遠い空

使者は時を超えてやってきた

私に何を伝えにきたのだろう

私は使者のメッセージを読み切れぬまま、使者を見送った

使者はゆっくりと飛び去った

グレーの羽根に覆われた使者は静かに飛び去った

あなたは理解できない

ならばこうしようと、結果を求める何者かが手を下した

私は使者に再び会うための旅に出た

電車に乗り、タクシーに乗り、やっと使者のいる所に辿り着いた

騒がしい時間は過ぎ去り、使者と向き合った

しかし、使者は何も語ってはくれなかった

ただ静かに、その赤い瞳を私以外の空間に向けて押し黙っていた

あなたは理解できない

ならばこうしようと、結果を求める何者かが手を下した

あなたのために、あなたを苦しめなければならない

私は聴く、ラクンパルシータ

いつかは分かる

あなたはこう言うのだろう

それは外縁の事象に過ぎないのだと

でも使者は否定はしない

あなたが一つのイエスを見つけるまでの長い時間を

誰にも分らぬまま繰り返すそのフレーズのごときを

ああ・・

やっとあなたはメッセージに辿り着く

それは美しいのか

いいえ、それは事実だから美しいとは言えない

けれどもそれは、ただあなたのためのものだと

その言葉を隠しつつ、あなたは生きてゆく

わずかな情熱の残り火を

あなたは誰に差し向ける

情熱は祈り

遠くの空に向けし美しき旋律

私は聴く、ラクンパルシータ

いつかは分かると