・えび・はまち・あなご・ほたて・いか・玉子焼き・が並んでいた。
純は小皿に醤油を注いだ。
純は箸で一つの寿司をつかむと、少し醤油をつけた。
そしてそれを京子の口へ持って行った。
「はい。京子さん。食事です。お人形さんでもお腹が減るでしょう。アーンして」
純に言われて京子はアーンと口を大きく開いた。
純は一つの寿司を京子の口の中に入れた。
寿司を口の中に入れられたら、もう食べて飲み込むしかない。
京子は口の中に入れられた寿司をモグモグ噛んでゴクンと飲み込んだ。
「美味しかったですか。京子さん?」
「え、ええ」
京子は顔を赤らめて言った。
京子は後ろ手に縛られて柱につなぎ止められているので自分で食べることが出来ない。
なので食事は純に食べさせてもらうしかないのである。
ちょっとこれは押し入り強盗が人質に食事を与えてやる時に似ていると京子は思った。
「京子さん。僕ずっと女の人を縛って、こういうふうに食事を食べさせたいと思っていたんです。僕にとって女の人って生きている人形なんです。こういうふうに女の人を人形のように扱うのって凄く楽しいです」
純は嬉しそうに言った。
純には、ピグマリオンコンプレックス、という性癖があり、それは女性を人形のように扱う性癖である。そもそもピグマリオンコンプレックスの要素はサディズムの中に入っている。
「私も純くんのオモチャにされるの凄く楽しいわ」
京子もニコッと微笑んだ。
純はまた、2個目、3個目の寿司を京子の口の中へ入れた。
京子が寿司をモグモグ噛んで、飲み込む時に喉仏がゴクンと動くのを純は実に嬉しそうに眺めていた。
純は京子に寿司を全部、食べさせたかったが、半分の5個食べた時に京子が、
「純くんは食べないの?」
と聞いてきたので純は残りの5個の寿司は自分が食べた。
京子は昼食はもう食べていてお腹が空いてはいないか、あるいはダイエットしているかもしれないので、その可能性を慮ったのである。しかし純はチーズケーキとジュースはどうしても京子に食べさせたかったのである。
なので純は京子に寿司5個食べさせた後、寿司と同じように京子に、
「はい。アーンして」
と言って口を大きく開かせて、チーズケーキとオレンジジュースを飲ませた。
京子がケーキとジュースを飲み込む時に喉仏がゴクンと動くのを純は実に嬉しそうに眺めていた。
「京子さん。後ろ手に縛られて横座りしている京子さんの姿、写真に撮ってもいいですか?」
純が聞いた。
「ええ。いいわよ。私、裸になって亀甲縛りの自縛した写真を自撮りしてHなサイトに投稿したこともあるわ。でも自分では後ろ手に縛ることが出来ないから、こういうふうに後ろ手に縛られた写真は初めてだわ」
有難うございます、と言って純はパシャパシャとシャツに短いスカートを履いていて後ろ手に縛られて横座りしている京子の姿をスマートフォンで何枚か撮った。
「京子さん。京子さんは囚われた絶望的な助かる望みのない受難の女なのだから、うつむき加減になって、目を閉じて眉を寄せて、さみしそうな表情をして下さい」
純はカメラマンのようなことを言った。
「はい」
京子はうつむき加減になって、目を閉じて眉を寄せて困惑している表情をした。
それは助かる望みのない絶望的な受難の女の表情だった。
純はパシャパシャとスマートフォンで受難に絶望している京子の姿を撮った。
ここに至って純の倒錯的性欲は一気に激しく高まった。
京子が何でも純の言うことを聞くので自分は京子という女性を完全に自分の物にした、というサディストの征服欲、女を人形のようにしたいというピグマリオンコンプレックスが完全に満たされたのである。
純は京子の背後に座って、背後から京子の腹を抱きしめた。
「ああっ。好きです。京子さん」
と叫んだ。
純が女を抱きしめたのはこれが生まれて初めてだった。
「ふふふ。私、とうとう純くんのオモチャになっちゃった」
京子は戒められている身でありながら楽しそうに言った。
純はこのまま時間が止まってくれればいいと思った。
・・・・・・・・・・・・
それは何も今の状況だけではない。純は時間が経って人間が変化することを根本的に嫌っていた。可愛い小学生もやがて高校生になりスレッからされて自分を粉飾するようになる。美しい20代の女もやがて結婚し子供を産み、ありきたりなおばさんになってしまう。それが純には耐えられなかったのである。人間はその人が一番輝いている時に成長が止まった方がいいのだ。純は人間が生まれ成長し社会人となり社会の一部として働きそして結婚し子供を産みそして歳をとって老いて死んでいくことを当たり前のことと思って、それが人間というものだと思っている世間一般の人間の考え方を根本的に否定していた。もちろん世間の人間も感覚的にはそう思っている人間の方が多い。しかし時間や人間の成長を止めることが現実的に不可能な以上、全ての人間は妥協して人間とはそういうものだとあきらめてしまうのである。しかし純は違った。純は本当に時間が経って人間が変化してしまうことに恐怖感を持っていたのである。だから純は写真の中に固定されて時間の影響を受けない写真の中の美しい女しか愛せなかったのである。緊縛された女の写真を見ると「ああ、このまま時間が止まってくれれば」と純はつくづく思った。しかしそれが現実に出来ない以上、今、最も美しい人生の絶盛期にある京子を最高の状態にしてあげなくてはならないという思い純の心を突き動かした。「今」という時間を止めなければ。
タイミングよく京子が横座りしている足をモジモジさせ出した。
純にはそれが何を意味するのかわかったが、あえて聞いた。
「京子さん。どうしたんですか?」
純は平然とした口調で聞いた。
「あ、あの。純くん。尿意が起こってきたの」
京子は太腿をモジモジさせながら言った。
それまでの純ならすぐに京子の後ろ手の縄を解いて京子をトイレに行かせただろう。
しかし今、この時間を止めなければ、という純の信念は揺るぎないものになっていた。
京子は純のオドオドした、なまやさしい態度に欲求不満を持っていて、もっと被虐の快感を味わいたいと思っているのだ。それを満足させてあげなければ。それと同時に、純の加虐心も夾雑物がなくなって募っていた。
純はキッチンに行き、やかんに水を一杯に入れた。そしてそれを持って京子の所へもどってきた。
純はやかんを京子の口に持って行った。
「さあ。京子さん。口をアーンと大きく開けて下さい」
優しい純がとうした心境の変化か、そんなことを言ってきたので京子は戸惑った。
「な、何をするの?」
京子は驚いて聞いた。
優しい純ならきっと縄を解いてトイレへ行かせてくれると京子は確信していたのである。
しかし純がそう命令する以上、仕方がない。
京子は訳が分からないまま純に命じられたように口を開いた。
純は京子の顎をつかむと、京子の口を開き、やかんの注ぎ口を京子の口の中に突っ込み、やかんを傾けた。
ドクドクと京子の口の中に水が注ぎ込まれて行った。
「ああっ。純くん。許して。ただでさえオシッコが我慢の限界なのにそんなことをされたら洩らしちゃうわ」
京子はムッチリした太腿をモジモジさせながら、そう訴えた。
ただでさえ尿意が限界に来ていた所にさらに水を飲まされて、京子は美しい髪を振り乱し、畳の上に倒れ伏し、全身をブルブルと震わせた。
「お願い。純くん。おトイレに行かせて」
京子は涙を流しながら訴えた。
純にはその光景がこの上なく美しく見えた。
(ああ。女の人が苦しむ姿は何て美しいんだろう)
純は呆然として京子が悶え苦しむのを見つめた。
「お願い。純くん。おトイレに行かせて。そうしないと漏れちゃうわ」
京子は全身を激しくバタバタさせながら純に哀願した。
しかし純は聞く素振りを見せない。純は急いで風呂場へ行って洗面器を持ってきた。
「京子さん。我慢できなくなったら、この洗面器を跨いでこの中にオシッコして下さい。そうすれば畳は濡れないで済みますよ」
純は非情に言った。確かにそうすれば、少しは救われる。しかし京子はそんなことをしたことがない。しかしスカートを履いてパンティーを履いている以上、そんなことをしたらスカートとパンティーを濡らしてしまうだけである。
ここに至って京子は純がサディストになったのを感じとった。
そして京子に純に虐められたいというマゾヒズムの快感がこみ上げてきた。
「ああっ。純くん。私を虐めてくれるのね。幸せだわ」
京子は太腿をプルプル震わせながら訴えた。
「純くん。お願い。スカートとパンティーを脱がせて」
京子は下着を脱いで洗面器を跨いでオシッコをするつもりである。
京子があとどのくらい我慢できるのかは純にはわかりようがない。
しかし京子に部屋の中で放尿させるなんてことや、そして、後ろ手に縛られた京子のスカートとパンティーを脱がすなんてことは純にはとても出来ることではなかった。
「ああっ。もう我慢できない」
京子は髪を振り乱し歯をカチカチ噛みならしながら全身をピクピク震わせて言った。
もう我慢の限界なのだなと純は思った。
純は急いで京子の後ろ手の縄を解いた。
「さあ。京子さん。早くトイレに行きなよ」
純が言った。
「ありがとう。純くん」
後ろ手の縛めが解かれ自由になった京子は急いでトイレに入った。
シャーという小水の音が聞こえてきた。
我慢に我慢を重ねていただけあって、その音は凄かった。
想像力過多の純にはトイレの中で急いで、スカートとパンティーを降ろし便座に座って放尿している京子の姿がありありと脳裏に映し出された。
ジャーという水洗の音が聞こえた。
そしてジャーという小水を流す水洗の音も。
「純くん。ちょっと待っててね」
京子の声が聞こえた。
ガサゴソと服を着替える音がした。
そして京子が「お待たせ」と言ってもどって来た。
なんと京子はピンク色のビキニを着ていた。
ホルターネックの三角ビキニが京子のふくよかな胸を包み、フルバックが京子の大きな尻と前面のモッコリしたVゾーンを包み込んでいた。
「ああっ。京子さん。きれいだ」
純は思わず言った。
それは性欲というより母性愛を求める感情だった。
京子は、ふふふ、と笑って畳の上に正座した。
「ああっ。好きです。京子さん」
そう言って近づいてくる純を京子は抱きしめた。
「私も純くん。好きよ。大好き」
そう言って京子は純の頭を撫でてから、太腿の上に純の頭を乗せた。
そして京子は純の頭を優しく撫でた。
「ああっ。京子さん。幸せです」
純が言った。
「ふふふ。私も幸せだわ。純くん」
京子も言った。
純はいつまでも、こうしていたいと思った。
母親のいない純にとって京子は甘えられる母親のような存在だった。
弟のいない京子にとって、純は可愛い弟のような存在だった。
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こうして二人は付き合うようになった。
純はМ的な感性をもった女性が好きだっただけだったので、特別SМプレイをしたいとは思っていなかった。なので二人はSМプレイなどせず、京子は純を可愛い弟と見ていて、純は京子を甘えられる母親のような存在として、普通につきあった。
純も京子も勉強の出来る優等生だったので、お互いに勉強を教え合った。
やがて冬になり、そして年が明け、京子は女子校を卒業した。
京子は大阪大学の文学部に合格し、大阪に引っ越した。
純の姉は慶応義塾大学の文学部に合格した。
京子が大阪に引っ越してしまったので、純は京子と会えなくなってしまった。
しかし純は、好きな人が居るだけで十分、満足できる性格だったので、さみしいとは思わなかった。
しかし夏休みや冬休みには、京子が大阪から純の家に来てくれたので、その時には、京子の運転で観光地へドライブに行った。
純ももうすぐ受験である。
その後、純と京子の二人がどうなったかは読者の想像にまかせるとして、この話は終わりとする。
2026年2月12日(木)擱筆
姉の友達