たましいの叫びを聞いていた
両耳の奥の方で繋がった空洞に
終わりなくこだまするその声を
夏の朝は穏やかに包み込んで
そのまま連れ出そうと扉を開ける
目の前に広がった空の色も
雲のかたちも
森の緑も、水の青も
申し分なく美しかったから
僕らは抗う理由を見つけられず
誘われるがままに飛び立った

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-07-13

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted