キミ想ウ夜二、星掬ウ。

きみがぼくを想う夜に。
ぼくがきみを想う夜に。
ぼくたちは星を掬う。


光が見えない夜をひとり、彷徨っていた。
何も音が聞こえない、静寂の夜。


ひとり、目を閉じれば世界から離れられた。
ひとり、俯いてはものかなしげに映る自分がいた。


何かを想うたびに、涙が溢れた。
記憶が呼び起こされる度に、想いが込み上げてくる。


世界の孤独をひとりで抱えているかのように、重たかった。


そんなとき、きみはぼくを呼んでくれた。
そんなとき、ぼくはきみのやさしさに触れた。


冷え切った身体が、少しずつあたたかくなってゆく。


夜が、きみの色になってゆく。
きみが夜になってぼくを包むから、ぼくはまどろんでゆく。


きみがぼくを想うたびに
ぼくは、ぼくになってゆく。


ぼくがきみを想うたびに、
きみはきみになってゆく。


きみがぼくを求めるとき、ぼくはきみを求めたい。
ぼくがきみを求めるとき、きみもぼくを求めてほしい。


『そばにいたい』と、伝えあった夜。
ぼくはきみのこころに、はじめて触れた。


ぼくにこころがあることを、きみは気づかせてくれた。

夜は長くて不安になるけれど、
ぼくをきみが想う夜なら、
きみがぼくを想う夜なら、
やさしさで夜を溶かすことができると思うんだ。


きみがぼくを想う夜に。
ぼくがきみを想う夜に。
ぼくたちは星を掬う。

キミ想ウ夜二、星掬ウ。

キミ想ウ夜二、星掬ウ。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-08-25

Derivative work
二次創作物であり、原作に関わる一切の権利は原作権利者が所有します。

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