無化願望
ああ これ以上 心を感じたくない
心に振り回されたくない
こんなものがあるせいで 私は
無駄に感傷的になってしまうのだ
意味もなく傷つきたがってしまうのだ
心は檻 ここから早く出たい
私に構わないでくれ
独りにしてくれ、と思う
独りになれば誰も傷つけなくていい
これは優しさではなく 諦め
私は傷つきやすさを誇りにしていた
もっと傷つきたいと望みさえした
けれどそれは間違っていた
優しさと傷つきやすさは何の関係もなかった
むしろ傷つきやすさは攻撃性と関連していた
心がなければ喜びもない?それでいい
それがいい 心ありきの喜びに用はない
感情に用はない あるのは無化願望だけ
無化願望