夢遊

はるか地平線まで伸びている
一本の道を走っている
もう何日も同じ景色が
ずっと続いている
太陽がゆっくりと昇って
反対側に確実に沈んでいく
だけど僕らの時間は
まるで止まっている
夜が濃くなり
信じられない数の星が瞬きだしても
朝が近づいて
その星々が淡く滲んでいっても
僕らの時間は
まるで止まっている
大陸の中心に広げられた赤土の絨毯
そこにあるはずのオアシスに
僕らは到達したいのだけど
行けども行けども景色は変わらず
走っても走っても
時間は過ぎていかない

夢遊

夢遊

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-11-23

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