『花瓶の水が枯れる前に』
まだ愛なんて信じてるの?
あんなの馬鹿げた幻想よ
『花瓶の水が枯れる前に』
どんなに希望を持ち続けても
叶わないことが前提で
でもまだあの頃を夢見てる
当然の顔をして愛してくれた日々を
アタシの中の小さな子供の心が
今も貴方を求めて泣いていて
早く抱き上げてと両手を伸ばすけど
虚しく空を切るばかりね
花はとっくに枯れてしまった
今更取り繕うつもりもないけど
それでも何かはまだ残ってる気がして
花瓶を片付けることができない
もし叩きつけて割ることができたなら
いっそその方が楽になれるのに
怖がりなアタシは思い切れずに
ジワジワと失われてく情に縋って
手を繋いで片手には風船
遊園地とソフトクリームと白雪姫
それがアタシの世界の全て
貴方が与えた夢の欠片を壊せない
「ヒビの入ったそれをいつまでも持ち続ける意味」
『花瓶の水が枯れる前に』