ものすごく好きだった子から、実はものすごく嫌われて居た、という事
暑い、熱い、陽炎のような記憶
二年間、思いを寄せて居た子に
何度も、この胸の内を直接明かそうと
でも出来なかった
後になって
その子が、私を嫌って居た
それも、かなり激しく嫌って居たらしい、という事を
偶然、本当に偶然
知ってしまった
嗚呼、暑い
どうして暑くなると、思い出すのだろう
そうだ、それは
あの子が、確か、八月生まれだったから
胸を焦がした思いが
熱い
ゆらゆら揺れて居る
ゆらゆら
ゆらゆら
ものすごく好きだった子から、実はものすごく嫌われて居た、という事