マンデリシュタームに捧げるソネット

不幸が不幸を呼びまねき
疲れを知らぬ宿命の振子が
ぼくのうえに揺れて
ぼくの運命となろうとする時
振子は激しく揺れ動き 荒々しく止まり
紡錘はすべり落ちる
もはや会うことも約束することもできず
避けることも許されない。

​──オシップ・エミリエヴィチ・マンデリシュターム


陰険な運命の悪戯に
ぼくは途方に暮れ
短い溜息をもらした

痛めつけられることがつづくうち
ぼくの感覚は鈍くなっていき
傷だらけになっても気づかなかった
それを誰も教えてくれなかった

会うことも約束することも許されぬ
そんな生を何が面白くて生きねばならぬのか
生きることも死ぬことも億劫なぼくは
また一日を惰性でやり過ごす

あらかじめ決まっていることのように
几帳面に運命は到来する、誰のためでもなく
なんの報酬もなく、ぼくは無言で耐えているだけ

マンデリシュタームに捧げるソネット

マンデリシュタームに捧げるソネット

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-08-30

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