『無重力の午後』
そうなんだろうね
君が言うならきっとそう
『無重力の午後』
アタシは狡くて共感性がない
罪の意識が低くて刹那的
今しか見てないからこの先
どうなるかなんて興味がない
だけどそれって君にも当て嵌る
表面上上手くやってる風な
アタシ達に当て嵌るよ
それを悲しいとも別段感じない
でもまだ好きだなって思うから
ダラダラ続けていたいの
遊びのような本気のような
放課後みたいな恋愛模様
将来は遠い未来すぎて
考えるのすら億劫だし
遊んで死ねるならそれがいい
君だって同じようなもんでしょ
初めて染めた髪の色を
自慢する時と似ているの
どうでもいいけど少しの矜恃
街を歩けば一人くらいは振り返るわ
叶えるつもりのない夢を
ずっと見続けていたいの
這い上がるのは大変そうで
アタシにはこれくらいが合ってる
君みたいなどうでもいい人でも
何となく一緒に居れば
それなりにちゃんと見えるはず
アタシにはそれくらいでいい
「夢も展望も掲げるだけならタダだから」
『無重力の午後』