zokuダチ エスカレート編・29

正月SP

今年も宜しく・初詣編

年明けて……。新年。
 
正月、マンションでは故郷へ里帰りする者も多く、ほぼRPG
出身組だけが此処に残った。最も残った連中も、殆ど三箇日は
飲み会などで出払いする者もおり、マンションに現在今残って
いるのは……。
 
「♪ジャミルー、みてみてー、えへへ!」
 
「……お前何、その恰好……、七五三か?」
 
「ぶうー!何よっ、折角バーバラにお正月用のお着物着付けして
貰ったのにっ!酷いっ!」
 
「……そう見えたんだよ、仕方ねえだろ!」
 
折角のアイシャの晴れ着姿お披露目なのに、相変わらず
口の悪い男である。最もそう思っても素直に可愛いよと
言えないツンデレちゃんであるが。ヘアスタイルもちゃんと
可愛くいつものお団子をアレンジして髪を結って貰ってある。
ジャミルに見て貰いたくてわざわざ部屋に訪れたのだが年明け
初っ端から喧嘩が早くも始まりそうであった。
 
「……ま、まあ、新年早々からよそうや、で、何の用だい?」
 
「だからっ、分るでしょ!初詣のお誘いよ!」
 
「……」
 
ジャミルは黙って目の前のアイシャを見つめた。彼女は
自分を初詣に誘ってくれるが為に、着付けをして部屋まで
お迎えに来てくれたのである。自分を誘ってくれる為に……、
自分の為に……。
 
「俺の為に……、わざわざ……、アイシャ……、よーし、行くかっ!」
 
「?あ、アルとダウドも一緒よ、お誘いしたの、4人で行きましょ!
じゃあ私、玄関で待ってるからね!ジャミルも早く来てね!」
 
「……あう」
 
ジャミル、その場に倒れる……。また2人だけの世界が音を立てて
ガラガラと崩れ落ちた……。
 
 
「あっ!ジャミル遅いよお!餅でも食べて喉に詰まらせて
倒れてたのかと思ったよお!」
 
「頼むから新聞に載らないでね、ジャミル、餅詰まらせて
死んだとかね、……恥ずかしいからね……」
 
「……たく、相変わらず言いたい事言いやがってからに、畜生……」
 
玄関に行くと、アイシャと早速お邪魔虫の2人も待っていた。
 
「なあ、何でお前らいつも暇なんだよ……」
 
「はあ?訳分かんない事言わないでよ、僕はジャミルとは
違うんだからね!」
 
「そうだよお!オイラだって暇じゃないよお!」
 
「へえへえ、そうですか……」
 
「ぴい、あけましておめできゅぴ!」
 
チビがちょこんとジャミルに頭を下げた。……どうやらもう一匹
可愛いお邪魔虫もいたらしい。
 
「そうか、お前もいたのか……」
 
「うふふ、チビちゃん、新年のご挨拶に来てくれたのよ、
年末に頑張ったから元旦のお仕事はお休みなんですって、
一緒に初詣に行きましょうね、チビちゃんも!」
 
「きゅっぴ!皆とお出掛け!うれしいよおー!」
 
「……あはは、あは、あは、あははは……」
 
もう完全に2人だけの世界は羽が生えて飛んで行って
しまった模様……。
 
「こんにちわー!あ、皆でお揃いで何処か行くんだ!?」
 
「あははっ、やっほー!」
 
「げ……」
 
目を輝かせて此方に来るのは、ガンドコ馬鹿のシングと、
女房のコハクであった。
 
「あ、シング君、コハクちゃん、明けましておめでとうー!」
 
「わあ、アイシャ、可愛い着物だね!ふふ、すっごく似合ってるよ!」
 
「うふふ、コハクちゃん、有難うー!えへ!」
 
「おう、勿論オレもいるからな!……まだコハクはこいつの
女房じゃねえぞ!そんなの兄ちゃん……、……ゆ、許さねえからな……」
 
「お兄ちゃんたらっ、もう~!」
 
コハクの後ろからアニキのヒスイがぬっと顔を出して
ジャミルを睨んだ。一体何を想像しているのか、肩を
ブルブル震わせ怒りに燃え始めた。
 
「てか、俺が言ったんじゃねえし、何なんだよ、この
あいっかわらずの溺愛馬鹿アニキっぷりはよ……」
 
「あはは、ヒスイは馬鹿だもんね!あはははっ!中々
治んないんだよねえ~!うーん、そろそろお医者に
行った方がいいんじゃないかって、オレも思うんだけど……」
 
「……シングー……、てんめえ~……、ぶ、ブン殴ってやる……」
 
「ぴー、ケンカ駄目っ!早く初詣行くきゅぴ!」
 
チビがシングとヒスイの間に割って入り、ケンカを止めた。
 
「あ、確かクリスマスパーティの時にいた、ちっちゃい
ドラゴンちゃんだよね?えーと、チビちゃんだっけ?」
 
「ぴいー!コハクのおねえさん、覚えててくれて有難うー!
チビでーす!」
 
「折角だから皆で初詣行きましょ!その方が楽しいよ!」
 
「おいおいおい、……アイシャあ~……」
 
「あはっ!じゃあ、御一緒させてもらおっか、ね?シング、
お兄ちゃん!」
 
「よーし、ガンドコ行こうーっ!」
 
「……どら、しっかり監視させて貰おうか、コハクに年明けから
糞虫が集らねえ様に……」
 
「お兄ちゃんっ!!」
 
「……まあ、諦めなよ、所詮無理なんだよお、……2人だけの
世界はね……」
 
ダウドがわざわざジャミルの耳元まで来てぼしょぼしょ囁きかけた。
 
「プ……」
 
まるでもう、分かっていた展開だったかの様にアルベルトが
横を向いて陰で吹出す……。
 
 
「……ちーーきーしょおおーーー!!俺は絶対あきらめねえ
かんなーーっ!!」
 
 
こうして、ジャミル達4人組と、チビ、ハーツ組は近くの
如何出模伊伊神社へと初参りに足を運んだ。中は沢山の
参拝客でごった返しである。
 
「……後からどんどん変なモン付け足すなっての……」
 
「うわあ、それにしても、凄い人ね……」
 
「この混み様がまた、お正月らしい雰囲気でいいんだよ、
アイシャ」
 
「うん、そうだね!私、賑やかなのって大好き!」
 
「……」
 
……楽しそうに会話を交わすアイシャとアルベルトを
ジト半目で見ている焼きもち妬きのお馬鹿さんな
ジャミルであった。
 
「コハク、……兄ちゃんから逸れんなよっ!迷子になるからな!」
 
「お兄ちゃんたら……、だから、私は子供じゃないんだよ、
もう~!……あれ?」
 
「どうしたんだ?」
 
「シングがいないの、あれれ?ど、何処いったのかな……」
 
自分の側にいないシングにコハクの顔が青ざめた……。
 
「こりゃ、早速逸れたんじゃね?……プッ……」
 
「ジャミルったら!大変でしょ!」
 
「あの、ジャミル、……ダウドもいないんだけどさ……」
 
「な、何だと……?」
 
お騒がせ馬鹿、2人そろってしょっぱなから行方不明になり、
初詣で遭難した模様。
 
「まあいいや、平和の為にほおっておこうや……」
 
「……お兄ちゃんたらっ!!」
 
「ぴい、チビ空飛べるからちょっと見てくるきゅぴ!……困った
2人ぴー!ぴきゅぴきゅ!」
 
……迷子捜索で、チビ、出動す……。
 
「ごめんね、チビちゃん、シングをお願いしますっ!」
 
「はあ、良かったわ、チビちゃんがいてくれて……」
 
「んなろ、余計な事を~」
 
「……お兄ちゃんっ!いい加減にしないと……、蹴るよっ!?」
 
「取りあえず、チビが戻って来るまで皆で固まって動かないで
いた方がいいかもね、それにしてもどんどん人が増えてくるね……」
 
アルベルトの言う通り、黙って待っていても人はどんどん
増えて来て、同じ場所にずっと蔓延っていては押し潰されて
しまいそうな感じであった。
 
「……どっか、軽い軽食屋でもあれば中入った方が良くね?」
 
「それだとチビちゃんが私達を見つけられなくなっちゃうわ、
あーん、それにしても凄い人!」
 
やがて、遭難した2人を見つけたらしく、チビが報告に
戻って来た。
 
「ぴい、2人ともおみくじの処でおみくじ引いてるよお、
早く行こう!」
 
「……何やってんだか、たく、仕方ねえな、行くかい……」
 
「もう、ホントにシングがごめんなさい、迷惑掛けて……、
あは!でもおみくじって楽しそうだねー!」
 
「いこいこー!チビちゃんも行こうーっ!」
 
女の子同士、コハクとアイシャは連れ添ってガンドコ走って
行っていってしまった。
 
「こらっ!……アイシャっ!勝手に行くんじゃねーってのっ、
おーいっ!」
 
「コハクーっ!兄ちゃんから離れんなよーーっ!!」
 
「……プ……」
 
騒がしい皆様の様子を見て、またもアルベルトが後ろで一人、
こっそりと吹くのであった。
 
 
「……あ!来た来た!遅いよおー、みんなー!」
 
「コハクーっ、おーいっ!」
 
おみくじ場の処で遭難者2名が呑気に手を振っている。
一体何やってんだか状態。
 
「……シングったらっ!駄目だよ、皆に迷惑掛けたらっ、もうっ!」
 
「あはは!コハクごめんね、つい興奮しちゃって、気が付いたら
迷子になってた、あはは!」
 
「ダウド、オメーもだよ!たくっ、まあ、いつもの事だけどな、
今年も進歩しねえな……」
 
「何だよお!ジャミルだってそうじゃないかあ!」
 
「でも、ここのおみくじ面白いんだよ、あ、皆も引いてみなよ、
オレは穴に落ちないようにって注意されちゃったけどね……」
 
シングがデレデレ、頭を掻いた。どうやら此処の売り場のおみくじは
吉形式ではなく、直に引いた者に注意を呼び掛ける様な変わり種の
凝ったおみくじらしい。
 
「ダウド、おめえも引いたんだろ?どら、見せてみ?」
 
「あ……!駄目だよおっ!」
 
ジャミルが無理矢理ダウドから結果のおみくじを横取りする。
書いてあったのは意味不明のメッセージ……。
 
『マッチョになるべし』
 
「……プーーッ!」
 
「ジャミルったら!笑っちゃ駄目でしょっ、……くくく……」
 
「あー、アイシャまで……、ンモー、なんなのさあ~……」
 
「これは、強くなれって、い、意味なんじゃないかなあ、
プ、プププププ……」
 
「そうかなのかなあ、……って、アル、一番笑ってるでしょ……」
 
「私も引いてみよっと、お兄ちゃんもっ!」
 
「うーん、仕方ねえなあ、遊びで付き合ってやらあ……」
 
兄妹もおみくじを引きだし、アイシャとアルベルトも引いてみた。
それぞれの結果は……。
 
アイシャ 『やたらとふらふらすんなし』
 
アルベルト 『闇を落とせ』
 
コハク 『味噌注意報』
 
ヒスイ 『溺愛は止めるべし』
 
「……あはは!あーははははっ!」
 
「シングっ……!てめえ、この野郎っ!ええい、オレは今年も
何があろうと全力で絶対コハクを守るかんなーっ!!」
 
「……いあはは、いあはは、はあははははは!いはい、いはいほ、
……ひふい~!」
 
「……ぶうー!」
 
「まあ、アイシャはまんまだな、頼むから今年もくれぐれも
誘拐されない様にしてくれよ……」
 
「ジャミルのバカっ!」
 
……多分、無理であろう。
 
「……私はえーと、お味噌注意?……うーん、味噌は美味しいもの、
こればっかりは止められないかも……」
 
「闇って……、又何か巨悪な物が迫っているんだろうか……」
 
それはあんたの腹黒い内面の事である。
 
「おう、ジャミル、おめえは引かねえのかよ?」
 
ヒスイの言葉に皆がじっとジャミルの方を見た……。
 
「お、俺……?」
 
「ぴー!ジャミル、何で引かないのお?おみくじまだ引いてないの、
ジャミルだけきゅぴ」
 
「チビ……、あのな、俺はこういうモン、興味ねえんだよ、
占いも嫌いだし、……神社の賽銭箱パンパンも嫌いだしさあ~」
 
「でもっ、皆引いたんだから引きなさいよ!ずるいでしょっ!」
 
「そうだよお~、……オイラ達のだけ楽しんでさあ~、平等にしなよおー!」
 
「ちゃんと引きなよ、駄目だよ……」
 
アイシャ、ダウド、アルベルトが揃ってジャミルにブーブー抗議する。
 
「引いちゃえ引いちゃえ!ガンドコ引いちゃえー!」
 
「男でしょ、ほら、ガツンと行ってみようー!」
 
「そうだぞ、しっかり引けよ、皆も言ってる通り、おめえだけ
引かねえのは不平等だかんな……」
 
「わ、分ったよ、たく……」
 
皆に迫られ、回避しようがなく、仕方なくジャミルもおみくじを引いた。
 
「……あ?……運気がアップ?うわ、何か俺、ちょっといいかも……」
 
おみくじを拒否していたジャミルの顔が少し明るくなった。
 
「良かったじゃない、ジャミル!」
 
「あ、ちょっとずるいかもだよお……」
 
「ぴ……」
 
アイシャが笑い、ダウドがちょっと不貞腐れる。と、突然、
空中にいたチビが地上に降り、困った様な顔をし始める……。
 
「チビちゃんどうしたの?まさか……」
 
「……うんち、もりもり出る……、今日はいつもよりしかも
いっぱいかも……、さっき、シングとダウを探し回ってた時に……、
彼方此方の露店のおじさん達とお客さんから美味しい物沢山
おすそ分けで貰ってつい、食べ過ぎちゃったきゅぴ……」
 
「チビ、この野郎!お前ひとりでっ、……ずりいぞっ!」
 
「ジャミル、そんな事言ってる場合じゃないでしょ、……はあ、
君の出番だよ……」
 
……アイシャは一張羅の着物を着ている為無理である。
なら、代りにいつもトイレに連れて行く役目はジャミルであった
 
「……ちーきーしょおおお!オラ、チビ、便所行くぞおおっ!!」
 
「ぴいい~……、もりもりもり……、あ……」
 
「ジャミル、ごめんね……」
 
チビを抱え、猛ダッシュで人混みの中をトイレ目掛けて
ジャミルが走る。それを見たアイシャは申し訳なさそうに
謝るのであった……。
 
「ねえ、アル、運気→『ウン』が上がるってこの事だったの
かなあ~……?」
 
「う~ん……?」
 
ダウドとアルベルトが顔を見合わせ苦笑いする……。チビの
意味深な呟き、『あ……』は、何が起きたか御想像にお任せ致します。
 
……何はともあれ、今年もどうぞzokuダチを宜しくです。

暴走初夢編

通常、初夢は正月の間に見ると縁起がいいと言われている。
特に、富士、鷹、茄子……、の夢を見ると縁起が良いそうで
あるが、だが実際にそんな夢を都合よく見た奴は未だかって
いるのであろうか……。
 
そして、……この男の場合……。
 
「ケケケ……、魔族の王子リトルりゅよ~、又新年から
悪戯にきたりゅ~、……今年もいい初夢のプレゼントりゅ~……」
 
 
「あれ?俺、確か部屋で寝てたんだよな、何処だ此処……」
 
気が付くと、ジャミルは学校の様な場所にいた。
訳が解らず、フラフラ歩き出すと其処には……。
 
「……お酢、ジャミル」
 
「お酢!」
 
「わ!な、何なんだよ、お前らっ!!それに、まーたその頭はよ……」
 
「何って、応援団だよお、お酢!」
 
「お酢!」
 
出て来たのは長いリーゼント頭で学ラン、ボンタンのアルベルトと
ダウドであった……。
 
「……何の応援団だっての!に、しても……、アル、お前まで遂に
狂ったのかい?」
 
「僕はいつも真面目だっ!……お酢!」
 
……そう言われても、本人が狂ってるとしか思えないので
ジャミルは返答に困ってしまう。
 
「おう、ジャミ公!お酢!」
 
「……フッ……」
 
「お酢っ!!!」
 
「お、おす……、な、何だか恥ずかしいわ、こんなの初めて……」
 
更に現れたのは、ホーク、お酢を言わないグレイ、やたらと
気合の入っているシフ、そして、クローディアだった。全員
同じくリーゼント頭で学ランであった。
 
「よし、ジャミ公!オメーもメンバー……、あらら?」
 
と、ホークが言った時にはすでにジャミルはその場を逃走していた。
 
「たく、冗談じゃねえってのっ!アイシャはいなかったみたいだけどな、
何処か他の場所にいるんだな……」
 
ジャミルはアイシャを探して回る。ツッパリ応援団のメンバーに
バーバラもいなかったのには気づかず。
 
「お?」
 
校庭に大きな木が立っている。その下にアイシャがいた。
どうやら集団で誰かに絡まれて困っている様子である。
 
「ふええ……、私、お、お金なんか持ってません……」
 
「あーん?おめえ、ジュース代ぐらい持ってんだろ?よこせ、
ワクワクもんだよ!」
 
「はー!よこせー!」
 
「こっちは計算通りにパーフェクトに済ませんのさ!早く金だしな!」
 
「よこせモフー!」
 
……アイシャはお下げにメガネでセーラー服、ちなみに彼女を囲んで
脅しているのは魔法ガールズ達だった。どうやら、この夢の世界では
彼女達は性悪のスケバンらしい。古典的な長スカート、銜えタバコに
顔には橇、黒グラサン装着である。
 
「まあ夢だかんな、……夢だよ、おいお前らやめろ……!?」
 
と、ジャミルが止めに入ろうにした瞬間、又誰かが現れる。
 
「君達っ!……やめたまへっ!」
 
「うわあ……」
 
現われたのは今回は背広スーツ姿の外観我大事だった。
先生役らしい。しかし、相変わらずバラは欠かせないらしく
……大事はくるくる回転するとシュタッとポーズを決め、
アイシャの前に片膝をつくと、しゃがみ込み、バラの花を
差し出した……。
 
「お嬢さん、この外観我大事が悪の手先からあなたを
助けに参りました、もう大丈夫ですよ……」
 
「は、はあ……?」
 
大事がアイシャの手を取り、……甲にキスをしようとした瞬間……。
 
「……何が悪の手先だっ!この野郎!……リー子、おはー!モフぴ、
この糞馬鹿やっちまうよっ!!」
 
「……オラああああっ!!ざけてんじゃねえよっ、このアホッ!!」
 
「♪はーっ!」
 
「♪モッ、フーン!」
 
「……うわあ……」
 
「……や、止めたまへ君達っ!きょ、教師に暴力を振るうとは
るうとはなにご……、う、うわああーっ!!」
 
スケバン魔法ガールズ達は揃って大事をフルボッコにする。
大事はズボンまで降ろされ、フルボッコ珍状態で辱めに
あっている様子。その凄まじさに見ていたジャミルは
開いた口が塞がらず。
 
現実世界で去年も大事は自ら恥ずかしげも無く全裸になったが、
それは暴走モードで理性も何も無くなっていたからである。
 
「……た~すうう~け~ええてえ~!!……みぎゃああーーー!!」
 
「♪はー!おめー、ここんとこ、小せえなあ!!」
 
「♪はさみでチョッキン、チョッキン、むきむきの手術モフー!」
 
……普通の世界では絶対に見られない、はーちゃんとモフルンの
無邪気な残酷さを覗いてしまった様な……、そんな感じである。
最も、ゲス男回でもはーちゃん、ちょろっと小悪魔になりましたけど。
 
「ど、どうしよう、私……、どうしたら……」
 
「アイシャ、こっちだ!」
 
「……えっ?」
 
困って立ち尽くしていたアイシャの手をジャミルが引っ張り、
その場から逃走した。
 
 
「……はあ、ここまでくりゃどうにか大丈夫かな……」
 
二人は校門を抜けた処で漸く一息ついた。
 
「あの、何処のどなたか存じませんが、助けて頂いて
有難うございました……」
 
「アイシャ……、お前、俺が分かんねーの?」
 
「はい?……いえ、お会いするのは初めてじゃないですか?
でも、どうしてあなた、私の名前を……?」
 
アイシャがジャミルに丁寧にお辞儀をした。どうやら、この夢の
世界でのアイシャはジャミルの顔を全く知らず赤の他人の様子。
 
「それならそれでいいんだけどさ、……どうせ夢なんだし、でもさ……」
 
「?」
 
夢の中でも、何となくアイシャに他人行儀扱いなのは何となく
淋しい気がするジャミルであった。
 
「私、これから塾なんです、本当に有難うございました、
それでは失礼します」
 
「あ、アイシャっ!?」
 
言うが早いか、アイシャはダッシュで駆け出す。慌ててジャミルは
後を追おうとするのだが……。
 
……きゃああーーっ!
 
走って行った先から、早速悲鳴が聞こえた……。
 
「またか、……まあどうせこうなるんだけどな、ま、
今回は夢だし……」
 
……ジャミルは頭を掻き掻き、急いで悲鳴のした方向に走った。
やっぱり今年も、彼女は何かしら危ない目に遭うのは避けられ
ないなあと思ったのである。
 
「……はなしてーっ!」
 
「お前ら、小娘をさっさと連れて行きな!こいつはデステ二ィ
ストーンの一つ、土のトパーズを持ってる筈だからね、ムクロベェ
様からのご依頼だ、しっかり身体を徹底的に調べ上げてやんな!」
 
「アラホラサッサーっ!」
 
「……お~い……」
 
今回、アイシャを拉致したのはド○ンジョコスのバーバラと、
この話では此処しか出番がないであろう、元の世界では
バーバラの連れの旅芸人一座の会計係、ボ○ッキーエルマンと、
またまた出て来た、ト○ズラコスのホークだった。
 
「……オババ、何やってるん……?」
 
「……何だいっ、あんたはっ!邪魔すると許さないよっ!
ボ○ッキー、ト○ズラっ、やっちまいなっ!」
 
「はーい、全国の女子高生の皆さん、お元気ー?行くわよーっ!」
 
「……行くでまんねん!」
 
バーバラ○ンジョの子分2人は、ジャミルとアイシャにじりじりと
迫って来る。だが、アイシャはジャミルを庇うと、自ら敵の前に立った。
 
「お、おい、アイシャ……」
 
「大丈夫です、こんな人達、私一人で充分なんです、なぜなら私……」
 
「……?」
 
ヤッターーーッ!!
 
アイシャは高くジャンプすると、セクシー変身で制服から
コスモードにチェンジする。
 
「アイちゃん事、ヤッターマン2号よっ!」
 
「そうか……、アイちゃん繋がりでそれがやりたかったのか、お前……」
 
「ヤッターマンがいる限り、この世に悪は栄えないっ!覚悟しなさい、
オバーバラ一味っ!!」
 
しかし、1号がいないのだが……、と、其処へ……。
 
「お待たせっ!ヤッターマン1号只今参上っ!」
 
「きゃあーっ!ガンちゃあーんっ!!来てくれたのねーっ!!」
 
白い歯キラリで、えーかっこしーポーズを決め、等々1号も
現れたが、どう見ても……。
 
「……ガンちゃんじゃねえーーっ!!」
 
ホーク同じく、又出しゃばりで出て来たアルベルトだった……。
 
「さあ、ヤッターマン2号、とっととあいつらを倒してしまおう!」
 
「ええっ!」
 
「ちょっと待てっ!……何でオメーが1号なんだよっ!!」
 
どうしても、2人の役柄関係が気に入らないジャミル、……邪魔を
しに間に割って入る……。
 
「駄目だよ、オモッチャマ、引っ込んでなきゃ危ないだろ!
戦いの邪魔だよ!」
 
「んだとお~?誰がオモッチャマだっ!この野郎っ!!」
 
「ちょ、ちょっと……!」
 
ジャミルとアルベルトは目の前の敵も忘れ、日頃のウサ晴らしと
ばかりに取っ組み合いの喧嘩を始めるのであった……。
 
「こんな時ぐらいっ、引っ込んでろっ!馬鹿ジャミルっ!!」
 
「うるせーんだっつーの、この腹黒っ!!」
 
「あー、時間だわ、わりィけど、30分番組だかんね、
引き揚げんよ、お前達、バカを相手にしてられるかっ!
今日はもう番組終了!」
 
「アラホラサッサーっ!」
 
「あっ、て、敵さん逃げちゃうじゃないのっ!……もう~っ!ぶうー!
折角変身したのにーっ!……馬鹿馬鹿馬鹿ーっ!……痺れステッキーっ!!」
 
「……ふぎゃああああーーっ!!」
 
ジャミルとアルベルト、2人揃ってアイシャに成敗される……。
オバーバラ一味は、ジャミアルのケンカで時間潰しをさせられた
為、今回は3人乗り自転車で逃げて行ってしまった。
 
「……ぎゃははははっ!あー、面白かったりゅ、今年もあいつらは
何も変わらない馬鹿りゅ!おう、リトルの魔法もそろそろきれりゅ、
どら、目え覚まさせてやるかりゅ、けけけのけーっ!」
 
小悪魔はジャミルに掛けた睡眠魔法を解くと、満足そうに
何処かへ飛んで行った。
 
 
「……は!?」
 
気が付くとジャミルは元の自分の部屋。どうやら目が覚めたらしい。
時計を見るとまだ午前3時……。
 
「……んだよ、中途半端な時間に~!それにしても、何なんだよ、
さっきの意味フな夢はよ、たく、バカらしいったらありゃしねえ!」
 
ジャミルはもう一度、夜が明けるまでちゃんとした眠りに
つこうと毛布を被り、再び夢の中へ入り爆睡するのであった。
 
 
そして、ジャミルが馬鹿な夢を小悪魔に見させられていた頃、
ジャミルの夢で大変な目に遭っていた大事は、元、異世界の
街の酒場へある人物と共に訪れていた。
 
「ルーゼ、此処は……、ボクはおじさんの命令でこの街を
離れたんだが……」
 
「うふふ、ストレス解消にお酒も飲みたいでしょ、入りなさいな……」
 
「……」
 
「あら、あなたのおじさんの事、気にしているのね、大丈夫よ、
彼は滅多に此処に顔を出さないわ……」
 
「ああ……」
 
ルーゼはカウンターに大事を座らせると、大事の顔を見て
くすっと微笑む。
 
「……さあ、何を飲むのかしら?お好きな物をどうぞ、
私のおごりだから遠慮はしなくていいのよ」
 
「ルーゼ、一つ聞いていいかい?君はボクがいて本当に
迷惑じゃないのか?こんなどうしようもないクズ……、くっ……」
 
「あら?自分をクズだなんて言ってたら、それこそクズと
認める様なものよ、あなたはとても立派、……素敵よ、大事……、
あなたはもっと自分のした事に埃を持ちなさい、本能の赴く
ままに行動して何が悪いのよ、ねえ……」
 
ルーゼはそう言うと、大事の頬に触り、怪しい笑みを浮かべた。
 
「ああ、ルーゼ、有難う、君は本当に素敵な女性だ……、もっと早く
お会いしたかったよ……」
 
「くすっ、あなたは私達の大切な仲間よ、一緒に頑張りましょうね、
……これからもずっと……」
 
「ルーゼ……」
 
大事はウイスキーを飲み干すと、甘える様にルーゼに
寄り添うのであった。まるで母親の愛情を求めているかの様に。
 
 
……くくく、単純なお馬鹿さんね、……本当に……

zokuダチ エスカレート編・29

zokuダチ エスカレート編・29

SFC版ロマサガ1 トモダチコレクション キャプテン まほプリ ロマサガ3 FF9 わんぷり FF8 コードネームはセーラーV クレしん メタルギアソリッド クロスオーバー バカ どんどん増える変な住人 カオスな世界 ドラクエ オリキャラ 陰からマモル 幻想水滸伝ティアクライス 幻想水滸伝1 テイルズオブハーツ

  • 小説
  • 短編
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-12-31

Derivative work
二次創作物であり、原作に関わる一切の権利は原作権利者が所有します。

Derivative work