レコーディング
私の夢を叶える時が来ました。
私の作曲したスコアを実際にオーケストラを雇って演奏してもらうのです。
音楽スタジオにオーケストラの奏者がぞくぞくとやって来ました。
ロビーのソファーに腰掛けリラックスして、各々のパート譜を見て話し合っています。
そして私が登場して皆に挨拶をしてレコーディングの予定を説明します。
奏者は私の作曲したスコアについて質問して、それに私が適格に答えます。
私もおおまかにどのような主旨でメッセージを込めて、このパッセージを演奏して欲しいか等の指示出しをします。
それからオケが録音スタジオの座席に座り、音程を調整したりして準備しています。
私が指揮台に現れると、オケが私の方をじっと見つめます。
そして私の手を振り降ろすとばばばばーんと音が咆哮して轟いた。
私の両腕と両手を柔軟にして細かく振ると、オケはそれに適格に応えて演奏してくれる。
私が作曲した音楽を指揮して、オケの重厚で深遠な響きがニュアンス豊かに流れている。
指揮台で色彩豊かで明るく溌剌とした音色を聴く喜び。
実際の生のオケでスコアを鳴らすと、ヴィヴィッドでダイレクトに精細に奏者の奏でる音の粒が立っている。
密度の濃い深い余韻豊かで充実した楽器の響きが遺憾なく滲み出る。
精緻に音の解像度を細かく描写され、繊細なヴィブラートも心の襞をたぐい寄せ振動する。
細かな音の襞も如実に描写され、心の躍動を余す所無く表現する。
そして楽器と楽器が重なり合いハーモニーが生まれる調和した響きの美しさ。
ハーモニーが心地よくなめらかで優雅に甘く囁く。
スコアからオケの楽器がこれ程までにリアルな精緻さで描写でき融合して溶けていく。
この立ち上がる美しい色気のなめかわしさに、ほのかに甘い音色がふわんと囁く。
美しい音の粒が発生し、私の心を快楽の余韻へと連れて行く。
本当の楽器の音触が優しく清くさざ波立つ。
生々しい色彩に色めき立つオケの芳醇な響き。
全てが調和して安心する音色の到達した完成形。
私のスコアがこんなにも流麗で魅力的に響くのかと、ふわっと立ち上がる喜びの予感。
スコアが多段で横へと一斉になめらかに優雅に流れ行く。
指揮しながらもっと感情をこめてとかテンポを維持して等の指示を出す。
美しい音響の中に皆が意気揚々と弾みながら演奏している。
そして私が手でサインを出すと、奏者は巧みに音量やニュアンスを変えて適応してくれる。
私の音楽にオケの奏者が情緒豊かに陰影をつけて深くのめりこんで頑張ってくれる。
私は声を出してオケに指示しながら、豊かな楽想が優雅に移ろいゆく。
オケが私の指示出しに適格に応えてくれる。
嬉しい秘め事の中に深遠に現れる喜びのしびれ。
これで私の世界が全てここに完成するのです。
レコーディング