『焦げた花』
悲しみも苦しみも呑み込んで
今夜アタシは嘘吐きになる
『焦げた花』
打ち捨てられた花の運命を
嘆いてくれた貴方の為に
高らかに歌う愛のうた
真実なんて今は必要が無い
貴方が選んだドレスに身を包み
貴方が選んだ香水を纏う
全てがただ一人の為に存在する
永遠に続く夜のはじまり
張り裂けてしまった胸は
元には戻せないけれど
慈悲という名のコルセットで
取り繕うことはできるから
こんなにも優しい哀れみを
知らずに生きてきたけれど
一度触れてしまえば手放せない
手放せるほどアタシは強くない
贈られたエメラルドの首飾りが
細い首に重く伸し掛かっても
まだアタシは歌えるわ
どんな愛でも確かにそこに在る
残ってる心を込めてアウトロへ
アタシはもう貴方だけのもの
眩しいかのように目を細めるのが
愛おしいから生きていける
「燃え残ったアタシを愛して」
『焦げた花』