ヒッキーです
主人公はヒッキーだ
4月、桜が舞う中入学式が行われていた。
といっても入学式は新入生にとっては大事だろうが、在校生からすると余り意味はない。
だからこそ二年の佐渡 理生(リオ)は未だに寮で同室者を起こしにかかっていた。
何を隠そう理生の同室者はヒッキーである。
「遊佐ー!起きてる?今日こそは学校行こーよ!」
理生は必死に同室者の部屋をドンドンと叩いていた
「うっさい。起きてるばーか。」
出て来たのは口が悪い一人の少年。
長い間部屋に籠っていたせいで前髪が伸びきり本来の顔は見えない。
「ゆ、遊佐ーー」泣
同室者のヒッキー、改め遊佐が部屋から出てきた事に感動した理生は大分だらしない顔をしながら泣いていた。
「引っ付かないで。あと泣かないで鬱陶しい」(うざいうざいうざい)
何かとても悪口を言われてる様な気もした理生だったが、とりあえず遊佐を着替えさして学校に向かったのだった。
ヒッキーです