断罪禊推進委員会について
断罪禊推進委員会についてのレポート
断罪禊推進委員会(以下、断罪委員会)は正式に実在した記録が無い団体である。委員会所属者が誰か、実在するのかさえも分からない。断罪委員会による被害は多数見られ、全てに殺人が起こっている。被害者数は現在☓☓☓人と報告されており、全国に被害が見られる。被害者の共通点は見られないが少数の被害者の自宅から断罪委員会への勧誘らしきチラシが見つかった。チラシには断罪委員会への連絡手段と思われる電話番号が表記されていたがその番号は既に使用されていなかった。
被害者の遺体の多くから刺殺、斬殺、絞殺、極稀に殴殺と推測されている。刺殺体にはナイフからアイスピックなど、様々な傷口があり、凶器の断定が難しい。斬殺体はほとんどが首の頸動脈を切られ大量失血により死亡している。絞殺体も刺殺体と同様、索条痕、扼殺の痕の両方のケースが見られる。殴殺体には全身に打撲痕が見られるが、ハンマーなどの鈍器の痕より1つ1つの痕の範囲が広く威力が弱く見取られ、凶器は鈍器では無いと推測されている。犯行場所は被害者の自宅や、人通りの少ない路地裏、深夜の公衆トイレの中など、人目につかない場所での犯行がほとんどであり、犯行現場、犯人の目撃情報が未だに無い。犯行現場には凶器も指紋も残されていない。防犯カメラの映像にも犯人らしき人物は映っていない。現在、調査中である。
断罪禊推進委員会について
現在、インターネット上で都市伝説あるいは怪異と噂されている断罪禊推進委員会。3年前からちらほらと起こり始めた非現実的かつ非科学的な連続殺人事件。これほどまでに人の興味をそそるものは無いだろう。その反面、当委員会に関しての明らかな情報は全くと言ってよい程に無い。ネットに蔓延る情報の大半が根も葉もないただの噂である。
今のところ被害者の自宅から見つかったチラシが最も有益な情報ではないだろうか。その内容は委員会への勧誘。「共に御霊を清め、共に罪を断ちましょう」と言った趣旨と、典型的な宗教チックな文章が綴られている。そして、そこに記されている電話番号は使われていない。しかし、電話番号の横には「御罪まで」と表記されている。「御罪」というのは委員会の責任者の名前と捉えるのが妥当だろう。御罪という姓は存在しないため、名、あるいは偽名の可能性が高い。
ネット上での噂の一例では、勧誘には他の媒体もあるのではというものがある。例えば、テレビのコマーシャルだったり、ポップアップ広告、または直接電話がかかってくる、などが噂されている。また、それらを体験すると確実に被害に遭うとか。しかし、もちろんそんな広告や通話履歴は確認されていない。個人的には某フラッシュゲームや「白いヒトガタ」、「042933964230」などの都市伝説や過去の事例と混同した完全なる作り話だと信じている。
上記の通り、他のものもどれもこれも所詮噂、といったところだ。ただし、このような非現実的な事件、オカルトを信じざるを得ない状況では馬鹿にできないのもまた事実。私はこれからも個人的にこの事件を追っていこうと思う。
オカルトライター 神田
断罪禊推進委員会について