真空の比喩 49

目が
非常に遠くを見ている時
ぼくは安らいでいると分かる

遠く
に意味はないように思われる
遠くは
ミニチュアのようで
楽しい
遠く
あの意味のなさ
はぼくを殺しも生かしもしない
遠くとぼくは
関係のない関係で
ひと続きで
ぼくにも意味はなく
束の間
時は
消えて
ぼくも意味も遠くも
溶けて

真空の比喩 49

真空の比喩 49

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-12-09

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