詩終 105


たとえばさ
ぼくの心に張りついて離れないものが
ぼくが、心を忘れている時にさえ
何かを言い続ける
ぼくが忘れてもね

言った後に
ぼくは、言ったことに気づいた時もあるだろう
その時
言ったのはぼくではない
でもそれは
ぼくではないと言えるだろうか

ぼくは
ぼくが忘れたそこにいて
放された自由なぼくではないか

詩終 105

詩終 105

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-12-16

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted