エロヒロインが多すぎってか…おいっ!

 それはまだ、この世に恋愛と言う名の幻想が存在した時代のお話…

第一話 俺の妹がエロ過ぎる

 「お兄ちゃん起きて〜!」
(なんだ…この生臭い様な、しょっぱい香りは…)
 高校生、獅子頭アルの上に乗った妹カナが、制服のスカート内の股間を顔面に押し付けていた…
 ガバッ!
 「ぷはぁ〜、窒息するわ!」
起き上がり、妹をベッドの外に放り出す。
 「もう…お兄ちゃんったら、恥ずかしがりやさん…」
顔を赤くして、部屋の隅で自らスカートをたくし上げ、太股を見せる妹。
 「遅刻すんぞ…」
目を背けながら、登校支度をする…

 通学の満員電車の中、妹を壁前に立たせ、その前で吊り革を持つアル。
 「お兄ちゃん…最近痴漢多いから、守ってね。」
 「あぁ…」
(自分が痴女みたいなクセに…)
 ギュウ〜!
次の大きな駅で、大量のサラリーマンが乗り込んでくる…それに押され、妹と身体を密着させてしまう。
 「あっ…お兄ちゃん」
 「変な声出すな…」
モゾモゾ…
 「だって…当たってるもん…」
 「スマン…妹よ、生理現象だ」
 駅に着き大勢の波に乗って、ふたりは飛び出す…
 「ちょっと、花壇に水をやりに…」
 「何か表現間違ってるが、行って来い…」
カナがトイレに行ってる間、肉体に接触した体温と感触を思い出し、ボ〜っとなる兄。
(イカンイカン…アイツは、どんなに可愛いくても妹、妹…でも、ずいぶん遅いな。)
 「お待たせ〜」
帰って来た彼女は、兄の頬を手で撫でる…
(何か…朝嗅いだ匂いが)
 「お前、手洗ったか?」
 「洗うわけないじゃん…バッカじゃないの?」
「バカはお前だ…いったい、こんな長い時間トイレで何してたんだ」
 「破れない様…第一間接までにしたよ…」
 「憂いやつ…」
 ナデナデ…
思わず妹の頭を、撫でてしまう。

 学校の教室、机に着いてどっと疲れるアル。
(あ〜…やっとあの変態妹から、解放された。ホッとするやら、寂しいやら…)
 と、思ったのも束の間
 キ〜ンコ〜ン!
 「お兄ちゃ〜ん!」
休憩ごとに、教室に走ってやって来るカナ。
 「離れろよ…」
抱きつかれ、他の生徒の目を気にして…露骨に嫌がるフリをする兄。
「きんも…」
後ろの席で座っている、アルの同級生で幼なじみの、海原アイカが不機嫌そうに突っかかる。
 「エヘヘ…アイカちゃん、ヤキモチ妬いてる。」
そう言い、わざと見せつけるように抱きつく妹と…抵抗しない兄。
 「誰がこんなヤツ…ふんっ」
 ガタンッ 
椅子を引いて、立ち上がるアイカ。
 バコッ!
そのまま、その椅子でアルの頭を殴打する。
 「やっぱ…お兄ちゃんの事、気にしてるね。」
 「だな…」
何か不穏な物語の始まりを予測する兄妹だった…

第二話 女教師がS過ぎる

 ピン・ポン・パン・ポ〜ン
「2年H組、獅子頭アル君…至急、生徒指導室まで来なさい…」
 「あの声は、林藤マヌア先生か…ヤベ」
 彼には、心当たりがあった…そう、先日の平均点が90点越えのテストで、あろう事か…8点という、学年最低点を取ってしまったのである。
 「ヤダな〜ヤダな〜怖いな怖いな…」
心霊タレントの様なコメントを発し、ビビリながら部屋の扉をノックする。
コンコン…
 「入れ…」
既に怒気のこもった口調の、林藤が返事する…
 「失礼しまんにゃわ…」
ダダスベリの、ジョーク混じりで入室する。
 「誰が、座っていいって言った…」
椅子に腰掛ける直前で、ストップをかけ…引きつった顔で、直立不動のアル。
 ドカ…
机の上に、ヒールを脱いだストッキング越しの直足を置く、マヌア。
 「あ…あの…」
恐る恐る口を開く、彼の言葉を言い切らせないうちに重ねてくる…
 「分かってんのか…お前のせいで、内のクラスが最下位なんだぞ。」
 「へい…おっしゃる通りで…」
 「舐めろ…」
 「はい?」
 「私の足を、舐めろってんだよ…」
 「え、え…意味が?」
 ガンガンガンッ!
足を天板に打ち付け、上下させる…
 「罰だ…私に奉仕しろ…」
 「あ、あぁ…分かりました…」
(てか…コレってご褒美?)
心の中で喜びながら、その素振りを見せない様にして、その足先に舌を伸ばす。
 レロ…レロ…チュッ、チュプ…
 「そうよ…一本一本、丁寧におしゃぶりなさい…」
ストッキングと指の間に、唾液が溜まり…窓から差し込む光と反射し、キラキラする。
 「あ、アン…もっとよ…ハァ…ハァ…」

 やがて行為はエスカレートしてゆき、最終的に…アルが地面に仰向けで、寝かされたその目線の先には、ストッキングとパンティを膝まで降ろした彼女の一番卑猥な部分が、蠢いていた。
 ジョボ…ジョボジョボジョボ…シャ〜!
彼の口の中には、しょっぱくて黄色い液体が溢れる…
 「は、んん…き、今日の所はこれくらいにしといてあげるわ…」
少し感じながら、ティッシュで股間を拭く女教師。
 彼を放置して外に出て、廊下をやって来た他の教師と、何くわぬ顔で談笑するマヌアに、恐怖を覚えるアル…
 「ヤバイね〜!」

第三話 幼なじみとの恋愛なんて無さ過ぎる

 ガラガラガラ…ベッ!
水場でうがいするアル。
 「しっかし、まいったな…あの変態教師。おぇ、さすがにアレはないわ…」
 「邪魔っ!」
 パシッ!
後ろから…幼なじみのアイカが、頭を叩く。
 「私、手洗いたいの…どいてくれる?」
 「横…空いてるぜ。」
水道は、2つ並んでいる。
 「アンタの隣がイヤなんだよ…どけっ」
(コレってきっと、ツンデレのツンの部分だけだよな。だって、アイカは昔あんなに…)
 意識を過去に飛ばし、記憶を再現するアル…

(回想:アル主観)
 俺達が、まだ小学生だった頃…近所に住んでいたアイカは、毎日の様に家に遊びに来ていた…彼女の両親は共働きで、俺の家で面倒を見ていたから。妹を含めた三人は、まるで兄妹の様に育ったんだったな…
「スースー…」
妹のカナは、居間でお昼寝していた…その時俺とアイカは外出中の、親父の部屋に忍びこんだ…
 「確かここに…あった。」
 「見よ見よ…」
箪笥の上に隠してあった、ディスクを手に取った俺は…期待する彼女を連れて、部屋に向かった。
 カチャ…ウィ~ン…
無機的なロード音の後、俺の部屋のTVで、ベッドに腰掛け…寄り添う様に映像を再生したんだったな。
 「あぁ〜ん…ソコ…あっあっあ…」
画面いっぱいに、喘ぐ大人の女と…薄汚い筋肉質のオヤジが絡み合うシーンが再生され…俺とアイカは、思わず手を握り合って最後まで見届けたんだ。途中、彼女ツバ飲み込む音と、カラダから発せられる体温上昇を感じながら…俺はというと、男なら誰もがそうなる様に、一部分が肥大し…その下のふたつのぶら下がりが、パンパンに腫れ上がっていた。
 「アル…ねぇ…」
潤んだ瞳でこちらを見つめる彼女に、思わず言ってしまう。
 「してみる?アレ…」
前戯という概念を持たない俺は、彼女の一番大切な部分を、いきなり指でほじくる。
グリグリ…
 「アル…痛いよ…」
 「ゴメン…でも、そこにコレを…」
自分の隆起した物体を、勢いでアイカに接触させてしまった…
ヌリュヌリュ…
入らない…て言うか、俺の肉に包まれた先端は、まだ攻撃力を有していなかった…
 「エヘン…エヘン…エ〜ン…」
泣きじゃくる彼女に、只々申し訳ない気分で…その時は終わった。
 「お兄ちゃん達…何してんの?カナも混ぜて。」
と言う、妹の登場によって…
 そんな事が、あってから…何気にアイカとは次第に疎遠になり、今に至るってわけさ…
 
 (現在時空)
 教室の角を、通り過ぎるアル。横目で、彼氏らしきヤンキーと談笑するアイカを目撃しする。
 「ヤダ…ゆう君たら…エッチ。」
 「いいじゃん…今日、安全日だろ…」
 「仕方ないな…じゃ、帰りラブホ寄ってこ。ゆう君のオゴリで…」
 ふと…彼等と目が合うアル。
 「キモっ…アッチ行けよ、近親相姦野郎。」
手で、追い払う仕草をするアイカ。
 「ぶん殴ってやろうか…」
ファイティングポーズを取る、彼氏。
(現実は、こんなもんですわ…)
 肩を落として、無言で立ち去るアル。

第四話 オタクに優しいギャルなんて、いなさ過ぎる

 「おい、獅子頭…」
 教室の片隅で、いつもの様にアニメ雑誌を読んでいるアル。彼を呼ぶのは、クラスのカースト上位のヤンキー集団のリーダー格…南川メルンだった。
 「な、何?」
眼鏡を神経質に触りながら、振り向くと…大きく開かれた、日焼けの胸元が目に入る。
 「ちょっと、付き合えよ…」
 「え…何で俺?」
 「うっせ〜な…面白いモン、見せてヤッからよ。」
腕を掴み、無理矢理手を引き…教室から連れ出すメルン。
 タバコを咥え、保健教師が部屋の入口に立ち、すれ違い様に彼女に鍵を手渡す。
 「あんま、長居すんじゃね〜ぞ。」
 「わ〜てるって…また、振り込んどくよ。」
何か含みがある、不穏な関係を匂わせるふたり。
 「ここ、保健室だよな…何の用事が?」
 「そんなモン…する事、決まってんだろ。」
 スルスル…
絵に描いた様に、首元のスカーフを外す。
 「おま…」
 「そう…んこ、するの。」
お前と言いかけて、相手に都合のいい解釈をされるアル…
 「あ…あ…」
彼が気付いた時には、頭の上に…ふたつの大きな脂肪の塊が、ブラブラ不規則に揺れていた。それ以上に、股間を締め付ける…いや、吸い込んでいる粘土質な空間に思いを馳せざるを得ない。
 「ホラ…動けよ」
挑発するメルンに覆いかぶさられ、只々初めてを奪われる事態に、硬直するアル。
グボッ!グボッ!ブビュッ!ブビュッ!
 排泄と同類の音が響く…
(俺は、何をしてる…何をされてる…あぁ、来る…もう、で…)
生命の原液が、ほとばしる瞬間が訪れる。
 「あ…あん…出てる…」
急に女っぽい声を出す彼女は、何かを仕掛ける様に微笑む…
 ザシャ〜ッ!
保健室のベッドを仕切る、カーテンがメルンによって取り払われ…その向こう側のベッドが、アルの目の前に現れる。
 「お…お兄ちゃん…グス…グス…」
(その時、俺が見たものは…ガラの悪い男ふたりに、陵辱され…済のカナの姿だった。今自分が入っている場所と、同部分の全く使用頻度の違う箇所から…垂れ流される白い液体と、もう少女で無くなった証の血液が…)
 「あぁ〜!!!」

 スポーツ新聞の見出しに踊る…学生、殺人、陵辱の文字。
 アルの記憶にパトカーと救急車のサイレンがフラッシュバックする…

 (そして…俺達兄妹は、離れ離れで暮らす事になる…お互いの傷を忘れるために。)
 

第五話 俺達に未来は無さすぎる…

 (故郷に帰ってきたのは、久しぶりだ。昔世話になった、親戚の家に挨拶に来た俺は…別の街で結ばれた彼女を連れている)
 「アル…やっぱ私も行かなきゃダメ?」
 「クルミ…頼むよ…」
 お嬢様風美女のクルミと、いかにもオタクなアルとの組み合わせは、一見不釣り合いだったが…仲むずまじそうである。
 
 ピンポ〜ン!
古びた一軒家のチャイムを鳴らす…
 「よぉ、アル…久しぶり。」
出て来た大男は、アルの従兄弟のカイトだった。
 「兄ちゃんか…伯父さんは?」
 「今ちょっと、出てんだ…すぐ戻るから上がれよ。」
 「(ふたり声を揃え)お邪魔しま〜す…」
 応接間に通され、恋人の紹介…近況報告など、一通り済ませた。
 「クルミちゃんっていうの…カワイイね、アルにはもったいない。」
 「ちょっと、兄ちゃん…」
 「…………」
恥ずかしそうに寄り添うクルミ。
 「見せつけてくれるね…(アルの耳元で)で、もうキメたのか?」
 「ま、まだだよ…」
 「早くしないと、他の男に取られるぜ。」 
 「私は、アル君…一筋ですから…」
そう言って、胸を張るクルミ。その部分に、目線を飛ばすカイト…
 「へへっ、やってられねぇな…そうだ、今ちょっと飲物と、茶菓子切らしちゃってさ、そこコンビニで、買って来てくれね〜か?」
 「あぁ…駅前に新しい店、出来てたね。いいよ…」
 ふたりのリクエストを聞いて、出掛けるアル…
 ガチャン…
扉が閉まる。
 「おい…もう、出てきてい〜か…」
スカジャンを着た、ガラの悪そうなカイトの連れが…奥の部屋から現れる。
「おう…タクヤ、アレ持って来たか?」
 「モチよ…スゲエ効くぜ…」
ビニールケースに入った、注射器を見せる。
 「お兄さん…誰?何を…」
壁に後退するクルミ。
 「楽しもうぜ…」
カイトの表情が一変する。

 カチャカチャ…
 「開いてるな…」
コンビニから、アルが帰ってくると…
 「あぁん…もっと…もっと突いてぇ〜!」
聞き覚えのある声の、聞いた事の無い声色が響く…
 扉の隙間から、片目を覗かせると…
 「んぐ…んぐ…」
知らない金髪の男の裸の股間に、クルミの顔が…その後ろから、カイトが同一化している。
 グッチョッ…グッチョ…
粘液質な音が木霊する…
 「ぷはぁ〜出して…出してぇ〜!」
虚ろな目で、ヨダレを垂らしながら、腰を振るクルミの姿に言葉を失う…
 タッタッタッ…
 荷物を放り出し、再び暗闇を走り出す…向かう先は無い。
 

最終話 そこには、愛がなさ過ぎる…

 (どれだけの時間、走っただろうか…かつて見慣れた街も、すっかり変わってしまった。妹の事、女教師の事、幼なじみの事…全ての思い出したくも無い記憶が、走馬灯の様に脳裏を回転する。俺は、死ぬのか?)
 「ええ…そうかしら?」
 真っ暗闇の中、ピンスポットに照らされたカナが立っている。
 「何でお前が?」
「ここ、私達の街だよ。いて当然よ…」
 「そうだな…元気だったか?」
 「そうでも無いんだ…あの後、自殺しちゃってさ…」
 「誰が?」
 「バッカじゃ無いの?私に決まってんじゃん…」
 「何言って…」
妹の脚が無いのに気がつく。
 「落ちた時に、すっ飛んじゃった…テヘッ」
 「何で見えてんだ…いや、それより何処からもそんな連絡が…もしかして、現実では無いのかも?」
混乱するアル。
 「お腹見て…」
 「うわ…」
彼の腹には、太いナイフが突き刺っていた…
 ボトッ…ボトッ…
赤い液体が、流れ出す。
 「お兄ちゃんの、お腹の処女…奪っちゃった。ウフフ」

 キィィ〜ン…グィ~ン…ガガガガガガ…
奇妙な音がする乗り物の中で、鉄で出来た様な無機的空間に、寝転がっているアル。
 「ここは?」
 小さな窓からは…宇宙空間が広がる。
 「次の次元に、出発よ…」
銀色の宇宙服を着た、カナが目の前に立っている。
 「何処へ連れてってくれるんだ?」
 「アンドロメダよ…」
 「(アルとカナ、声を合わせて)サヨウナラ…地球の皆さん…」

      でめたし、でめたし…
 

エロヒロインが多すぎってか…おいっ!

UFO(未確認)では無い、空飛ぶ円盤はフォトンベルトをくぐり抜け、新たな地平へ…俗物の波動では、感知出来ない世界がそこに、ってか…

エロヒロインが多すぎってか…おいっ!

ノットラブコメ 胸糞 絶望 破綻 希望

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2026-02-03

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