【「僕は友達が少ない」二次小説(エロ)】『夜空、性の悩みを抱える』

「僕は友達が少ない」のエロ二次小説です。
キャラ崩壊なし。原作の雰囲気を壊さないように書いています。
エロ度高め。後悔はさせませんので、こういうのがお好きな方はぜひ読んでみてください。

【はがない】夜空、性の悩みを抱える (夜空と星奈をレズらせてみた)

【はがない】夜空、性の悩みを抱える (夜空と星奈をレズらせてみた)

いつも通りの放課後。隣人部の部室には俺と夜空が先に来ていた。
理由は分からないが夜空は落ち着かずそわそわしている。昨日から何か様子がおかしいのだ。
特に活動が無いときには読書をしていることが多い夜空だが、分娩室の前で赤ちゃんが産まれるのを待つ夫のように落ち着きが無く、本など手に付かないようだった。
ガチャリと扉が開いて、次に入って来たのは星奈だった。
「あら、まだ二人しか来て……」
「肉話があるちょっと来い」
星奈が足を踏み入れるや否や夜空は句読点無しの早口でそう言い、手を引いて外に連れ出した。
部室には俺だけが一人取り残された。なんだ、星奈を待っていたのか。いつも仲の悪い二人なのに、何の話やら。
興味はあるが俺に聞かれたくないから外に行ったのだろう。まさかついていく訳にもいかない。
読者も興味があるだろうが、俺の一人称ではお伝えすることができない。ここから三人称にするので、読者のみなさんはどうぞ二人の内緒話をお楽しみください。
 
     ☆

「ちょ、ちょっと夜空、どこ連れてくのよ!?」
夜空は星奈の手を引きずんずん歩いていく。片手を取られているので星奈はつんのめって転んでしまいそうになる。
人気のない園庭に来ると、夜空はベンチに座るよう促した。星奈が座ると夜空も隣に腰掛ける。
「何なのよもう、こんなとこ連れて来て。部室でできない話なの?」
夜空はキュッと唇を引き締め、真剣な顔をしている。
「……肉、お前に、その、そ、相談がある」
いつもいがみ合ってばかりいるので頼み事はしにくいのか、夜空はつっかえながら言った。星奈が眉を寄せる。
「何よ、あんたがあたしに相談なんて初めてね。それで昨日から様子がおかしかったの?」
「き、気付いてたのか……?」
「気付くも気付かないもあんたず~っとそわそわしてたじゃない。こっそりやってるブログが炎上でもしたのかと思ったわよ」
「う……」
夜空の額に縦線が入る。
「で、相談って、何?」
自分から連れて来たくせに、夜空は肩をビクッと震わせた。もごもごと口ごもる。
「何? そんなもにょもにょ言っても聞こえないわよ、はっきり言ってよ、はっきり」
夜空はうつむいたまま口をパクパクさせているだけで、言いたいことが声にならない。
「あたし忙しいんだから、言わないんなら部室に戻るわよ」
星奈がベンチを立つ。戻ってもゲームをするだけなのだが、夜空に用件を言わせるためだ。
「わ、私は!」
星奈を引き止めるため、夜空は声を張り上げた。
ふう、やっと口を開いたわね……。
歩き出そうとしていた足を止め、星奈がベンチに座り直す。
「わ、私は……」
「そこは聞いたわよ、続きは?」
「わ、私は……ふ、ふ、ふか……」
残り少ない歯磨きを捻り出すように、夜空は必死で言葉を絞り出した。
「私は……ふ、ふ、ふか、不感……症、か、かもしれない……」
口をポカンと開いたまま星奈がフリーズした。夜空はうつむいて微かに震えている。
そのまましばらく会話のない時間が過ぎる。
「ふふ……さすがだな肉。こんな告白をしたというのに無反応とは……ダメージの与え方をよく知っている。正直ノーリアクションが一番つらい……」
「い、いじわるで黙ってんじゃないわよ。頭ん中で想定してた相談事のベスト100にも入ってない内容だったから、面食らってんのよ」
自嘲気味に笑う夜空に、星奈が慌ててフォローする。
「あんたの口からそんな言葉が出てくるとは思わなかったわ……なんでそう思うわけ? まさかロストバージンしちゃったんじゃないでしょ?」
「ち、違う……」
「じゃあどうしてそう思うの?」
「……」
硬く握った拳を膝に当て、固まってしまう夜空。
うーん、話が話だけに、口が重いなあ……。あたしが聞いてかなくちゃダメか……。ずるいわよね、いやらしい言葉人に言わせるんだから。
「エッチしてないんなら、自分で勝手にそう思ってるしかないじゃない。あんた、オ……オナニーはするんでしょ?」
赤い顔をして星奈が聞く。「オナニー」というところで夜空はピクッと肩を震わせた。
「言いなさいよ。恥かしがることないわよ、あたしだってしてるんだから」
夜空は小さく頷いた。
「それでどうして不感症なんて思うわけ? 気持ち良くなんないの?」
「……き、気持ち良くはなる……」
あーもー、ポツリポツリとしか話さないわね。いちいち聞いてあげないといけないのかしら。
「気持ち良くなるんなら問題ないじゃない。ちゃんとイケるんでしょ?」
「イ……イケ……ないん、だ……」
星奈がぐっと息を詰まらせた。なるほど、そういうことか。
「うーん……あんた健康そうだし、そんなことないと思うんだけどねえ……。やり方が悪いんじゃない? あんたどんな風にしてるのよ?」
「ど、どんな風にって……」
「どうやってオナニーしてんの?」
すでにほんのり赤かった夜空の顔が、火が出そうなほど真っ赤になった。
「ゆ、指で……」
「そりゃそうでしょ。足でやる人いないし、舌が届くんなら軟体芸で雑技団に入れるわよ。理科ならへんな道具使ってるかもしれないけどね。あんたが相談したいって言ってきてんだから、ちょっとは自分から喋んなさいよ。あたしが恥かしくないとでも思ってんの」
ちょっと怒った調子で星奈は言った。確かにその通りである。反省したのか、夜空が顔を上げる。
「ゆ、指で……ク、ク、クリ……クリトリスを……」
羞恥に頬を染めながら途切れ途切れに話す夜空。ビデオを撮っておけば裸無しでもAVになりそうなほどそそるものがある。
「そう……指は入れないの?」
「い、入れたことない……恐いから……」
星奈は溜息をついてベンチに背をもたせ掛けた。
「そうなの……あたしは入れるけどなあ。でもクリちゃんだけでも普通イケるよね。何がいけないのかしら……」
普段仲の悪い二人だが、女の子として星奈は親身に相談に乗っていた。
「わ、私は、不感症……なんだろうか……?」
「うーん……勘違いじゃないかと思うんだけど、話聞いてるだけじゃよく分かんないわね。どうしたらいいのかしら……」
「そ、そうなんだ! 私も一生懸命どうしたら検証できるのか考えたのだが、考えるだけじゃどうしようもないことに気付いたのだ!」
夜空が急に勢いづいて喋りだす。
「そうよねえ、実際に確かめるしか方法無いわよねえ」
「分かってくれるか」
「分かるも何も……え? 実際にって……? え? ええ!? あ、あんた、ひょっとしてあたしとそれを確かめ合おうっての!?」
夜空が晴ればれとした顔になる。
「言い出しにくかったがそういうことだ。頼む、協力してくれ」
「あ、あんた自分の言ってること分かってんの!? レ、レズってくれって言ってんのと同じじゃない! な、何であんたと……」
「さっき言ってたじゃないか、実際にやってみるしか確かめようがないと」
星奈が、はあああああと深い溜息をつく。
「言いました、言いましたけど、何であたしなのよ? あ、理科! 理科の方がいいじゃない! あの子の方がずっと得意よ、こういうこと」
夜空が溜息をつきつつ首を振る。
「その通りだ。確かに理科の方が適任だ。あいつなら得意の科学技術を使って専用の測定機器を製作し、私の身体を隅から隅まで調べてくれるだろう。そしてオールカラー百ページくらいの詳細な報告書を書くのだ。学研のこども図鑑のように図や写真が満載のやつだ」
「そ、それは嫌ね……」
「データを消せといっても理科は絶対にどこかに隠すだろう。そして数年後ネットに流出するのだ。そうなったら理科を殺し町中に放火して私も死ぬ」
「分かったからそう思いつめないでよ。理科がダメなら幸村は……何か小鷹に喋っちゃいそうだし、小鳩ちゃんとマリアは論外……ケイトはそんなに親しくないし……消去法であたしが残っちゃうわけか」
まいったといった感じで星奈が肩をすくめる。
「しょ、消去法ではない!」
夜空は力を込めて言った。
「どういう意味よ? あんた隣人部以外頼める人いないじゃない」
「で、でも消去法じゃない! 検証のためとはいえ、わ、私も初めて人に身体を許すのだぞ! 誰でもいいってわけじゃない! 相手は選ぶ!」
赤い顔して夜空はじっと星奈の眼を見つめた。瞳から真剣さが伝わる。星奈は頭を掻いた。
「悪かったわよ、変な言い方して……。ふーん、そういう風に思ってくれてるわけ。言いたいこと分かるわよ。あたしもあんたのこと好きじゃないけど、見た目は非の打ち所のない美少女だし、身体が触れても嫌悪感ないと思うわ」
いがみ合ってはいても、互いに相手の容姿は認めているようだ。
「行きがかり上断われなくなっちゃったわね……。いいわよ、協力してあげる」
「そ、そうか。恩に着るぞ」
夜空が胸に手を当て、安心してホッと息をついた。
「で、どこでやるの? あたしん家ダメよ。ステラに聞き耳でも立てられたらヤバすぎるから」
「実は今日、私の両親は親戚の披露宴に行っていて不在なのだ。一泊するそうだから一晩中うちには私一人きりだ」
「もっと前に言いなさいよそんなことは! あ、あんたそれで昨日そわそわしてたのね!?」
「すまん、昨日で言った方がいいことは分かっていたが、どうしても勇気が出なかったのだ」
「言ってくれれば着替えとか用意できたのに……。いいわよもう! 今日あんたの家泊まるからね! 下着とパジャマ貸しなさいよ! レズるけど服貸すのは嫌とか言ったら承知しないからね!」
 
     ☆

「あんたん家って本当に古書店だったの……。古そうな家ね……」
学校からバスで十分、停留所から歩いて五分のところに建つ夜空の家は、趣のある木造の古書店だった。一階の半分が店舗で、残り半分と二階が住居になっている。今日は店番が居ないので閉まっていた。
「古くて悪かったな。築六十年だ」
「へえ、でも造りは立派ね。重要文化財みたいだわ」
「建てたばかりの頃は近隣で一番立派な家だったらしい。今でも床がきしんだりはしないぞ」
裏に回り住居用の玄関から家に入る。黒褐色の壁や床には時代が染み込んでいるが、全くガタはきていないようだ。
「老舗の旅館みたいね。古書店がつぶれたらボーリングして温泉が出ないか試してみたら?」
「良いアイデアだが、残念なことにそこそこ儲かっている。うちは希少本を扱っているからな。ネット時代になって背取りの客が増え、高い本が売れるようになった」
背取りとは古書店で稀少本を購入し、ネットオークションで売りさばく商売のことである。近代的なネット技術でアナクロな古書店が儲かるとは、何が吉と出るか分からない世の中である。
二階に上がり、ふすまを開けて夜空の部屋に入る。ベッドと机と本棚以外際立って目に映るもののない部屋。女の子らしさが微塵もない、見事に殺風景な部屋だった。
「予想はしてたけど飾りのない部屋ねえ……。花があるのが救いね」
ベッドの枕もとの棚に花瓶が置かれ、花が生けられている。百合に薔薇にカーネーション、かすみ草などがあって、それなりに華やかである。
「気を遣って生けてくれたんでしょ。心遣い感謝するわ。ベッドもきれいだし……シーツ新品? 初めて女の子を家に呼ぶ男の子みたいね」
夜空が顔を赤くした。ベッドは皺ひとつない真新しいシーツがひかれている。実は枕も新品である。花もシーツも枕も昨日帰りがけに買ったものだ。
「お、女同士だからノーカウントだと思っているが、は、初体験みたいなものだから、できるだけ環境を……」
「合格点あげるわ。で、どうするの? 何か考えてる?」
夜空は鞄からA4の紙を出した。
「一応計画を立ててみた。おまえの協力が頼りだ。よろしく頼む」
手渡された書面を眺める。右肩上がりで癖の強い手書き文字が並んでいる。
 
 【不感症かどうかの検証工程】
   ①乳を揉む。  夜空×星奈→星奈×夜空
   ②乳を吸う。  夜空×星奈→星奈×夜空
   ③性器を触る。 夜空×星奈→星奈×夜空
 
星奈は思いっきりジド目になった。
「前に理科が『×』の前者が攻めで、後者が受けと言っていただろう。それに習って書いてみた。意味は分かるか?」
星奈が嘆息する。こんなことよく真顔で話せるわね……。
「ええ、ええ、内容はよっく分かりますとも。家電製品の取説のように明確だわ。願わくばもうちょっとムーディーな語彙が欲しいとこだけど、あんたには望むべくも無いわね」
「そんなことを私に期待するな。あまり具体的に書くとエロ小説になってしまう」
「あんたこれ部室で書いたの? 誰にも見られなかったでしょうね?」
「授業中に書いた」
「先生にでも見つかったらどうすんのよ! まったく……小鷹が居ないとあたしが突っ込まないといけないから疲れるわ……。ひとつ聞きたいんだけど、あんたが不感症かどうかを検証するんでしょ。全部あんたが受けでいいんじゃない? 何であたしの受けが入ってるのよ?」
「比較対象がないと評価できないじゃないか。とりあえずおまえの感じ具合を標準とする」
「あたしの感度が平均的かどうか分かんないじゃない」
「それは大丈夫だ。考えてみると不感症かどうかというのは、攻めの方が萎えない程度に反応を示せるかどうかなのだ。つまり標準をはっきりさせる必要はないのだ」
「それならやっぱり全部あんたが受けでいいじゃない」
「まあせっかく計画を立てたんだからその通りやってみよう」
星奈がまた溜め息をつく。
「無駄な公共工事を推し進める政治家みたいな言い分ね……。分かったわよ、乗りかかった舟だからどこまでも付き合うわ。大すじはそれでいいけど、あたしからも注文があるわ」
「うむ、協力者の意見は尊重する」
「②と③の間に、首筋や耳も感じるか検証するわよ」
夜空が少し目を大きくして感心したような顔をした。
「それは盲点だった。さすがエロゲーをやりこんでいるだけあるな」
「……いちいち突っ込まないからね。もうひとつは、あたしのこと『星奈』って呼ぶこと。今日一日ね」
ドキ。星奈は夜空の心臓の音が聞こえた気がした。
「い、今さらおまえのことを名前で呼ぶのか……。な、何だか気恥ずかしいものがあるな……」
「あんたこの話が出てからあたしのこと『肉』って呼んでないじゃない。借りができたからそう呼びにくいんでしょ。だったら名前で呼べばいいじゃない」
「き、気付いてたのか……?」
「二回目ね、それ言うの」
 
     ☆
 
検証作業にどれだけ時間がかかるのか見えないため、とりあえず腹ごしらえをしておくことにした。
夕食の皿が並ぶちゃぶ台に向かい合って正座する。
献立は肉じゃがにほうれん草のおひたし、なめこ汁にお新香と、客に供するにはあまりに質素なものばかりだった。
星奈は普段豪奢な料理を食べなれているはずだが、文句も言わず静かに食べていた。味は良いのだ。
「料理上手じゃない、あんた」
「肉じゃがは母が作り置きしてくれたものだ。私が作ったのは味噌汁とおひたしくらいだから、料理というほどのものじゃない。粗末な食事ですまん」
「意図は分かるからいいわよ。これから……なんていうかそういうことをしようってのに、臭いキツイのや胃にもたれるの食べたくないもんね。お味噌汁美味しいわよ」
星奈はそう言ってなめこ汁をずず、とすすった。
「そうか、良かった」
「でさ、あんたもし『やっぱり不感症でした』ってなったらどうすんの?」
夜空はおひたしをつまみかけていた箸をピタリと止めた。眼を細くして、悲しそうな顔をする。
「……そうだな。将来男性と床を一緒にして、マグロ女と蔑んだ目で見られるのだけはごめんだ。クロニカ学園のシスターになるか、頭を剃って尼になることとしよう」
「極端ねえ。キャリアウーマンになって仕事に生きるって選択肢はないの? まあそう悲観すること無いわよ。あたしの見立てじゃ、あんた不感症じゃないから。さて、ご飯食べたら次はお風呂でしょ? どうする、一緒に入るの? 前に一緒に温泉入った仲だし、あたしはそれでもいいけど」
夜空の顔がふわっと赤くなった。
「う……ふ、風呂は、別にしておこう……。何か、恥かしい……」
「あたしもその方がいいな。あたしお客だから、先入るわよ」

     ☆

夜空が風呂を上がり、自室に戻った。先に風呂に入った星奈はベッドに寝転がり、本棚から物色した昨年のベストセラー本をつまらなそうに読んでいた。
家人が居ないのをいいことに、二人ともノーブラTシャツに下はショーツだけと、あられもない格好である。
風呂上りが二人もいるので、部屋には夜空の使っているシャンプーの匂いが濃厚に漂っている。甘い果実の香りだ。
夜空が腰を下ろすとベッドのスプリングが小さく軋んだ。星奈がパタンと本を閉じる。
「あんまり面白くない。夜空これ全部読んだの?」
「読んだがそれは私もあまり面白くなかった」
そう、と星奈は言った。興味があって聞いているわけではない、空っぽの会話だった。
星奈は身を起こし、ベッドの上に猫のようなポーズで座った。
夜空は横顔を見つめられているのを感じていた。さっきから口を微かに開いては何か言おうとするのだが、言葉が出てこない。
星奈は黙っている。始まりの合図だけは夜空に言わせようという腹らしい。
助けを求めるようにちらりと視線をやると、星奈はわざとらしくキョトンとした顔で見返した。観念した夜空が意を決したように息を吸い込む。
「……そ、それじゃあ、け、検証を始めるとしようか」
星奈がプッと吹き出したので夜空は赤くなった。でもそれ以上は茶化さない。
「いいわよ、まずおっぱい揉むのからでしょ。どっちが先だった?」
「わ、私の攻め、からだ」
「はいはい、優しくしてね」
「……平気そうだな、星奈」
「そんなことないわよ……結構ドキドキしてんだから……」
星奈はそう言ってTシャツの裾に手をかけ、それを脱ごうとした。
「も、もう脱ぐのか!?」
胸の辺りまでめくったところで手を止める。
「へ? おっぱい触るんでしょ?」
「も、揉むのは服の上からでいいと思っていた……」
「じれったいなあ、どうせ後で脱ぐんでしょ」
星奈はさっさとTシャツを脱いでしまった。豊満な胸が間近でタプンと揺れる。夜空は思わずごくりと生つばを呑んでしまった。
「温泉でも見たが、本当に立派なものを持ってるな……これだけ大きくても上向いてるし……どうやって維持しているのだ?」
羨望を込めて夜空が嘆息する。
「知りたい?」
「うむ」
「まず筋力トレーニングね。あたしん家トレーニングマシンあるから、毎日鍛えてるのよ。腕立て伏せなんか百回できるわ。胸の筋肉がないとおっぱいすぐ垂れるわよ」
「なるほど」
「あと、あたし寝るときもブラしてるの。ワイヤーのないやつね。マリリン・モンローもシャネルの5番なんて言ってるけど、寝るときブラだけはしてたそうよ」
「そ、そうなのか」
「あとはお野菜をたっぷり食べて睡眠を十分に取って、水を毎日二リットル飲むと、要は健康が第一よ」
「……恐れ入った。生まれついた遺伝子の上にあぐらをかいているものとばかり思っていた。影で白鳥のような努力をしていたとは……」
「この美貌が何もしないで維持できるわけないじゃない。あんたもせっかく器量良しに生まれたんだから、努力しなきゃダメよ」
普段星奈から説教じみたことを言われるとムカッとくるのだが、このおっぱいを前にして言われると素直に聞き入れる気になる。
「それでは自慢の胸を揉ませてもらうことにしよう。星奈、向こうをむいてくれ」
「後ろから揉むの?」
「そうだ。自分の胸を揉むような感じでやりたいから」
「その前にあんたも脱ぎなさいよ」
「わ、私はまだいいだろう!」
「じゃあ触らせない」
星奈が胸の前で腕を組み、上目使いに夜空を睨む。
「う~、わ、分かった……」
夜空は悔しそうな顔をしてTシャツに手をかけ、ちょっと躊躇ってから一気に脱いだ。標準サイズのおっぱいがぷるんと揺れる。
「肌きれい……。形のいいおっぱいね。いいな、これくらいだと肩こらないでしょ」
赤くなった夜空が腕を組んで胸を隠す。
「あ、あんまり見るな! どうせおまえの三分の一くらいしかない!」
「きれいなおっぱいよ。ちょっと触らせて」
「わ、私の攻めが先だ! さっさと向こうをむけ!」
肩をつかんで後ろを向かせる。夜空は星奈の背中に寄り添った。胸に手を伸ばすが、身体をくっ付けないと揉みにくいことに気が付いた。
「離れてるとやりにくいな……。星奈、くっ付くぞ」
「どうぞ」
星奈の背中に胸をぺたりとはり付ける。夜空の胸が水風船のように押しつぶされた。
「うひゃ……夜空のおっぱい、気持ちいい」
「そういうことを言うな、恥かしいんだから……。おっぱい揉むぞ」
夜空は星奈の胸に手をそっと手を当て、ゆっくりと揉みはじめた。きめ細かくしっとりした肌で、手のひらに吸い付いてくるような感触だった。
「お、大きいな……。メロン二個だ……」
あまりにピンと上を向いているので硬そうなイメージがあったが、揉んでもみるとそこはやっぱり巨乳で、夜空の手の動きに合わせて乳房はふにふにと柔らかく形を変えた。
「揉み甲斐があるというか、触っていて楽しいな。男どもが巨乳をあがめる気持ちが分かる気がする」
夜空のコメントに何か返すかと思ったが、星奈は黙っていた。らしくないなと思い、頬を寄せるようにして星奈の表情をうかがうと、うつむいて下唇を噛み、ぐっと堪えるような顔をしていた。呼吸が不規則だ。
「ん……あ……」
続けて胸を揉んでいると、色っぽい吐息がもれだした。
「星奈、感じてるのか……?」
星奈の顔が赤みを増す。
「……じ、自分で触るのと、全然違うのよ……」
「エロゲーによく出てくる台詞だな。そういうものなのか」
夜空は頬を擦り合わせるようにして、星奈の表情を観察した。恥かしそうな顔をして時折「……あ」とか「……うん」とか声を漏らす星奈は、アメリカンショートヘアーの子猫に匹敵する可愛らしさだと夜空は思った(夜空は大の猫好きである)。
「……星奈、ベッドに横になってくれ」
「……え?」
「横になって」
「う、うん……前から揉むの……?」
「そうだ」
星奈は従順にベッドに横になった。夜空が頭の下に枕をひいてやる。
白い裸身を横たえ、潤んだ眼を夜空に向ける。その姿は神に捧げられる少女の生贄そのものだった。
夜空は星奈に覆いかぶさるようにして四つん這いになった。
星奈がぼーっとした頭で「……その体勢じゃおっぱい揉みにくいんじゃない……?」と思っていると、夜空はいきなり、はむ、と星奈の乳首に吸い付いた。
「あんっ! ちょ、ちょっと夜空、順番が……」
「計画を変更するぞ。続けて②に行く」
「へ、変更って、ずるい……あ、あ、あん……」
抗議する星奈に構わず、夜空は舌で乳首をころころと転がした。星奈はもう声を押し殺すことができず、喘ぎ声を上げ続けている。
「あ、ああん……よ、夜空……ちょ、ちょっと待って……おかしく、なっちゃう……」
「女性ホルモンが多い方が性感帯の感度は良いというが、本当だな。星奈の感度は標準よりだいぶ上かもしれない」
「な、何冷静に分析してんのよ……も、もう、チェンジ……ずるいわよ、夜空ばっかり……あ、あん……」
五分ほどじっくりと星奈のおっぱいをしゃぶりつくした後で、夜空はようやく口を離した。スマイルマークみたいに顔が笑っている。
「あー、楽しかった。感度のいい女を愛撫するというのは本当に面白いな」
もて遊ばれた星奈はベッドの上でぐったりとして、荒い息をしている。
「ひ、人のことおもちゃにして……つ、次あんたの番だからね、覚えてなさいよ……夜空、横になって」
涙目の星奈に睨みつけられ、夜空の顔が少し引きつった。
しまった……。あんまり面白くて、自分の番が回ってくる事を忘れていた……。
まさか自分の番を飛ばすわけにも行かないので、夜空はおそるおそるベッドに身を横たえた。顔を上げると星奈が口の端をつり上げて悪魔的な笑みを浮かべていた。
「せ、星奈、感じるか感じないかを検証するだけだから、あ、あんまり時間をかけてやる必要はないぞ。さらっとでいいんだ、さらっとで。分かってるな?」
「ええ、ええ、分かってますとも。優しくしてあげるから、安心なさい」
星奈は夜空と同じように身体の上に四つん這いになると、真っ直ぐ乳首に吸い付いた。夜空が声をあげ背中をのけ反らせる。
「あん! ああ……こ、こら! 星奈、じゅ、順番が……」
「人のこと言えないでしょ! 大人しくしてなさい」
さっきの仕返しとばかりに星奈はレロレロレロレロと小刻みに乳首を舐め回す。抵抗しようにも夜空は力が抜けて身体が自由にならない。押さえきれない声が喘ぎ声になって漏れる。
「あん! あ、ああ……せ、星奈あ……」
「むちゃくちゃ感じまくってるじゃないのよ、だから言ったでしょ夜空不感症じゃないって」
執拗に乳首を舐め回して十分堪能したあと、星奈は身体を上にずらし夜空の首筋を舐めた。
「あ……そ、そこは②と③の間……」
「もういいじゃない順番なんて。首筋も気持ちいいでしゅか? 夜空ちゃん?」
立場が逆転し、夜空はすっかり弄ばれていた。耳に息を吹きかけ、耳たぶを噛む。ひとつひとつの愛撫に夜空は敏感に反応した。
まったく……どこが不感症なのよ……あたしより感度いいんじゃない?
星奈は両手をついて、とろけたチーズのようにべったりと重なり合っていた身体を起こした。
おでこが触れ合いそうな距離で夜空を見つめる。夜空は初めての快感に翻弄され、息も絶え絶えといった様子だ。
とろんとした焦点のあっていない眼で星奈を見返す。妖艶な表情に星奈は思わずごくりと喉を鳴らした。
「よ、夜空が悪いんだからね」
え? 何が? 夜空はそう言おうとしたが、星奈が顔を近づけ、そっと唇を重ねてしまったので、何も言えなかった。不意打ちだったので夜空は簡単に唇を許してしまった。
うわ、夜空の唇、柔らか……、気持ちいい……。
勢いでキスした星奈は、想像を超える気持ち良さに陶然となった。せしぼーんなフランス映画のように唇を押し付ける。音にすると「むちゅー」だ。
夜空はもがいたが、いかんせん未だ身体の力が抜けている上に、星奈がまるでヘッドロックのように頭に腕を絡めているものだから、逃れることができない。
星奈は快感に任せて無心に唇を吸っていた。
「……ぷはあっ!」
心ゆくまでキスの感触を味わった星奈が、潜水から水面に上がるように息を吐いて、ようやく唇を離した。
濃厚なキスで窒息しかかっていた夜空は、はあはあと喘いでいる。
「せ、星奈……おまえ、断わりもなく私のファーストキスを……」
まだ肩で息をしながら、涙目で星奈を睨みつける。
「お、女同士はノーカウントって言ったのあんたでしょ……あっ、そうよ! キスも気持ち良く感じるか調べてあげたのよ! キスしても無反応の女ってキモイでしょ!」
「おまえ今思いついただろ!」
「う、うるさいわね! キスはセックスと同じくらい大事なのよ! 気持ち良かったの? 良くなかったの? どっち!?」
完全に開き直りだが、言っていることには理があるので、夜空はぐっと言葉に詰まった。
「どうなのよ? 正直に言いなさい」
答えを迫る星奈。夜空の顔がぽーっと赤くなる。
「と、突然だったから最初はびっくりしてしまったが、だ、だんだん気持ち良くなってきた……」
正直すぎる感想に、星奈まで赤くなってしまう。
「そ、そうでしょ。あたしも気持ち良かったし……。よ、よし、次はディープキスするわよ」
夜空がビクッとした。絶叫マシンのブラックドラゴンに乗りましょうと言われたかのごとく怯んでしまう。
「ディ、ディープキスって舌を入れるやつだろ! きょ、今日はそこまでしないでもいいんじゃないか……」
「ダメよ! こ、こういうことはちゃんと確かめておかないと……」
初めて家に遊びに来た彼女に性行為を迫る男子高校生の顔で星奈は言った。欲望が丸出しだ。
「ちょ、ちょっと待て! 心の準備が……」
有無を言わさず、星奈は夜空の口を唇で塞いだ。口を開けとばかりに舌で唇をなぞる。
夜空は唇を固く閉じて抵抗したが、星奈がしつこく舌をこじ入れようとしてくるので、観念して少しだけ口を開いた。
すかさず星奈の舌が滑り込み、奥に潜んでいた夜空の舌に絡みつく。
「う……」
夜空が小さくうめいた。
星奈の舌が軟体動物のように口の中で動き回る。舌が触れ合うとろけるような感触が、夜空から抵抗する力を奪っていく。
気持ち良すぎて何も考えることができない。いつしか夜空も無意識のうちに舌を絡めていた。
ほとんど夢心地だったので、夜空はショーツの中に手を入れられていることに気が付かなかった。
敏感な部分を指が這い、初めてそこを触れられていることに気付き、目を見開く。
「こ、こら! そっ、そこは③……」
「いまさら順番なんてどうでもいいでしょ。とろっとろに濡れてるわよ、ここ、いやらしいわね。どう? 夜空、オナニーはこんな風にしてるの?」
柔らかなひだの間からクリトリスを探り出し、指で愛撫する。
「あっ……ああん!」
いつもの夜空からは考えられない高音域の喘ぎ声を出し、背中がベッドから浮くほど反り返る。
「エッチな声出しちゃって、どこが不感症なのよ。パンツ邪魔ね、脱がすわよ」
夜空があれ? と思うほどの素早さで、星奈は下着をするりと脱がした。ついでに自分のも脱いでしまい、二人とも全裸になる。
星奈は乳首を舐めながら夜空の股間に手を伸ばす。夜空は二箇所から流れ込んでくる快感に身もだえし、切なげな声で喘いだ。
「あんっ! あ……はあっ! あ、あ……」
感度のいい女を愛撫するのは楽しいなあ、か。ホントそうね。
指入れたことないって言ってたけど、こんだけ濡れてたらするっと入るんじゃない?
乳首から口を離して顔を上げ、夜空の表情をうかがいながら、中指を第一関節まで差し入れる。潤んだそこはすんなりと星奈の指を受け入れた。
「あっ……! せ、星奈あ……ゆ、指、ダメ……」
「うっふっふ~、そんなこと言っちゃって、気持ちいいんでしょ~、可愛い顔しちゃって。ほ~らほら、濡れ濡れだから奥までする~っと入っちゃうよ~」
やたら「~」を多用したおっさんっぽい台詞を吐きながら、星奈はゆっくりと指を奥に進めた。
「あ、ああっ! そ、そんな……ダメ……」
「奥まですんなり入っちゃったよ~……こんな感じ初めて?」
星奈が指を動かすと夜空は一オクターブ高い声で喘ぎ声をあげた。快感が強すぎるのか、しきりに頭を振っている。
う~、可愛いわね、夜空、もうすぐイっちゃうかも。よし、最高に気持ち良くイカしてあげるわ。
星奈はゆっくりと指を動かしながら、少しずつ身体を下にずらしていった。両足の間に頭を入れ、太ももに手を当て股を開かせる。
恥かしい部分が丸見えになっているが、朦朧としている夜空は気付かない。
入れた指はそのままに、星奈は濡れすぼっているひだの間にぬろんと舌を入れた。
「あっ!」
未知の快感に夜空は戸惑った。
な、何? この感じ……あ……気持ちいい……。
夜空が思い通りに動かない身体をどうにか起こし、何をされているのかと胸の辺りに居たはずの星奈を探す。星奈は開いた足の間に頭を突っ込んでいた。
「わっ……わああああ! せ、星奈、何をしているのだ! そ、そんなとこ……舐め……あっ、ああ!」
非常事態に気付いたものの、気持ち良すぎて足を閉じることもできない。星奈がひょこっと顔を上げる。
「気持ちいいでしょ? もうイっちゃいそう? ちょっとだけ激しくするね」
言い終わるなり再びあそこに吸い付き、クリトリスを舌先でぬらぬらと舐め回す。指の動きもさっきより少し大きくする。
すご……愛液がどんどん溢れてくる……あたし女の子のあそこ舐めてるのに何でこんなに抵抗ないんだろ……? 夜空が可愛いからかな……。
「あ……あっ……ああ、はん……あ、あああああああああああ!」
快感の奔流が夜空の全身を波のように通り抜けていった。夜空は背を弓なりに反らせ、はばかりもなく大きな声をあげて絶頂に達した。
「あ、あ……あ……」
イった後も夜空は途切れとぎれに小さな声をあげ、身体がぴくぴくと痙攣していた。俗にいう『イキっぱなし』状態になっているようだった。
星奈がベッドの上に身を起こす。口元を濡らしている愛液を、手の甲で拭った。放心状態の夜空をうっとりとした目で見下ろす。
「真っ赤な顔しちゃって……可愛い……キスしちゃお」
星奈は夜空の上に身体を重ねると、顔を上向かせて優しくキスをした。すぐに舌をさし入れ、夜空の舌に絡める。まだぼーっとしている夜空はなすがままだ。
キスしている間にだんだん夜空の意識がはっきりしてきたようだ。星奈はいったん唇を離した。
「どう、夜空? 気持ち良かった?」
問いかける星奈に、夜空は恥かしそうに視線をそらした。上気した横顔が可愛らしい。
「き、気持ち良かった……良すぎて死ぬかと思った……」
星奈の胸がキュンとなった。ううう、可愛いわね……。
「ちゃんとイケたでしょ。夜空不感症じゃないのよ」
微笑みながら星奈がそう言うと、夜空はなぜか首を振った。
「イ、イってない……」
「はあ!?」星奈がとんでもなくあきれた顔をした。
「何言ってんのよあんた! 思いっきりイってたじゃないの! あんな大っきな声出して、それでイってないって……」
「で、でも、ずっと意識はあった……」
夜空がそうつぶやくと、星奈は間違って塩を入れたコーヒーを飲んだような顔をした。
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ、今あんた何か変なこと言ったわね? もう一回言って」
「ずっと意識はあった」
星奈が自分のこめかみを押さえる。
「よ、夜空……あんた、イクってどういうことだと思ってるの?」
「? 失神することじゃないのか?」
ぐげがぎごご、と星奈は濁音ばかりの変な声を出し、苦虫を噛み潰したような顔をした。
「ア、アホ夜空! い、今あんたが感じたのがまさにイクっていうのよ! だんだん気持ち良くなって、最後にスポーンって突き抜けるのが来るでしょ! あれよ! 別に気を失わなくていいのよ!」
夜空が驚愕の表情を浮かべる。
「そ、そうなのか。理科の同人誌を見るとみんな気を失っているから、てっきりそうなのかと……」
はああああああああああ、と星奈が2リットルくらいの溜息を吐いた。
「あ、あんたのしょーもない勘違いのせいで、あたしまでビッチになっちゃったじゃないの……」
「女同士はノーカウントだとさっきから星奈が……」
「あーもー! そうよ! ノーカウントよ! でなきゃやってらんないわ! だいたい何であんた不感症かどうかなんて気になりだしたわけ!?」
「ネットのニュースで最近若い女性に不感症が増えていると……私はそんな資料持っていないから、星奈のエロゲーや理科の同人誌を参考に……」
「二次元の資料を現実に適用すんな! ああ……も、もういいわ……今さらあんたを非難したって後の祭りだし……」
勝手に暴走して必要以上に濃厚な検証作業にしてしまったのは自分なので、星奈はあまり夜空を責めなかった。夜空が身を起こし、落ち込んでいる星奈の肩に手を置く。
「星奈、私の勘違いでアレなことに付き合わせてしまい、すまなかった。心から謝る。さて、このことはいったん置いといて、星奈の番が残っているから横になれ」
星奈の顔がぶわっと赤くなった。焦って手を振る。
「な、何言ってんのよ! 元々あんたが不感症かどうか調べんのが目的でしょ! もうすんだじゃない!」
「いや、私だけ気持ち良くなっては申し訳ない。星奈にもしてやるから、とりあえず大人しく寝ろ」
幸村のようなニュートラルな表情で夜空は言った。真顔なのがかえって気味悪い。
「き、気持ちはありがたいけど、遠慮するわ! これ以上変な方向に走ったら戻ってこれなくなっちゃう!」
「私がさらっと触るだけでいいと言っていたのに、おまえが暴走したんじゃないか。あそこを舐めてやるから、寝ろ」
「いい、いい、いい、いい! 恥ずいから!」
星奈が頭をぶんぶん振る。夜空の眼がちょっときつくなった。
「貴様、私がどれだけ恥かしかったか分かっているのか……あのな星奈、オナニーの十倍気持ちいいから、おまえも一度体験してみろ」
「え……そうなの? そ、それじゃちょっとだけしてもらおうかな……あああああ、やっぱり足開くの恥かしい! や、やめて夜空! み、見えちゃう……あんっ……そ、そんなとこ……あ、ああん!」
無理やり足を開かせた夜空が、星奈のあそこにしゃぶりつく。クリトリスを舐められると星奈は抵抗できなくなり、大人しくなった。第二ラウンドの始まりだ。
夜空は星奈以上にねっとりとした愛撫で、彼女を絶頂に導くのだった。
 
     ☆
 
夜空と星奈は二ラウンド目が終わったあと一緒に風呂に入った。風呂上りに居間でテレビを見ている最中に成り行きで第三ラウンドが始まり、一夜明けて寝起きに第四ラウンドと、お盛んな新婚カップルのような一泊二日を過ごした。
その後いつも通りの学校と部活の日々が再開したが、あんなことがあったわりに表面上二人に変化はなかった。
そういうことをする場所もないし、互いに相手に対する接し方も変わっていなかったため、相変わらず部室では喧嘩ばかりしている。だから隣人部の誰も変化は感じていなかった。
……一人を除いては。
 
     ☆
 
あの日から一週間が経過したある日、放課後に星奈はいつも通り部室に向かった。
扉を開けると窓際で夜空が本を読んでいた。星奈が後ろ手にドアを閉める。
「夜空、一人?」
「そうだ」
本から目を離さずに答える。星奈は早足で夜空に歩み寄ると、肩に手を置いた。
「ちょっと夜空、立ってくれる」
「? 何だ?」
「いいから、本置いて」
星奈は夜空の手を引いて部屋の隅に連れて行った。窓から死角になる場所だ。至近距離で向かい合う。
「よ、夜空……キスしようよ」
頬を赤く染め、恥かしそうに星奈は言った。
夜空はいつものツンとした顔のまま「……何でおまえとキスせにゃならんのだ?」と聞いた。
「な、何でって、いいじゃないキスくらい。またしたくなっちゃったのよ……。あ、あんたあたしに借りがあるでしょ、言うこと聞きなさいよ」
甘えた内容を強気で言う星奈。夜空が腕を組んで嘆息する。
「借りか。確かに私の不感症疑惑が晴れたのはおまえの協力があったからだが、よくよく考えてみると、あの程度の勘違いなら一週間もあれば自分で気付いたのではないかと思う。家が留守になるからと、焦っておまえに相談したのは失敗だった」
「な……」
星奈が目を見開き、怒りをあらわにする。
「あ、あんた! あたしにあんなことさせといて、何の恩義も感じてないって言うの!?」
「そうだ」
睨みつける星奈に微笑みかけ、夜空はすっと彼女の腰に手を回した。
「……だから今からすることは、借りを返すためにするのではないぞ」
星奈をそっと抱き寄せる。身長が同じくらいなので、顔が目の前だ。夜空は優しい笑みを浮かべている。星奈はドキッとして顔が赤くなった。
「……もう、分かってるじゃない……。夜空、人が来ないうちに、早く……」
星奈が顔を少し上向き加減にして眼を閉じる。夜空は髪をかき上げ、そっと唇を寄せた。
ガチャリ。あと一センチで唇が触れ合うというところで、ドアノブをひねる音がした。二人は0.1秒で二メートル飛び退さった。
「あ、夜空せ……」
「ほらみなさい! あんたが余計なことタラタラ喋ってるからこんなことになんのよ!」
ドアを開けて入ってきたのは理科だったが、挨拶は星奈の怒鳴り声でかき消された。
「なんだと肉! 貴様が思いつきで言うからだろう! 場所を選べ!」
とっさに喚きあう二人。見事な演技だった。他の部員ならいつも通りの喧嘩だと思っただろう。
「……先輩達、キスしてたんですか」
夜空と星奈がフリーズした。確かにドアが開く前に距離をとったはずだが……?
「何言ってんのよ理科。あたしがこの女とキスなんかするわけないでしょ」
「ホントですか~? 今の言い合いも演技っぽかったんですけど」
理科はにやけ顔だ。星奈の頬を冷や汗がひとすじ流れた。
「理科、何故そう思うのだ。言ってみろ」
夜空が腕を組んで詰問する。
「だって~、先週夜空先輩の様子がおかしかった後から、何か変なんですもん。お二人の喧嘩は相変わらずですけど、前より棘が無くなって、いがみあってるっていうより、からかいあってる感じ? 違います?」
理科の眼が半目になっている。何でもお見通しですよ、という顔だ。
「別に何も変わっていない。おまえの思い違いだろう」
「決定的だったのはアレですね~。この前星奈先輩の髪から、夜空先輩と同じシャンプーの匂いがしたんですよ~。あら~星奈先輩、夜空先輩ん家にお泊りしちゃったんですか~? 隣人部のみんなにはないしょで~? な~にがあったんでしょうね~?」
二人の顔が凍りつく。
「あ~らら、図星ですか~? 安心してください、みんなにはまだ何も言ってないですよ~。でもその代わり、理科にだけは真相を教えて欲しいですね~、むふふふ」
口元を押さえていやらしく笑う理科。
夜空と星奈は顔を見合わせた。二人でコクリと小さく頷く。
夜空は理科に向き直りにっこりと微笑えんだ。歩み寄って肩に手を置き、もう一方の手で手首をつかむ。
「理科、ちょっと理科室が見学してみたくなった。案内してくれないか?」
口元はV字を描き笑っているように見えるが、目が笑っていない。理科の顔から薄ら笑いが消えた。
「あたしも入ったことないわ。連れて行ってくれる?」
星奈が反対側の肩と手首を同じようにつかんだ。夜空と同じ仮面の微笑を浮かべている。
「せ、先輩達、あ、あの、今の冗談ですから! り、理科何とも思ってません!」
青い顔をして理科は取り繕ったが、二人は聞く耳を持たなかった。
「星奈、理科室の場所は知っているか?」
「B棟の二階。さ、行くわよ」
星奈がドアを開け、三人は理科室に向かった。理科は機動隊につかまった暴徒のように引きずられながら歩いた。
「あ、あの、夜空先輩、星奈先輩……ご、ごめんさい、理科……理科、誰にも何にも言いませんからあ、ひっく、ひっく……」
涙目で詫びる理科を二人は構わず引きずっていった。
「ちょうど良かった、校内で人の来ない場所が欲しいと思っていたところなのだ。理科室なら鍵も掛かるしうってつけだ。恐がることはないぞ、理科。おまえの知りたがっていた真相とやらを共有するだけだ」
「えーん、理科には早すぎます~」
「うふふふ~、あたし知ってるんだ~。理科はね~いつも変態じみたことばっかり言ってるけど、本当はウブなのよね~。あたしがいっぱいいろんなこと教えてあげるから、たくさんお勉強してね~」
星奈がどっちが変態だか分からない台詞を吐いた。理科はめそめそ泣いている。
理科室に到着。理科に無理やり鍵を開けさせ、三人の姿は扉の向こうに消えた。

【「僕は友達が少ない」二次小説(エロ)】『夜空、性の悩みを抱える』

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  • 小説
  • 短編
  • コメディ
  • 成人向け
  • 強い性的表現
更新日
登録日
2013-01-28

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