『未完成』

まだ固く閉ざした蕾に
目を伏せた貴方の影


『未完成』


都会の女の子は少し大人びてると
貴方は言うけどどこに住んでも同じよ
女の子はみんな大人びるの
自分でも気付かない思春期の途中で

けれどどこか出来上がっていない
中途半端な心で懸命に愛するけど
歪な恋心は貴方にとって
随分厄介なものだったでしょうね

押し付け求めて乞い泣き喚く
貴方じゃなくても音を上げるわ
だけど抱かれれば大人しく黙り込み
出来うる限りの母性で背を撫でる

発育途上の身体に押し込めた
熱情が暴れて苦しいの
どこかに連れ出して
どこにも行かないで

天使だったことなんて
たったの一度もなかったけど
悪魔にもなりきれないジレンマで
この胸は引き裂かれそう

恋愛感情に支配された身では
飛び立つことすら許されない
羽を切られた小鳥は哀れ
地に伏して愛を乞うだけ



「完成した時が別れの時」

『未完成』

『未完成』

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2026-01-24

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