真空の比喩 60 (安楽死)
窓の外から人が
こちらに話しかけている
よく聞きとれない
異国の言語か
外の
そのまた向こうに
窓が見える
かつての友人らは
窓の外にいった
帰ってきた彼らは
異国の言語を話す
もう話はできない
帰ってこない者もいた
彼らの猜疑心好奇心には
うんざりだ
―そんな君はそのままでいい
幸せに死んでゆけるさ
真空の比喩 60 (安楽死)
窓の外から人が
こちらに話しかけている
よく聞きとれない
異国の言語か
外の
そのまた向こうに
窓が見える
かつての友人らは
窓の外にいった
帰ってきた彼らは
異国の言語を話す
もう話はできない
帰ってこない者もいた
彼らの猜疑心好奇心には
うんざりだ
―そんな君はそのままでいい
幸せに死んでゆけるさ
真空の比喩 60 (安楽死)