秋の陽に溶ける雪人形
男はニヤニヤが止まらなかった。
ここは非合法組織が占拠するレアメタル鉱山の島。世界中の貧困層、犯罪者から屈強な男たちが集められ、劣悪な労働に従事させられている。
労働者の不満を緩和する措置も用意されていて、その中で最も重要なのがふたなり売春塔だった。
島の支配する組織の、莫大な資金力を背景にした世界最先端の更に先をゆく驚異的科学力を駆使した売春窟で、常時百人揃えられている売春婦は全員ふたなり美少女という常識では考えられない場所である。
そこでは連日24時間、背徳的快楽が提供されている。
今も、一人の汗と埃に汚れた労働者が訪れた。男はアジア系で、まだ若いようだが、日々の過酷な仕事の為か老け込んだ顔をしている。
だが身体は逞しく力に満ちており、眼にもけだものの生命力がギラギラ光っていた。
一日肉体労働をしていたはずだがさほどくたびれてもいない。ただ、ストレスでイライラ、ムシャクシャした様子はあった。
売春塔に入ると廊下が左右にずっと伸びていて、幾枚もの貼り紙が横並びに貼られている。
それは売春コースの告知で、客はその中からどれかを選び、快楽のサービスを受けるのだ。
告知には、コースの内容、料金、そして売春に従事する女の子の紹介が書かれている。
男は身長190センチに迫る巨体でウロウロと告知を見て回り、財布の中身を確認して考えている。
だらしない性格で無駄遣いの多い彼の、今日のお金は一万三千円と少し。まあ、いつもと比べるとかなりましであった。
昨日は四百円程度しか持っておらず、着衣ショーを観ただけだった。
「着衣ショー」とは、読んで字のごとく女の子が服を着ている状態でショーをするコースで、裸は見られない。ショーであるから、客は見るだけで触ることも出来ない。
売春とも言えないようなコースだが、百円程度で観られる為、低能力だったり怠惰だったりで稼げない底辺労働者には必要である。
男は昨日、仕事をサボって昼寝していたために給料をもらえず、仕方なく着衣ショーを観るしかなかった。
しかし運良く、出演した女の子はかなり彼の好みに合った。
黒髪のポニーテールの少女は日本人で、ユミヒメ·アイという名前だった。
12歳でほっそりと華奢な体つきだったが、スポーツは得意らしく、軽やかな動きをしていた。
男は元気な女の子が大好きだ。明るい笑顔の子をボロボロに犯し尽くして二度と笑えなくするのが大好物である。
アイのことは一目で気に入ってしまった。
しかも、アイは昨日が売春塔デビューだった。
売春塔のふたなり美少女は、デビューの日は着衣
ショー、翌日に「ショー」をする決まりになっている。
ふたなり売春塔の「ショー」とは、女の子が裸でショーをするコース。
つまり、今日がアイが客に肌を晒す最初の日ということになる。
アイのショーは見ておきたい。告知を次々見ていって遂に男はその名を見つけた。
反射的によだれが溢れる。そして、股間が業火のような焦熱を帯びた。
「絶対、ケンカしてやるっ……」
愛は、恐怖に震えながらも決意していた。
小学六年生の弓姫愛が、誘拐されたのはつい一昨日のことである。学校帰りに友達と別れて一人になった直後、ゆっくりと近づいてきた黒い車が間近で停まり、車内に力づくで引きずり込まれた。
郊外の普通の公立小学校に通う素朴な少女の日常が失われる瞬間であった。
愛は活発で勉強も運動も得意、負けず嫌いで何でも出来る子だが、しかしあくまで普通の子供である。
ただし、容姿だけは決して平凡ではなかった。艷やかな黒髪、透きとおるように白い肌。顔立ちも妖精のような美貌であった。
それが拐われた理由だったのか。どうやらそれだけではなかった。
サングラスをした外国人数名の誘拐犯達は、愛の体の秘密を知っていた。
愛は、女であるのにペニスが生えていた。家族と学校の先生以外には知られていないはずの秘密である。
何故か犯人達はそれを知っていて、その為に愛を連れてゆくのだと言っていた。
薬で眠らされた愛が目覚めた時には、もう日本ではない所に居た。
ただし、最初はそこが売春塔だとは教えられなかった。犯罪グループの男達は、愛にこれからは毎日仕事をしなくてはならないと告げたが、その仕事は“地下アイドル”だと説明していた。
かくて愛は可愛いアイドル衣装を身に着け、着衣ショーの舞台に立った。
観客は十人。いずれも筋肉質で体の大きなおじさん達。
愛はすぐに、彼等の視線の異様さに気付いた。愛の体つき、胸やお尻や、露出している太ももや脇に注がれる不気味な視線。
明らかに性的な欲求で見ている。
愛は、いやらしいことが大嫌いであった。綺麗でモテる愛のことをそういう目で見る男子は多く、セクハラ的言動をされるのもしばしばだが、彼女はいつも怒っていた。
愛は学級委員長で、変態男子にお説教するのが日課みたいなものである。口喧嘩になっても一歩も引かず、最後にはいつでも謝らせている。
謝罪されると優しい笑顔にすぐ戻る。すると男子は調子に乗ってまたセクハラ発言、そうするとまた愛は怒る。いつもそんな感じで、変態男子は絶対許さないのが愛である。
まして、小学生相手に性的興味を示しているロリコン達など言語道断だ。
愛は、ステージ上から「自分が恥ずかしいと思わないんですか」と叫んでやろうかと思ったが、頭痛に見舞われて何も言えなかった。
耳の中に仕事上の指示を伝える小型スピーカーを入れているのだが、愛が不適切な行動を取ろうとすると頭の中に激痛をもたらしてストップをかけるのだ。
そのため、ロリコン客達に怒ることは出来ず、笑顔を作ってショーをこなすしかなかった。
ショーはステージ上に設置されたアスレチックに挑むと言うものだったが、与えられたミッションに失敗すると着衣を一枚脱ぐという性的なルール。
頭痛に逆らえず、文句を言わずやるしかなかった愛だが、身体能力優秀な為、ほとんど脱衣ペナルティーを受けることは無く終わった。下着を見せるような恥ずかしい目に遭うことはなかった。
しかし今日、仕事は客に裸を見せることだと告げられた。
地下アイドルは嘘だとも、説明係の男はゲラゲラ笑いながら言った。
アイドルが嘘なのは薄々気付いていたから、なんとも思わなかったが、お客さんの前で裸にさせられるのはショックだった。
そんなの嘘ですよね、と聞かずにいられなかったが、やはり嘘ではなかった。
愛は信じられないし信じたくなかったが、だが心のどこかで納得していた。
昨日の観客達の眼。彼等はこれを望んでいたのだ。その為に自分は誘拐されたのだ。ふたなりの体が、変態達に望まれている。頭のいい愛には、すぐに理解できてしまっていた。
重いプレッシャーにおそわれ、呼吸が苦しくなる。冷や汗が流れ、全身が震える。
しかし何故か彼女の細いペニスだけは熱く勃起していた。この先の運命におそれおののいている愛の体の中で例外的に歓喜の痙攣をしている。カウパー氏腺液がパンツに滲む。
愛は思い知らされていた。口では男子達に注意しているのに、自分が本当はエッチな気持ちを持っている悪い女の子だということを。
愛はしょっちゅういやらしい妄想をして小さなペニスを膨らませている。
特に、一年生からずっと同じクラスの稀麗ちゃんの裸を想像して勃起することは毎日一回はある。
稀麗ちゃんはいじめっ子で、正義の味方の愛が唯一仲良くなれない子で、何度もケンカしているのだが、いつの間にか好きになってしまっていた。
稀麗ちゃんでエッチな妄想をすることにたまらない魅力を覚えている愛。
だがそのことに罪悪感も感じていて、いやらしいことが思い浮かぶと必死に頭から打ち消している。
だから、愛は自分がエッチなことが嫌いな真面目な子だと思っていられた。だが、それが欺瞞だと、彼女の可憐なペニスの充血が教えていた。
愛は焦り、困惑もした。
いつも女の子とエッチなことをする妄想で勃起していた。なのに今は男の人に裸を見られることになって勃起している。
何でなのかわからない。今まで愛は、男が原因で勃起したことは無かった。
「エッチなお仕事をさせられるせいで勃起するなんて、わたしって変態だったの?」
内心で自問自答する。
悩む彼女に、説明係の男が耳障りな嘲笑をぶつけた。
「お前フルボッキかよ!ガキのくせに性欲強すぎだろゲラゲラゲラ!」
思わず顔を上げ、男を睨みつける愛。
「ロリコンに言われたくないもん!」
生来の勝ち気な性格が戻っていた。
そうだ、小学生の女の子を誘拐してエッチなお仕事させるような人達に、体のこと言われてたまるか。
いつもの愛らしい元気で強気な気持ちが湧き上がってくる。
そんな少女に説明係の男は苦笑していた。
「反抗的な態度は良くねえなァ、場合によっては殴っちまうよ?ま、お前おもしれえから許してやんけどよ……客にはそういう態度取んな?エロく媚びとけ。」
愛はそっぽを向いて黙っていた。
心の中で決める。「お客さんにも怒ってやる」と。
ロリコンなんて駄目なことだし、軽蔑するよって言ってやろう。
お客さんは多分優しくない。小学生女子に注意されたりしたら、絶対怒り出す。
だけど引かないもん。
恐怖心で汗のにじむ両手を握りしめ、愛は自分に言い聞かせていた。
ケンカするんだ。ケンカしてやるっ!
男はニヤニヤが止まらなかった。
ユミヒメ·アイのショーのチケットが買えた。しかも初回。
ショーは一回1時間で、本日10回おこなわれると告知にあったが、運良くその一回目を抑えることが出来た。
更に男を有頂天にさせたのが、観客定員1名だということである。客は、彼一人。
衣服を脱いだアイと二人きりで過ごすことになる。
おそらく親ぐらいしかこれまで見た人間がいないはずの、アイの裸を独占出来るわけである。
野獣の充足感。これだけで幾らでも射精出来そうだ。
告知によると、ショーは野外でおこなわれる。裸のアイと、2人でハイキングするという内容だ。
ショーをただ観るのではなく参加型で、ほとんどデートと言っていいだろう。初めて裸を男に見せるふたなり美少女とデート。
料金が1万円と高いが、これならむしろ安く思える。
男は指定されたドアに入り、音声案内に従って、ズボンのチャックを開けペニスを取り出し、置かれていた高性能オナホールを装着する。
このオナホールは売春塔では定番アイテムで、リモコン操作で複雑に蠕動、装着者に快感を与えてくれる。一度着けると自分では取り外せない仕組みになっている。
間もなくショーの始まる時刻となり、男は指示に従い部屋に入ってきたのとは別のドアを開けた。
そこは屋外だった。塔の内部のはずなのに、うららかな陽が射し、周囲に山々が広がっている。
超科学で用意された空間である。売春塔に通っている男にとっては驚くようなものでもなく、さっさと踏み出していった。背後で自動でドアの閉じる音がした。
見渡すと温帯的な山の中の風景で、秋のようで木々の一部は紅葉している。
空は晴れ、暖かい。半袖の作業着姿の男にとって、ちょうど良い気温であった。
幅の広い道路が伸びていて、男が立っているのはその鋪道である。あらかじめ受けていた説明通り、すぐ先のカーブへと歩く。
曲がった所にバス停があった。一本の大きな木が生えている。
その木の後ろから、おずおずと少女が顔を見せた。
柔らかな陽を照り返すポニーテールの黒髪。真っ白な顔を羞恥で赤く染め、大きな瞳が不安で涙を浮かべている。
男はブホッと、下品な息を漏らした。
間違いなくユミヒメ·アイだ!こんな近くに居やがる!
次の瞬間、アイは全身を木の後ろから現した。
身に着けているのは、ソックスと子供らしいスニーカー、それに背中に小さなリュック。それだけだった。
リュックを背負って、足にソックス、靴、それ以外は身を隠すものが無い。正確にはポニーテールを作る髪紐もあるが、それ以外は何も彼女を覆っていない。
裸だった。山の中の道路で、少女が裸で立っていた。
赤面し小刻みに身を震わせ、俯いて小さな拳を握りしめて恥ずかしさに耐えている、まだ小学生の美少女。
男は大歓声を上げたくなったが、ブフフッと下卑た臭い呼気を発するだけに終わった。
これは超高性能オナホールに装着者の動きを制御する機能があるためで、客は言葉を発せないようになっている。また、一定距離以上女の子に近づけないようにもなっている。
アイは、少しの間下を見ていたが、意を決したように顔を上げ、男と目を合わせた。
綺麗な瞳でこちらを睨んでくる。なんなんだと戸惑う男に、愛らしい声で叫んだ。
「あなたは……最低の変態ですっ……!」
呆気に取られた男。しかしすぐに笑いがこみ上げてきた。
このガキ、生意気じゃねえか。弱々しい細い体してんのに。
ブヒュヒュ、グホホと笑いが止まらなくなる。
一方アイは頭を抑え「痛……痛いよ……」とつらそうにしていた。
客に向かって不適切な態度を取ったから罰を受けてるのだろう。
しばらくして頭の痛みはなくなったようで再び顔を上げたアイだったが、何らかの指示があったようで、笑顔を作っている。
勝ち気そうな美少女が浮かべる卑屈な笑み。最高に射精したくなる。
このショーでは、リモコンでオナホールを起動して、思い切り発射した男。
かなり勢い良く出たが、精液はオナホールの先の穴からボタボタと地面に垂れてゆく。そういう仕組みになっていて、飛ばすことは出来ないのだ。
ただし大量の黄ばみきった精液を目にしたアイが恐怖に顔を引きつらせたことで、男はだいぶ満足出来た。
このショーでは追加料金1000円で、アイに精液をぶっかけることも出来る。その時はオナホールの設定が変わって精液を飛ばせるのだ。
ぶっかけしたいのはやまやまだが、金の都合で3回しか出来ない。まだ始まったばかりだし、ここはまだ我慢だと、ただの射精で済ませた。
アイは目を泳がせながら半泣きスマイルで、
「きょ、今日は来てくれてありがとうございますっ……いっぱい、楽しんでいって下さいね……」
と、みじめにショー開始のご挨拶。
それならと、男はアイの体の見物をたっぷり楽しもうとしゃがみ込み、露骨に視線を這わせた。
アイは小学六年生にしては背が低めで、巨漢が全身しっかり見るためにはしゃがんだ方がよかった。
客がアイに接近出来る距離は最大1.2メートルほど。男はギリギリの近さでじっくり見る。アイは離れたいようだが、逃げようとすると頭痛で動きを止められるようだ。
手で胸などを隠そうとしても頭に痛みが与えられるらしく、何の障害も無く見放題である。
感動的なまでに白い肌、細く華奢な体つきがとても美味しそうだ。
各部位をよく見てみる。なんといっても胸が良い。
平均より小柄で、痩せているにも関わらず、乳の成長がなかなかなのだ。まだまるみを帯びてはいない、三角の乳が前に突き出している。体の震えに合わせ、プルプル揺れている。
澄んだピンクの乳首も勃起して尖り、少し上を向いていた。ピクピク痙攣していて、淫乱な印象を与える。
いつまででも見ていたくなるが、ここはは下に目を転じ、ふたなり美少女ならではの魅力、少女ペニスも堪能しなくてはならない。
小さなペニスである。すこし摘んだら折れてしまいそうなほど細く、清楚だが長さはあって、けなげに天を向き、さかんにビクンビクンとしている。
美しく紅色に染まる幼い亀頭から、甘い匂いのカウパー液がとろとろと細く垂れ落ち、スニーカーに滴っていた。
アイがずっとこちらを睨んでいる。何も言わなければペナルティーの頭痛は無いようだ。
必死に無言で怒りを伝えてくるが、男にはますます可愛く見えて、情欲が高まる結果にしかならない。
悪意的にニヤけて色々な方向からアイを視線で犯す男。
後ろに回り込む。背中はリュックに隠れて見えないが、お尻は丸見え。
まるいお尻は細くもあって、とても思春期らしい。
もう何度もオナホールから精液を漏らしている。男は精力がとてつもなく旺盛で、幾らでも射精可能。路面にねっとりした黄色っぽい水たまりが広がっていた。
「まだ、負けてないっ……」
愛は絶望的な気持ちの中でも、戦う心を残していた。
前日の仕事の時と同じく耳に小型スピーカーを入れられ、控え室で一人になる。
説明係りの男はどこかへ去ったが、スピーカーから彼の嫌な声がしてくる。
「ちゃんと言うこと聞くんだぞォ?聞かないと頭壊れるくらい痛くしちゃうかんな?おい、何不機嫌な顔してんだ頭痛食らわすぞコラ。」
どうやら監視カメラで見ているようで愛の様子を知っている。逃げ出すことなどは出来そうにない。
スピーカーから、服を脱ぐよう指示が来る。見られているに違いないのに裸になるということに、躊躇していると、途端に頭の中が切り刻まれるように痛くなった。
激痛にとても耐えられない。愛はスポーツで怪我した時も泣くのを我慢出来る強い女の子だが、これは我慢など到底かなわない痛さだった。脳が引きちぎられそうに感じる。
泣きながら脱衣する。上着を脱ぎだすと痛みは止まった。しかし下着姿になり、ブラジャーを外しかけて手を止めると、また激痛。
逆らえず全裸になる愛。恥ずかしくてたまらず、同時にみじめな敗北感に包まれてもいた。
ペニスだけが嬉しそうに勃起している。
スピーカーからの声が、ゲラゲラ笑いながら机の上の靴下と靴を履いてリュックを背負うように言う。
愛は、裸だけど足はちゃんと靴があって、リュックを背負っているという変な格好になった。
「意味がわからないよっ……」
小声でつぶやく。特にペナルティーは無かった。
スピーカーの声が部屋から出るように命令してくる。嫌だが、逆らえないのでドアの外へ。
そこは野外だった。どこかの山の中のバス停。
遠くに湖を見下ろせる。観光地らしく、白い船が浮かんでいた。
いきなり外でびっくりする愛。自分が裸であることを思い出し、慌てて手で胸と股間を隠し、ドアの中に逃げ帰ろうとする。
しかし、不思議なことにドアは消えてなくなっていた。どこにも逃げ場が無い。
幸い人は誰もいないが、愛は白昼の屋外で裸でいるという、女の子としてあってはいけない事態になってしまっていた。
スピーカーの声が無慈悲に告げる。「もう客が来るからそこの木の後ろで待て。客が来たら笑顔で挨拶するんだぞ」。
大木に近寄り、身を縮こまらせていると、荒々しい足音が近づいてきた。
足音だけで大人の男の人だとわかる。あまり性格の良くない、乱暴な人だと想像がつく。
いつもの愛なら、相手がどんなに強そうな人だって怯まず強気に接する。
しかし、裸では自身満々でいることなんて出来ない。涙が溢れてくる。
だが、無意識に涙をぬぐう愛。普段、泣きたいことがあっても我慢するのが癖なので、反射的にやっていた。
そんな自分に気づき、ほんの少し勇気を取り戻し、木のかげから顔を出して客をうかがう愛。
そこには汚れた作業着をつけた、体の大きなおじさんがいた。
見たことがないくらい凄い筋肉で、毛深い。顔も見たことがない程に怖い。怪物に見えた。
股に、長い物が付いている。ちんちんをカバーに入れているんだと気付く愛。それは途方もなく巨大だった。
おじさんは愛に気づいて喜悦している。腐ったような体臭。
恐ろしさに顔を引っ込めた愛に、スピーカーの指示は全身を晒せと命ずる。
どうせ言う事聞かないと思ったのか、即座に一瞬だけ頭に激痛が走った。
愛は泣くのを堪えながら、木のかげから表へ廻った。
体中がおじさんに見られている。何もかも。
おじさんは、美味しそうな肉を目の前にした猛獣みたいに、不気味な顔で鼻息を鳴らしていた。
愛の体を見て物凄く興奮している。大人なのに、子供にこんな恥ずかしい思いさせるなんて許せない。そんな、愛のいつもの正義の怒りがわき上がった。
恐怖と羞恥に負けず、おじさんを睨む愛。思いきって叫んだ。
「あなたは最低の変態ですっ!」
これまで生きてきて一番勇気を出した時だったかもしれない。
だがしかし、必死に絞り出した叫びは、おじさんに何のダメージも無かったようだった。おじさんはかえって愉快そうに笑っていた。
そして激しい頭痛が来る。悲鳴を発してしまう愛。
スピーカーから罵声。
「客に失礼なこと言ってんじゃねーよクソガキが!さっさと挨拶しろ!媚びた笑顔でな。やらないと永久に頭の痛いの消さねーぞ?」
もう、反抗は出来なかった。小声で「やります、許して下さい」と訴え、頭痛を止めてもらう愛。
顔を上げ、笑顔を演じる。挨拶の言葉は事前に指導されていた。
来てくれてありがとうございます。いっぱい楽しんで下さいね。
甘えた声で言い終えると、情けなさに自殺したくなった。愛の人生でこんなにみっともない瞬間は今まで一度も無かった。
ここからは、みっともない時間がずっと続くのだ。
おじさんは座り込んで愛の体を観察しだした。鈍痛を感じるように錯覚してしまうほど熱烈な視線が、愛の肌を蹂躙している。何もかも見られている。
おじさんの股のカバーからは、とんでもなく嫌な臭いがする黄色いドロリとした液体が出ている。
まさかあれは精液?
羞恥の極限下の愛に、少女の怒りが戻る。
全く逆らえない無力の身ながらも、おじさんを睨みつける。
まだ、負けてない。自分に言い聞かせる。
お客さんとケンカするんだ、と心に決めたことを、愛はまだ捨てていなかった。
男はニヤニヤが止まらなかった。
車が全く通らない山の中の道路。心地良い陽射しに照らされた木々を背景に、真っ白い肌をさらけ出して歩く少女の後ろ姿。
小さなお尻の、見るからに柔らかそうな肉が揺れている。
細い細い脚は、いかにもスポーツの得意な子らしく軽やかに動く。しかし、上半身はうなだれて苦しそうに見える。
左右に振れる黒いポニーテールの輝きが詩的に美しい。
こんな女の子の裸を見ていられると考えると、男は歓喜で射精してしまう。オナホールからボトボト汚らしい液が落ちてゆく。
男は少し足を速め、アイの横に並んだ。
三角の乳がプルンプルンと揺れている。綺麗な色の乳首が躍る。
アイの顔は羞恥の悲痛な苦悩が浮かんでいる。半泣きの目を何度もこすっているが、涙は止まらないようである。
その目で、男を睨んでくる。「見るな、変態」と言わんばかりの目つき。
もちろん男が目をそらすことは無い。むしろサディスティックな愉悦を増して、露骨にアイの亀頭に視線を向けているアピールをする。
美味しそうな幼い亀頭は、楽しげに躍動していた。
不意に男の口元に、不思議な開放感が訪れた。
これは会話タイムの始まりである。
このショーでは客は発言が出来ないのが原則だが、何度かある会話タイムでは、短時間だが言葉を発してアイと話すことが出来る。
その間はオナホールによる発声機能の制御が解け、自由に物を言えるのだ。
男は喜び勇んでアイに声をかける。
「おいガキ。恥ずかしがってるフリしてんなよ。見られて気持ちイイんだろォ?」
男はアイが黙ってますます羞恥に泣くだけかと予想していたが、意外なことにこちらに顔を向けて反論してきた。
「そ、そんなことありません!恥ずかしくてたまらないんです、お客さんがジロジロ見てるから!女の子なんだから当たり前でしょ!変な勘違いしないで下さい!」
想像よりも生意気な性格。男はアイのことが一層気に入った。
「おいおい嘘つくなよ。何で粗末なチンチンをフルボッキさせてんだ?見られて嬉しいんだろ?ド淫乱ビッチな小学生だぜ、ブヒョヒョヒョヒョ!」
アイはどうやらとても傷ついたらしく、涙を拭う。その姿はすこぶる男を満足させたが、アイはそれで黙りはしなかった。
「な……なんて、ひどいこと、言うんですかっ……うう……ぐすっ……そ、そんな、ひどいことっ、言う大人なんて、会ったこと無いです!おじさん、ロリコンなんでしょっ!ロリコンなら、子供に優しくしようと、思わないんですかっ………!」
思わず男は爆笑してしまった。
真っ向から罵倒されたのだが、あまりにも生意気過ぎてかえって腹が立たない。ただただ、ものすごく面白く思えた。
ガキがここまで言ってくるのなら、こっちも思いきり言ってやろうと意欲を燃やす。
「真面目ぶんなビッチ!猿より性欲旺盛なエロガキなんだよオメーは!普通の人はお外で裸になってフルボッキなんてしないぜェ?頭おかしいド変態だけだぜこんなところでフルボッキすんのは。病気だろ、性欲で頭狂う病気!どうせ毎日オナニーしまくってんだろ?他の小学生はオナニーなんてしないんだけどねェ?」
「そっ………そんなことないよ……」
アイは勝ち気だが、とても素直な性格のようで、男の言葉がことごとく心に刺さったらしい。打ちのめされて声が弱々しくなっていた。
「オナニーなんて、したことない…………性教育の授業で教わったから、オナニーって言葉は知ってる……でも!したことないもんっ………そんなの、しないもん…………!」
男は喜悦した。
アイは本当のことを言ってるだろう。真面目で正直な子なのだから。嘘は言っていないと確信できた。
そうか、オナニー経験は無いのか。
いい情報を聞いた。そう男が思った時、口の周りに違和感があって、言葉が出せなくなった。
会話タイムの終了だった。
男はニヤニヤが止まらなかった。
アイは舗装道から赤土の道に逸れて、見晴らしの良い草原へ。
前後左右から少女の裸体を楽しむ男。
道端の草むらには秋の素朴な草花が幾つも咲いており、小学生の女の子に良く似合う。
アイは何度も涙を拭いながら歩き続けていた。
乳首からは、少量だが清潔感のある白い液が滴っていた。母乳である。
アイは生まれつき母乳の出る体質なのだ。乳首が勃起していると、分泌されてしまう。
思春期の少女の乳は周囲をとても甘い香りで包む。
内股には愛液が糸を引いていた。その匂いも心地良い。
男は精液をぶっかけたくてたまらない。だが、まだ我慢していた。もっといいシチュエーションがあるに違いない、と。
男はニヤニヤが止まらなかった。
周囲は杉林。薄暗く、道は日陰になっている所が多い。
さっきまでの草原と比べ、気温が低い。裸でいるアイにはつらいところである。
真っ白な体を自らの両手で抱いている。
おっぱいや股間を隠すと途端に罰の痛みが与えられるようで、ウエスト辺りをぎゅっと抱きしめながら歩いて、小さな体を縮こまらせて震え続ける。
寒々しい陰気な森の中、アイの肌は雪の様に見えた。男は嗜虐の愉しみに涎をすすりながら見物。
アイは、時おり太ももを掌で擦ったり、口を開いて胸元に息をかけたり、両脚を擦り合わせたりなどする。
自分で自分の体をまさぐっているように見えるさまにはとても興奮させられ、男はついつい射精してしまう。それでもぶっかけはまだ我慢。
今、熱々の精液をかけてやったらどんな反応するか見てみたいところだが。
「助けて……………」
つい、小声でつぶやいてしまった。
日の当たる場所は暖かかったが、日陰は涼しい。半袖だと寒気がするくらいだろう。
そんな中で裸でいる。寒い。アイは最初、しゃがみ込んで身を縮こまらせようとした。なるべく体中に他の部分を接触させ、体温で寒さをしのぎたかった。
だが、即座に頭に激痛。
「痛い……!」
足を止めてはだめなのだ。
歩きながら、両手で肩を抱こうとしたら、また頭痛。胸が客の目から隠されるからペナルティーだと、耳の中のスピーカーから告げられた。相変わらずアイの苦しみへの優しさなど一片も無く、それどころかせせら笑っている。
アイは強い子だが、寒いのは得意ではない。
一度、寒さに負けない子になろうと、冬に半袖、短パン姿で登校したことがあるが、学校に着いた時には熱が出て咳が止まらなくなっていた。
普段は優しい先生とママに、怒られてしまった。それ以来、寒い時期はちゃんとあったかい服装をするよう心がけている。何しろアイは素直な子なのだ。
おかげで寒さへの耐性は鍛えられていない。負けず嫌いな性格が鳴りをひそめ、小声でだが、「助けて」と泣き言を言ってしまう。
ここには居ない両親の顔が脳裏に浮かんだ。助けて、助けて………と、心の中で連呼するアイ。
そしてまた、目をつむると浮かび上がるのは、いじめっ子の稀麗ちゃんだった。稀麗ちゃんにも必死にすがりついてしまう。これまでケンカばかりで彼女に助けを求めることなんて絶対なかったのに。今、この場に現れて救ってほしいと切実に願う。
しかしすぐに、そんなの駄目、と考えてしまう。
今の恥ずかしい自分を誰にも見せられない。
パパには見せちゃいけない。ママならいい………かと思ったが、やはり駄目だと思い直す。娘が知らないおじさんに裸をいっぱい見られちゃったなんて知ったら、ママは傷ついて悲しい思いをする。それこそ自殺してしまうかもしれない。
稀麗ちゃんには絶対に絶対に知られたくない。
稀麗ちゃんにとって愛は、「ムカつく」「生意気」な「真面目ブス」なのだ。それが、「小学生なのにオヤジの前で裸になって金もらうヤバいビッチ」になってしまう。
そんなことになったらもう会えない。
だが、愛は気付く。嘘をつくことが苦手な自分が、こんな目に遭ったことを隠していられるだろうか。
いつかは警察が助けに来てくれて、家に帰れると愛は信じている。
皆、心配してくれるに違いない。しかしきっと、「ひどいことされなかった?」と聞かれるのではないだろうか。
そうしたら愛は、「大丈夫、何もされてないよ」なんて言えるだろうか。隠し事の苦手な愛は。
女の子なのにちんちんがあることは、他の子には隠している。でも、両親と先生方は秘密を知っていて、困った時には相談できる。「隠していていいんだよ。いつか、結婚したい人が出来たら、その人にだけ教えればいいの」と言ってくれる。
だからちんちんのこと、男よりも女に興味があることに関しては、嘘つきでいられる。
でもこれは誰にも言えない秘密だ。一人きりで秘密を抱えたことは、今まで無かっただろう。稀麗ちゃんのことが気になって仕方ないことさえ、保健室の先生には打ち明けている。
話しちゃうな、と愛は思った。
正直に生きてきたから、上手く誤魔化すなんて苦手だし出来そうにない。いやらしいお仕事をしたなんて、ママにも先生にも隠せない。
稀麗ちゃんにも、きっと何もかも話してしまう。そして優しい言葉をおねだりするだろう。一番弱くて情けない自分をさらけ出すのは間違いない。
もう、元には戻れないんだ。残酷な現実を、愛は認識してしまった。家に帰っても、もう元の自分ではいられない。いつでも勝ち気で元気な女の子では、もうないのだ。
かわいそうな子。それか、変態。そういうふうに見られて生きていくしかない。
子供ペニスは限界を越えて熱く、硬くなっていて、ビクビク脈動を繰り返す。それはとても気持ち良かった。
男はニヤニヤが止まらなかった。
山頂へ向かう階段。まだ林の中だが陽は射していてアイはもう寒さに苦しんではいない。
しかし長い階段に息切れしている。運動神経は良くても体力はそれほどでもないのか。日々重労働をしている男にとってはまるで疲れることもないが、小学生にとっては過酷な百段以上の階段。
少しでも足を止めると頭痛に襲われるようで、小休止も出来ないから、相当な負担がかかっているだろう。
猫背になってよろよろと登り、苦しい息で喘いでいる。
そんなアイを下から眺めるのは悦楽極まりない時間であった。何しろうなだれてお尻を突き出しているから、小さな割れ目がよく見える。ねばつく愛液が陽射しに煌めく。
絶景であった。少女の肛門の淡い色も美しい。
そんな時、唐突に会話タイムが訪れた。男の口の封印が解ける。
愉悦の込められた下品で冷酷な声を、アイに浴びせる。
「お前のケツの穴、綺麗じゃねーかァ!しゃぶりてー!」
アイはバッとこちらを振り向き、これまでで一番恥ずかしそうな顔を見せた。同時に両手でお尻を隠したが、それで罰を受けたようで頭を抑えて苦しそうにする。
苦痛はすぐに終わったようだ。足は止まっているが、そのことでは罰の痛みは来ないらしい。会話タイムだからだろう。
涙目で睨んでくる。
「見ないでよっ!」
ストレートに反攻の言葉を発した。
「もう、見ないで!おじさんのせいで………わたしはもう、何もかも……失くしちゃったんだ!これ以上、見るんなら………許さないからっ………!」
子供のくせに、しかも裸をさらしながら、大男に真っ向から対決姿勢。男はちょっと感心させられた。いい度胸だと思った。
かといって優しい気持ちになどならない。アイのキャラクター性には好感を増し、ますます興奮したものの、自分にマイナス感情をぶつけてきたことには寛容になれない。ムカついてぶちのめしたくなる。
ゲラゲラ嘲って、言ってやる。
「何を大声出してやがんだ、チンポコ勃てながらよォ。フルボッキしながら怒るなんてギャグだぞ?おもしれえ、グヒョヒョヒョヒョ!」
アイとしては相当思い切った言葉だったのだろうが、こちらの反撃に自尊心が粉砕されたようで、うつむいてしまう。同時にペニスを手で隠そうとして、罰の頭痛をくらってのたうち回っていた。
裸の美少女は、滑稽極まりない姿もまた、とても可愛らしい。いつまで見ていても飽きない。
「もう許してよ…………」
愛は心の中で、お客さんに訴えていた。
最後のプライドで口には出さずにいたが、内心で何度も乞うていた。
おじさんへの怒りは消えていない。それどころか、恨みの気持ちさえあることを、愛は自覚していた。
人を恨むなんて、愛ははじめてだった。こんな感情は持ちたくなかった。しかし恨み、憎まずにいられない。
何故なら、稀麗ちゃんへの恋が喪われてしまったから。
こんな自分が、稀麗ちゃんに告白して恋人になるなんて、絶対出来ない。告白してフラれたなら、まだあきらめられる。しかし、告白もしてないのに失恋してしまったのだ。
おじさんのせいで。
闇のような感情。それを、ぶつけた。だが、全くおじさんには通用しなかった。簡単に負かされてしまった。
もう何をしても勝てる気がしない。もうこれ以上傷つけないで、とお願いすることしか思い浮かばない。でもそんなことを言ったら、ますます笑われるだけなのはよくわかっていた。
一方的にいやらしいことを言われ続けて、会話タイムが終わる。また階段を歩かなくてはならない。
持久力に難のある愛。息がとても苦しい。脚がガクガクして、折れそうしまいそうだ。
耳の中のスピーカーの声は、
「階段終わったら休憩あるからな。頑張れや。弱っちいガキだなァ、ほら頑張れ頑張れ。」
と、勝手なことを言ってくる。
愛は小声で
「頑張ってるよ……!黙ってて……!」
と言って、ひどく笑われた。
何を言っても笑われてばかりだった。
みじめでみじめで、自身も希望も消え失せてゆく。それでも愛は、ほんの少しだけ思っていた。
勝ちたいな、と。
男はニヤニヤが止まらなかった。
山の頂上は広場になっていて、ベンチにアイが腰掛けてうなだれている。
まだ、息が苦しそうである。汗でしっとりした黒髪。
アイが座っているベンチの横にももう一つ、ベンチがあるが、男は別に全然疲れていないので座る必要が無い。ただ小さなアイをよく観察したくてしゃがんで眺めたりする。
アイは、横にリュックを下ろしている。今まで隠れていた背中が露出しているのだ。それを見たくて男は背後に回った。
細い背中はやはり真っ白く、とても清らかだった。汗の伝う美味しそうな背中。可能なら存分に舐め尽くしたい。そして噛みつきたい。
ふと、アイが動いて、リュックを開けて中を探り出した。何か指示があったらしい。
取り出されたのは赤い可愛い財布。
アイは疲れ切った脚で立ち、フラフラ歩く。その先には自動販売機。小銭を入れて飲み物を買った。
ベンチに戻って、一口、二口飲む。喉の渇きが癒やされて、アイの表情が少しだけ安らいだ。裸の少女が飲み物を飲む姿はたまらなく可愛らしく、男の股間に多幸感を与える。
不意にアイがびくっとなり、飲み物を横に置いて下腹部を抑えた。身をのけぞらせて、何かに耐えている様子。
見ていて男にはわかった。飲み物に何か薬が入っていたのだ。どうやらアイは尿意に襲われているようである。羞恥が高まり、涙がポロポロこぼれる。
そして、もう耐えられなくなったアイは、地面にしゃがみ込み、かすれる声をふり絞って、
「見ないで下さい…………」
と言うや、しゃああああ、と清冽な音を立てておしっこをした。爽やかで甘い、ふたなり美少女のおしっこの匂いが立ち上る。
キラキラ輝くおしっこは靴を濡らし、地面に流れる。放尿が終わった時、アイは泣いて嗚咽していた。
もう男は我慢出来なかった。ぶっかけてやる。オナホールを思い切り強く握りしめる。それが追加料金使用の合図だ。高性能オナホールの内部設定が切り替わったのを感じ、男は全てを出し尽くす勢いの射精をした。
大量の精液は下に垂れず、宙を高速で飛んでアイに直撃した。男の射精量はかなり多い。小さなアイの全身が、一瞬で粘度の高い汚液まみれになった。
「あ、あ、あ………!」
言葉にならない悲鳴。幼い顔に気が狂いそうな表情を浮かべている。
アイにとっては見るのも触れるのもこれが初めてとなる、男の精液。それが自分のものなのだ。これはもう、結婚したようなものではないか。
もうオナホールは元通りの設定となってしまって、もう一度ぶっかけることは出来ないが、男の深い
充足感はいつまでも薄れない。アイを所有物にしたと感じられる。
アイは躍起になって、両手で前髪や肩やおっぱいの精液を払い落とそうとしているが、ねばーりと濃厚な男の精液はちっとも取れない。
だが、指示があったようで、ベンチのリュックの中から大きなタオルを取り出し、それで体を拭いだすと、簡単に精液が垂れ落ちていった。
これも超越的な技術が用いられているアイテムなのだろう。ごく短時間でアイの身から、男の精液はほとんど拭い去られてしまった。
これには男はがっかりさせられる。
だが、アイがタオルをリュックにしまってから、指示されたのだろうが空いているベンチに寝そべった姿には、歓喜した。まるで男を誘っているように見える。
アイはこちらに目を合わせない。いくら無遠慮に見てやっても、アイの顔が向いている方に回り込んでオナホールを見せつけてやっても、睨んでこない。
どうしたのかと男が訝しんでいると、アイはおずおずと小さな小学生ペニスを小さな右手で包み込み、その手を上下にゆっくり動かし出した。
オナニーしているのだ。
オナニーはしたことないんじゃなかったか、と男は疑問を覚えたが、明らかに不慣れな手つきを見て、初めてに違いないとわかった。指示された通りにしているのだろう。
アイの可愛い、苦悶しているような声。それがすぐに甘い媚声に変わる。とても気持ちいいようだ。
小学生のくせに、知らない男の前で初オナニーして快楽に溺れてしまうとは、やはりふたなりは生まれつき淫乱な生物なのだと見ながら冷笑する男。
アイは生まれてはじめての体験に夢中で、うっとりと蕩けた顔になっていて、よだれまで垂らしている。子供ペニスをしごく手は決して止まらない。空いている左手でおっぱいを弄り、乳首までしごきはじめた。
男の鼻息の音は聞こえているはずだが、もう恥ずかしい自分を隠そうとしない。強烈な快感に、隠す余裕がなくなっている。アイの様々な体液の香りをたっぷり吸い込んで、男も何も考えられなくなっていて、血走った目でひたすら見ていた。
そしてアイは射精した。透明感のある、とてもあたたかそうな汁が、細く筋を描いて飛ぶ。アイは精液まで可愛らしかった。
ぐったりして動かなくなったアイ。苦しそうな息だけが続いている。その顔にはもう甘い至福は無く、虚無と自己嫌悪と深い悲哀が浮かんでいた。
男は半分無意識にオナホールを握りしめる。
初めての罪深い行為に傷ついているアイを、腐敗した男の精液が覆い尽くした。
「すごい………なんて気持ちいいんだろう……」
愛はオナニーのことは、知識としては知っていたけれど、体験したことはなかった。
想像していたよりはるかに気持ちよかった。本当に天国にいるみたいだった。
稀麗ちゃんの顔が浮かぶ。微笑んでくれていた。想像の中の稀麗ちゃんは、まるで愛に恋しているような顔をしている。ますますちんちんが幸せになって、体中がポカポカ熱くなっていく。
おっぱいをさわるのも気持ちいい。おまんこをさわるのも幸せ。
射精も、極上の解放感だった。愛は夢精はよくするけれど、起きていて射精したことはこれまでなかった。一度覚えたらやめられない気持ち良さ。
だが、すぐに気持ちが暗澹となった。
小学生なのに、こんなことをしてしまったんだ。指にまとわりついた自分の精液を見て、もう取り返しのつかないことをしちゃったんだと愛は思った。
自分が世界で一番恥ずかしい女の子だと思った。絶望に心が沈んで、自殺したいと思った。
そこへ、無慈悲におじさんの熱くて気持ち悪い精液が降り注いできた。
男はニヤニヤが止まらなかった。
緩やかな下り坂。木々の合間に線路が見下ろせる。
アイはとぼとぼ歩いていた。疲労の感じられない足取り。さっきの飲み物に疲れを消す薬も入ってたのだろうか。
しかしアイの表情は虚ろで、夢の中にいるようにとろんとした眼をしている。始終、うっとりしたような溜め息を漏らしていた。量の多い愛液が脚の間をダラダラ垂れ続ける。
見ているこちらが気持ち良くなるような、とても蠱惑的な姿だった。
そこに会話タイムが来た。
「お前、女にしてはかなり精液の量多いじゃねーかよ。やっぱ体がエロく出来てんだなァ?初オナニー、気持ちよかったよなァ?相当アヘアヘ感じまくってたもんなァ?」
「きっ…………気持ちよくなんか……なかったもん………」
その瞬間だけ、アイの瞳に弱々しい反抗心が灯った。
だが、それは直後に消え失せる。もう勇敢な少女はいない。それは、頬に涙をつたわせる無力な愛玩人形になっていた。
「嘘です……………ごめん、なさい………わたし、嘘を言いました………すごく、本当に………気持ち良かったです…………………」
「そっか、わかっちゃった………」
愛はぼんやりと歩き続ける。足元の落ち葉のサクサクという音が、遠い異世界から聞こえるような気がしていた。
勃起しているちんちんが、熱くて溶けそうに気持ちいい。
射精の素晴らしさを覚えてしまった体が、淫らな欲求に対して無力になっている。もう一度、硬くなったちんちんを握りしめて、快楽を味わいたい。射精したい。
いっぱい射精したいよぉ………心のうちで繰り返していた。まだ生き残っている羞恥心が、欲望を留めている。おじさんの前で、みじめな本当の自分を見せることは出来ないと。
早く自分の部屋に帰りたい。
一人になったら、好きなだけオナニー出来る。射精したい、早く。溶けそうなちんちんからとろとろべたべたの精液をたくさんたくさんお漏らしするの。
一回じゃ足りないよ。三回はオナニーしたい。ううん、精液が出なくなるまで何回だって。
早く、早く部屋に帰りたいよぉ。
うっとりと喘ぎながら、哀しくてたまらなくて涙をこぼす愛。
もう何も考えられないくらい多幸感に満ちた表情で、涙を拭った。罪悪感に自虐心が膨らんでゆく。
快楽を切望する愛と、そんな自分を責め、軽蔑する愛が同時に存在していた。高まる性欲に身を火照らせながら、冷たく暗い想いに苛まれる。
これがわたしの正体だったんだ。愛はそう思った。
真面目でいやらしいことは大嫌い。そういう性格のつもりでいたけれど、ほんとはそうじゃなかった。生まれつきのビッチだった。おじさんは正しいことがわかってたんだ。
家に帰っても元の自分に戻れないなんてさっきまで悩んでたのがバカみたい。今まで思ってた自分は、偽物の自分なんだもん。
愛は、これまで色々なことに憧れ、夢見てきた。アイドルになりたいとか、中学生になったら部活をやって日本一を目指したいとか、看護師さんになりたいとか、農家の人になりたいとか。
だが、もう、何もかもあきらめていた。芽生えた新しい自意識に支配されてしまっていたから。
わたしは、男の人にいやらしく愉しまれる為に生まれて来たんだ。
わたしは男の人たちの射精に利用される道具。せいぜいペット。まともな人間なんかじゃない。なりたい自分になって、生きたい生き方をする資格なんか無いんだ。
生まれてきて、今までいっぱい色んなことに出逢って、頑張ってきたのも、今のこの時のため。
おじさんに、裸を見せるためなんだ。
愛の胸のうちから、希望の灯が消えてゆく。明るく元気な女の子に戻ることは、もう出来ない。家に帰りたいとも、もう思えなかった。
これからは、男の人にわたしを見てたくさん射精してもらえたらいいんだ。死ぬまでエッチなお仕事して暮らしていくだけ。もう、何かを望む気持ちはいらない。
真っ暗な感情を抱えながら、愛の顔は幸せそうで、よだれをすすりながら無自覚につぶやいていた。
「オナニーしたぁい…………」
男はニヤニヤが止まらなかった。
ゴール地点。ハイキングデートの終わりは、山の麓の小さな無人駅だった。
木造の駅舎の前で、アイからお別れの挨拶をされる。
指示された言葉なのだろう、淫らに紅潮した顔に微笑みを浮かべ、上目遣いでこちらを見ながらこんなことを言った。
「今日は、とっても楽しかったです………また会いたいな。いつか、セックスしましょうね。ばいばい。」
アイが駅の中へ去っていったら、それでショーは終わる。男は当然、ここで我慢していた最後の追加料金を使った。
黄ばみきった白濁液をアイの全身にぶちまける。昨日まで男の精液を知らなかった、穢れなき白い肢体に。
「感謝しなきゃ……………」
やっと、ショーの終わりの時が近づいてきた。木立ちの中の階段を下りて辿り着いた、小さな駅。
耳の中のスピーカーから、「よかったな、ここでゴールだぞ」と告げられる。
やっと、おじさんに裸を見せる時間が終わる。救われる気持ちはあった。
だが、愛の心はもっと別のことに支配されていた。オナニー願望である。
早くしたい、早くしたい…………もう、今、しちゃおうかな…………そんな気持ちにあらがい、ついペニスを握ろうとする手でぎゅっと太ももを掴む。
ずっとそんなことをくり返し考えているうち、いつしか頭に稀麗ちゃんの顔が浮かんでいた。
稀麗ちゃんに射精したい。わたしだって、おじさんみたいに女の子の裸を見ながら射精したい。稀麗ちゃんに向けて精液を飛ばしたい。
もう、罪の意識で妄想を我慢することは、愛はしなかった。我慢なんて出来なくなっていた。
不道徳な欲望はエスカレートしていく。
稀麗ちゃんとセックスしたい。愛の心には、その言葉がはっきり浮かんでいた。今までなら、絶対にそんな言葉を明確に思い浮かべることはしなかった。
そんな自分を許しはしなかった。
しかしもう生真面目に、いやらしい願望を抑え込むことなんて、愛はしない。
これがわたしの新しい夢。いつかかなえたい希望。
男の人の性欲の犠牲になるためだけに生きていくわたし。だったら、わたしだって女の子を性欲の犠牲にしたい。
いつか絶対に犯してあげるよ、稀麗ちゃん。
ショーの最後に、最高に恥ずかしい挨拶を言わされる。
もう残っていないと思っていた自尊心が傷つけられる。稀麗ちゃんの妄想で夢中だった愛も、この時は悲しかった。
男の人とセックスしたいなんて、そんなはずないのに。愛の心の闇が、一層深くなっていく。そして、弱まった心はより強く想い人への愛欲に焦がれた。
オナニーする時は稀麗ちゃんのことをいっぱい考えよう。もう遠慮しない。稀麗ちゃんを、わたしの射精のためのおもちゃにしてあげるんだ。
嗜虐的な悦楽に浸る愛に、熱い腐乱した汚濁液が浴びせられた。瞬時にして、黄色い粘液にまみれた愛の体。
愛の何倍も量が多く、何倍も濃厚な精液でネバネバにされた。
それで思い知らされる。自分は犯される側だと。何で思い上がっていられたんだろうか。わたしが稀麗ちゃんを犯すだなんて。二人とも犯される役しか出来ないのに。
もう、愛には虚無しか残っていない。ただ切実にオナニーを欲するだけの、美しい人形になっていた。
アイが駅舎に入ってゆく。小さなお尻の美肉が揺れる。
それを記憶に焼き付けようと凝視しながら男は決めていた。
金を貯めて必ずアイをレイプする。しかしそれだけでは満足出来ない。
切り刻んで柔肉を喰らい尽くす。血まみれのアイを想像して生唾を飲み込み、男は尋常でない執着を燃やしていた。
秋の陽に溶ける雪人形