卒業式

温かい日差しが僕らに
降り注いでいる
桜の蕾も次の春を待ち侘びている
今まで通ったこの道を
最後の制服着て走ってる
いつもの交差点、赤い自転車の君の後ろ姿が見えた
偶然に出会って一緒に過ごした日々にありがとう
明日から会えなくなるのは淋しいね
昨日の電話で泣いていた君に声をかけることできない
そんな時、振り向いた君が僕を見て見せた笑顔
あぁ、時間よ止まれ
少しだけでいい
誰にも気付かれずに
君を抱きしめて、キスする時間を僕にください

校舎から中庭に降り注ぐ沢山の紙吹雪
後輩達から卒業生への最後の贈り物
そんな中シャンパンシャワーを身体に浴びて大騒ぎのあなた
私はそんなあなたを窓から見つめてる
ふたりが出会えて、ここでの沢山の思い出にありがとう
明日から会えなくなるの淋しいね
あなたはいつでも、学校の中でみんなに笑顔を振りまいていたね
その瞬間、あなたと目が合って胸がキュンとなった
あぁ、時間よ止まれと願った
少しだけでいい
誰にも気づかれずに
あなたを抱きしめて、キスする時間を私にください

卒業式

卒業式

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-01-29

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