籤引き

神はいるとか
救いはあるとか
そのような主張には賛同しかねる
現実はどうだ、救われた人がいれば
救われなかった人もいる
神がいるのなら、神に意思があり
作為的に救う人を選んでいるということだ
これが神が差別をすることの証明だ
俺はそんなものを信仰する気はない
信仰すれば救われるというのは(まやか)しだ
信仰していたのに救われなかった
そんな人間は腐るほどいる
信仰しようとしまいと、それは人間が
決められることの埒外にあるものなのだ
(くじ)運が悪かったばかりに救われませんでした
はい、そうですかとなるか?ならないだろう
信仰とは意識と無意識の狭間にあるもの
無意識に傾く時にその陶酔は生まれる
だが俺にはそんな陶酔は必要なく
差別的な神も作為的な救いも必要ない

籤引き

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  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-10-14

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