ファッション
友達の葬儀の二次会で、僕は初めてダンスホールに行った。そこにいた人たち-僕の友達の友達-は、とても仲良くなれそうもなかった。
その必要以上に大きな笑みに僕はたじろぎ、一緒に喫煙所に行ってしまった。彼らはただ笑って煙を吐く。僕がドアに近づいても、気付きもしない。
外は快晴だった。僕はタバコを持ったまま、ジェットコースターに乗った。吐き出す煙が飛行機雲のように白く尾を引くので、天国にいる(はずの)友達に、何か書いてやろうと思った。コースターの軌道は、僕の意思とは無関係に、勝手な事を書く。
しかし、それを見上げた僕は、足すべき言葉の一つも見いだせなかった。
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