ずっと夏
なつのおわり、きみがきれいなこえでうそをついたから、ぼくたちはずっといっしょにいるんだよ。
さいしょのもじは「な」
そのつぎは「つ」
そうやってどんどん、ふかみにはまる
やまないあめはないから
やまないわけがなかった
まっくろになっためだまやき
いまぼくがいきていること
のぞんでるのはきっときみだけ
ゆうやけとあぱーととおばあさんがくれたはちうえ
きっときっとそれでいいのに
できぞこない、ごめんね
おくすり、もう、ない
「お願いだから探さないで」
ふとつぶやいてみて、ほんとうになりそうでこわくて
またきみのむねのなかで、なにもしらなかったころにもどるんだ
いつだってきみのめはなきそうにうるんでいるから、うみなんかいかなくっていいんだよ。
さいしょのもじは「な」
そのつぎは「つ」
そのつぎは夏
そのさきも夏
ずっと夏