真空の比喩 87

ぼくはいつも同じ言葉を使って詩を書く
同じ言葉が違うことを言ったりする
腹話術のようなもの
言っているのはぼくです
意味は言葉の中にはない

言葉が増えたとして
ぼくの何が増えるわけでもない
ぼくの何は
ぼくが生きなければ増えない
詩に必要なのは言葉ではない

真空の比喩 87

真空の比喩 87

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-12-09

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